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お仕事 藍を食べる 2018/12/09 8:08 pm

雲仙市小浜の「アイアカネ工房」、綿と藍を栽培する染織工房です。

長崎から移住した鈴木てるみさんは「衣食住のうち、衣を手放してしまった現代人に、ゼロから『衣』を作れることを知ってほしい」と体験もさせてくれます。

更に、昔は薬草として使われた藍を、食べることに挑戦。「食べる藍」を商品化しました。

藍粉末と塩のふりかけや、青いお茶。これまた不思議な体験です。
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続きはのちほど






































































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お仕事 ワインライフその2 2018/12/02 8:50 pm

北海道池田町でブドウ栽培を始めた方の話を、少し前に書きました。

そういうズバリ「ワインライフ」ではなく、ワインの世界を“自然とともに”“ゆっくりと”“健やかに”“人が繋がって”などと解釈し、まちづくりのテーマとして掲げられないかと思います。

ワインを造る、飲むだけでないワインライフを住民パワーで楽しく創れないか?考えるとワクワクしてきました。
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これまでに2回ブログを書いている、「ワイン城」のある池田町です。



「ワイン城の宝」
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=468&date=201806
「ワインライフ」
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=488



10月にうかがったときは収穫時期の美しいブドウをいただき、私の事務所テーブルに飾ったものです。











それが今や美しいピンクの濁りワインとなり、今の時期だけの旬の味として迎えてくれました。

お酒とジュースの間くらい、初々しい味で私も少女になったような気分です。







ブドウ畑は冬支度が終わり、ブドウの樹は横になり、土の布団をふんわりかけられています。








立ち寄ったカフェ。マグカップでたっぷりコーヒーが出てくつろげます。東京、札幌と暮らし、再び池田町に戻った女性が開いたお店。

ケーキにブドウ果汁やワインは使われているのかしら?気になりました。

この店で輸入品の素敵なかごを発見。ワインボトルなど入れたらいいなあと思える横長です。


先回は、畑で剪定されたブドウのツルが気になりいただいてきて飛行機で運び、活けたのですが。

このツルでかごなど編めないか?

こんなカフェで、ワインブドウのツル編みワークショップなんてしてくれれば、いい時間が過ごせます。



これは山ブドウで編んだかご。写真は栃木県で撮ったものですが、ご覧のように高価です。

山ブドウのかごは、いわゆる自然系の女性たちの憧れ。丈夫で、使うほどに飴色に変わっていくことが楽しめます。

池田のブドウは山ブドウ系、ここまで精緻でなくても“なんちゃって山ブドウかご”作りたいなあ〜。

街を歩きはじめたら、倉庫の天井にウメモドキの枝をたくさん吊るしているお宅がありました。

かごまですぐ作らなくても、こうしたツルものと、ブドウのツルを合わせて、リース作りならすぐできますね。





それにしてもメインの通りがガラガラ、空き店舗だらけ。これは全国どこでもです。でも、空いているというのは、可能性空間があるということ!

期間を決めて、この通りに住民の方がかご編みやリースや、ワインケーキやワイン料理などのお教室を開いたりできますね。ワイン片手にワークショップ巡りだって楽しいです。

お菓子屋さんでワインのジュレ発見。

ここでジュレ作り教室をしてほしい。ワインジュレを肉料理や魚にかけてキラキラ飾ったり、サラダに利用する、そんな活用法も知りたいですね。





コンビニをのぞいたらズラリと地元十勝ワインのラインナップが並びます。

これはエライ!

ここで教室までが無理なら、読ませるポップを徹底して、ワインコンビニを名乗ることだってできます。









使っていない酒屋さん?飲み屋さん?

ワイン、ブランデーづくりの壁画なんてなかなか他にありません。お立ち台など作れば、インスタ映えする写真が撮れるはずです。ミニパークとしても素敵な雰囲気になりますね。




