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キウイフルーツカントリー2019/06/10 11:57 am

静岡県掛川市の「キウイフルーツカントリーJAPAN」を久しぶりに訪ねました。日本最大のキウイ観光農園です。

個人農園、ちゃんと入園料があります。そのかわりキウイだけでなく、いろいろな動物と遊べ、散策コースやトイレにまで学べる仕組みがあり飽きません。茶摘みやケーキ作り、バーベキューも。

農産物は“物”だけではない、景色、知識、体験、笑い、繋がりも、と納得しました。

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うかがったのは5月の中旬。今の梅雨のような本降りの雨の日でした。

掛川の友人が車を出してくださったのですが、降りるたびにずぶ濡れになるワンちゃんにはご迷惑をかけました。





10数年ぶりの「キウイフルーツカントリーJAPAN」、観光農園とか、着地型観光とか言われる前から、キウイの出荷だけにとどまらず、農業の可能性にチャレンジして来た農園です。







普通の農家の農園は、入るのにお金をとらない。もぎ取りなどやるときだけお金をとる。というのが多いのですが、ここは年中とります。

入園したらそれだけの価値のある時間を提供できる、という自信があるのでしょう。

こんな雨の日にも、私たち以外のお客様があります。


入口のショップでお支払い。もうこの時から、キウイワールドが始まります。よくぞこれだけの“キウイもの”を集めたなあと感心。

手作り風のショップの壁には、キウイの葉っぱ、枝が押し付けられて、キウイフルーツの柄になっていました。ひと工夫ですね。




スプーン1杯のキウイフルーツの種をアメリカ旅行から持ち帰り、この農園を築いてきた園長の平野正俊さん。

久しぶりなのですが、ファッションも雰囲気も昔と変わっていません。

ちょうど開花の時期で、受粉に忙しく眠い中をご案内いただきました。

この農園にはキウイフルーツが80種類もあるそうです。次々と新品種も作りだしてきました。

20年前、まだ世の中に緑色のキウイばかりだった頃、ここで黄色いキウイ、中が赤いキウイ、水滴のような形のキウイ、ウインナソーセージのように細長いキウイを見て、味わって驚いたものです。



巨大なビニールハウスのなかでは、キウイの葉の下でお弁当を食べたりバーベキューをしたりできます。コンサートやイベントも開かれます。

足元に敷き詰められているのはキウイの枝のこま切れ。ザクザクと踏むといい感触。



2002年にNPOスローライフ・ジャパンが最初の「スローライフ・フォーラム」と「スローライフ月間」を掛川市民の皆さんとやったことを思い出しました。

「ここで築紫哲也さんなどたくさんの人が、掛川名物の“イモ汁”を作って食べたよね」と平野さん。そうでしたそうでした、ここでそんなことをやりました。

当時なかったのは、後ろの方にずらりと並ぶトラクター。平野さんの趣味でいろいろなトラクターや農機具が集められ、展示?されています。子どもたちが乗って遊んでいるとか。

トラクターなど見たこともない都会っ子は、さぞかし喜ぶことでしょう。


たまたまうかがった時期が花の季節。思いがけずキウイフルーツのお花見となりました。

「受粉すると、キウイは花や茎が桃色に色づくの」と平野さん。なるほど、ほんわりピンク色になった色っぽい花々があります。

キウイの花と葉が、雨に濡れてキレイキレイ。


雨など気にせず、広大な園地をお散歩です。雨でも気持ちがいいのですから、お天気ならば虫取りや、観察や、森まで入ればジャングル遊びや、いろんなことができますね。

それにしても胸の丈ほど草が茂っています。「うちは除草剤は使わないから。草は味方」と平野さん。



草はこのように機械で刈り取って、そのまま土を覆い、キウイの根のお布団に、栄養になるわけです。

この辺も、昔からここがこだわってきたこと。考え方はブレていません。






散策道の途中にはいろいろなクイズがあります。「キウイのしゅうかくするきせつはいつかな?」「キウイの種はいくつくらいでしょう?」

え〜と、、、、。考えながら歩きます。

子どもも大人も知らず知らずに、キウイや動物のことを覚える仕掛けになっています。


キウイエリアを超えて高台まで行くと、草がなく木が転がっているところがありました。

「ここは羊のお仕事場!」だそうです。???

