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ロケットストーブ2017/05/07 9:45 pm

小型のドラム缶「ペール缶」を2つ繋ぎ、なかに煙突を通し、パーライトを煙突の周りに詰める。煙突の下で薪を燃すゴーッとロケットのような音を立てて燃え上がり、煙突の上で調理ができる。燃焼効率が良く煙はほとんどない。

アウトドアや、災害時に活躍するロケットストーブを紀の川市細野渓流キャンプ場で作りました。少しの薪ですごい火力です。

みんなでストーブを作る工程も楽しかったですが、森の中で食べるストーブ料理が美味でした。
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紀の川市の南の端っこ、山のなか、このキャンプ場は清流が美しく、蛍が飛び交うことで知られています。









皆が集う広場横の水場には、クレソンが茂りメダカが泳ぎます。こんな場所に身を運ぶだけでも、すがすがしい。そこで5月6日、連休の終わりにストーブ作りの催しがあったわけです。







使うのはこの「ペール缶」というもの。エンジンオイルなどが入っていたものが、ガソリンスタンドでいただけることもあるとか。

なるほど、今日のはその廃物利用のようでまずは中の油をふき取ることからです。





皆さんは金切バサミというのをご存知でしょうか?私は初めて扱うので、力の入れ方がわからない。金切り声をあげたくなりながら、ようやく缶をぐるりと切っていきます。

結構子供たちがうまい。う〜ん、えらい。











この缶の中を煙突が通るようにする。それには、丸く穴を切り取らねばなりません。

だんだんコツを覚えると、缶を切るのがおもしろい。切りすぎたり、曲がったりするのだけれど、まあまあそれが面白い。みんな笑ってごまかしてしまうのです。



ほら、こんな風に煙突が入る。

切り口は鋭いので、扱いに気を付けて・・。









ご夫婦で作業。こんなこと初めてですよね〜。










あっちでもこっちでも、ペール缶と煙突と格闘している。家族が、夫婦が、友達が。

なんだかこのこと自体が珍しい光景です。






ようやく形になったら、さかさまにして煙突の周りにぎっしりと、断熱材となるパーライトを詰め込む。

マスクをして用心深く。そして底を止め、ひっくり返せば完成です。













細かく言えば、持ち運び用の取っ手をつけたり、五徳のようなものをつけたりなど、作業はまだあるのですが、ご覧くださいこの威力。

ほんの少しの薪に火をつければ、勝手に空気を吸い込んで、勢い良く燃え、煙さえ燃えてしまいます。

冬ならストーブとしてのパワー絶大でしょう。








しかし今は春、ストーブよりも調理用です。

いきなり餃子作りが始まりました。果物産地です、ならばスイーツ感覚の「フルーツ餃子」はちみつ・チーズ入り。

僕の作ったストーブで、これを焼くんだよ〜。











イノシシ肉も焼けました〜。ジビエがぴったりのストーブです。

森の中で食べる猪肉ステーキ、思わず私、ビールを買いに走りましたね。

もちろん定番のキャンプ料理、焼きそばなどもサッとできる。火力が強いので、炒め物に向いています。男子たちが料理したがる環境。










そもそも「ロケットストーブ」って何?と主催者に伺うと、あの名著『里山資本主義』を渡されました。

このストーブは1980年代のアメリカで開発されたもので、もっと大掛かりなものだったとか。それを広島県庄原市の方々が手軽なものに改良し普及したのだそうです。

これを使えば里山はそのまま燃料の山となる、枯れ枝を毎日集めて煮炊きに使えば経済的。しかも荒れていた、山の手入れもできる。「エコストーブ」として、どんどん広まっていったのだそうです。







この本をかつて読んだときには、さらっと頭の中を通っていた情報でしたが、この度実際に作り、その威力を目の当たりにして、この装置は凄いとストンと腑に落ちました。

各家でこのストーブを持てば、キャンプなどでわざわざ炭を起こさなくてもいい。第一、高価なキャンプ用品を買わずとも、こうして自分で作れる。

作ったストーブ料理をいただきながら話も弾む。後片付けもらくちん。煙でいぶされることもない。そしていざというときは、いよいよ大活躍となるはずです。


今回、5組の参加者がストーブを作りました。終わるころにはみんなが友達になっていました。

多少の苦労をしてストーブを作った時間が、人間関係もつくり、あたためてくれたのです。

子ども達には忘れられないゴールデンウィークになったことでしょう。

そしてこのストーブを使うたびに、みんながいろいろなことに気づき、考えることになるでしょう。電気がなくてはダメ、ガスがなくてはダメ、ではなく、素人でもできる、少しの薪でも炊ける、自然とともに生きられる、を体験したのですから。

この催しを企画し、みんながスルスルと作業できるように道具の準備からマニュアル作りまでされた、主催者・スタッフに感謝します。

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野口 智子 のぐち ともこ
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ゆとり研究所

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略歴

<野口智子(のぐちともこ)>
ゆとり研究所所長・NPOスローライフ・ジャパン事務局長
千葉市生まれ。東京でコピーライター、プランナーを経験。1977年静岡県に移り企画・編集プロダクション設立。
1992年ゆとり研究所を開きコンサルタント業務を開始。
ライフスタイルの提案、「一店逸品運動」による商店街の活性化、時間消費型観光おこし、人材育成などの分野で活動。
2000年からスローライフ運動を開始、2003年スローライフ・ジャパンを設立、現在、事務局長・副理事長。
2006年から活動拠点と自宅を東京へ。現在はスローツーリズムの提案、商品開発、地域観光の育成、都市と田舎の交流、移住・定住プロジェクト、“食”をテーマにしたまちおこし、などに力を入れている。住民参加の独自の楽しいワークショップが得意。
現在、地域力創造アドバイザー(総務省)、地域再生マネージャー(ふるさと財団)、国土審議会半島振興部会委員。