つまり、ここに伐った木をほおりこんでおくと羊がセッセと樹皮を剥き、食べてくれるのだそうです。すごい消化力!



お仕事の結果がこれ。いい仕事してくれますね〜。

山の木を伐って、こうしてまた何かに利用する。ここではそんなことをずっと続けてきたのでしょう。

途中の草原が、結婚式を挙げる広場にもなっている。ウエディングゲートも手作りで建っていました。



園地のてっぺんまで行くと、掛川らしい茶畑が広がります。最近は高齢化で茶園ができなくなり、「やってくれないか」と相談があるそうです。

美しい茶園も、茶葉の収穫だけでは成り立たない。後継ぎもいない、行き詰る農業の問題を抱えているのでした。

平野さんのところでは、お茶摘み体験やお茶づくり体験をこれまた20年近く前からやっています。外国人の方は茶娘の恰好をしたがります。

春から秋まで、それなりのお茶体験ができるプログラムが用意されている。だから、いまキウイの実は実っていなくても、お茶体験のお客様が多いそうです。

羊、ヤギ、豚、アイガモ、ザリガニ。まだいろいろ遊べるのですが、我々はハウスでキウイを食べる方を選択。「お好きなだけどうぞ」、細長い「香緑」という珍しいキウイが美味しい。

緑に囲まれて動物を身近に、身体にいい甘酸っぱい味を口にしていると、初対面でも仲良くなります。キウイ茶会は長々と続きました。


この園のあちこちにあるメッセージはすべて手描き。「○○禁止」なんて言葉ではなく、子どもにわかる優しい言葉と絵。目にするたびになんとなく笑みがこぼれます。

来園すれば自然に顔が緩む。同行した初めての方は「参考になることだらけでです」と目を丸くしながらも、久しぶりにストレスを忘れ、伸び伸びと解き放たれたかのようでした。



トイレに行って「なるほどね〜!」と私は声を上げました。羊の小腸は26〜28mもあるのだそうです。だから、木の皮も旺盛に食べちゃうんですね。

と、ここでは、トイレでもひと学びできる工夫がありました。

ただ儲けるだけでなく、農園存続のためだけでなく、ここでは平野さんがとことん遊んでいる、楽しんでいることが園の雰囲気を創っているようです。しかも彼はものすごく勉強もしている。英語を自由に操る、冒険少年農業者です。

報徳思想の強い雨の掛川で、久しぶりにいい時間を過ごしました。

キウイフルーツカントリーJAPAN
https://kiwicountry.jp/

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連絡先

野口 智子 のぐち ともこ
ゆとり研究所所長・NPOスローライフ・ジャパン事務局
ゆとり研究所

TEL 090-7433−1741
E-Mail yutori@noguchi-tomoko.com

NPOスローライフ・ジャパン
〒160-0002 東京都新宿区四谷坂町9−4 リカビル301
TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
E-Mail slowlifej@nifty.com


略歴

<野口智子(のぐちともこ)>
ゆとり研究所所長・NPOスローライフ・ジャパン事務局長
千葉市生まれ。東京でコピーライター、プランナーを経験。1977年静岡県に移り企画・編集プロダクション設立。
1992年ゆとり研究所を開きコンサルタント業務を開始。
ライフスタイルの提案、「一店逸品運動」による商店街の活性化、時間消費型観光おこし、人材育成などの分野で活動。
2000年からスローライフ運動を開始、2003年スローライフ・ジャパンを設立、現在、事務局長・副理事長。
2006年から活動拠点と自宅を東京へ。現在はスローツーリズムの提案、商品開発、地域観光の育成、都市と田舎の交流、移住・定住プロジェクト、“食”をテーマにしたまちおこし、などに力を入れている。住民参加の独自の楽しいワークショップが得意。
現在、地域力創造アドバイザー(総務省)、地域再生マネージャー(ふるさと財団)、国土審議会半島振興部会委員。