駅前のレストラン。さすが池田牛の地、上手に焼いてくれて1000円以下のランチです。この焼き方を知りたい。

ワインを使ったステーキの焼き方、ワイン煮込みの作り方など、レシピをちょっと教えて〜〜。

持ち帰りワインレシピ手作りチラシ、どうでしょう?。


なんと、池田町はカーリングを日本に最初に持ち込んだ町とか。屋外カーリング場があります。

きちんとした試合は無理かもしれませんが、一度くらいカーリングらしいことをしてみたい人は多いはず。

ホットワインを飲みながらなんていかがでしょう。もぐもぐタイムではなく、飲み飲みタイムで。


街なかに空き店舗を利用したボルダリング場がありました。地域おこし協力隊の方がやっています。

都会よりずっと安くてゆっくりできる。汗をかいた後のワインでみんなが友達になれますね。






「生きがい焼き」という高齢者向けの陶芸施設もあります。バスで通えるなら、ここにワインカフェも開けば、陶芸だけでなくポリフェノールで元気になれる。

若いママさん達も、観光客も陶芸がしたいはずです。誰でもできるようになれば、池田の高齢者に教えていただける。



そしてワインライフアイディア今回の最後はこれ、黒曜石です。

ある酒屋さんのウインドウにズラリ!大昔火山の爆発によってできた独特の黒い石は「十勝石」とも呼ばれ、十勝川流域で見つかるそうです。

ごつごつした普通の石ですが、磨くとピカピカになる。ここでは飾りものとして売られていましたが、これこそ磨くのを教わりながら池田記念として持ち帰りたいもの。磨く間は、大自然の歴史に思いをはせる時間になります。

調べればパワーストーンの代表選手、「鬱」の気持ちを「ポジティブ」にしてくれるのだそうです。

小さなものをアクセサリーにしたいですね。おはじきくらいの小さいピカピカの数粒をいくつかワイングラスに入れて、ロゼワインなど注いだらきっときれいでしょう。

揺らせばきれいな音もするはず、そして運気を開くパワーワインができあがります。

こうした私の思いつきなど些細ことですが、町民の方々が何か少しずつでも、ワインライフを実行し、人におすそ分けする仕組みを作ったら、池田町はこれからワインをテーマにしたスローライフの聖地になっていくはずです。

夜、少しずつのワインを注いだプラコップを持ち、JR池田駅で乾杯しながら、こういうワインの輪は強靭だと思ったのでした。

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お仕事 「むらフェス」やろう! 2018/11/24 2:38 pm

那須塩原市、金沢・宇都野地区。廃校を利用で何かやろうという動きが起きています。「あつまっぺクラブ」という集まり。

ワークショップで、まずは地域の学園祭のような「むらフェス」をやる案がまとまりました。

高齢者・高校生・子どもで田舎カフェをやろう。フリーマーケットや写真展、竹細工も。

お金はないが知恵をだして、廃校がワクワクする希望の校舎に変わりつつあります。
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10月下旬にうかがったときは、山が紅葉し、どこを見てもカメラを向けたくなる世界。遠くに出かけなくとも紅葉を愛でることができてこの地のことがうらやましくなったものです。



この「あつまっぺクラブ」という名の活動が始まったことは以前に書きました。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=482&date=201809


道の駅では名産の高原大根が飛ぶように売れていました。大根おろしに最高のブランド品、煮物はもちろん、太い棒状のものをさっと天ぷらにしても美味しいのだそうです。







地元方のお宅でお夕飯、ササッと蕎麦を打ってくださいました。天然の舞茸、香茸の天ぷら付き。これまたうらやましい日常です。









そしてワークショップ、やりたいことをどんどん出して、「すぐやること」「少し先にやること」「いつかやること」に分け、その中でまた人気投票をしていきます。








2チームに分かれていたのですが、「すぐやること」は爐爐蕕諒顕什廖Δ爐薀侫Д広瓩函▲團織蠧韻鍵討任靴拭









11月25日第4回目のワークショップです。紅葉は最後の名残りが未だ美しく、観光客のにぎわいも。










リンゴ農家さんが収穫体験をさせてくださいました。「フジってリンゴはね、ツルツルよりもメロンみたいにゴツゴツしたのが美味いの。お尻が黄色でね。そして手で触ってみて少しネトネトしてるのが蜜が出てる。選び方、覚えてってよ」と教えてくれます。





柚子がどこのうちにも実っています、柚子狩り園まである。今回も地元のお宅でご飯をいただくと柚子をたっぷり使った白和えが出ました。

さてこの日は活動の、ルールとスケジュールを決めます。やることばかりがどんどん決まり、みんなの物差しが揃っていないことが多いもの。

みんなで言葉を出し合って整理。「みんなで楽しく参加する」「無理をせず役割分担」「地元にこだわって」「お金を算段して」と、いいルールが4つ決まりました。


さらに、すぐやりたい「むらフェス」の中身を現実的に詰めます。これもだんだんと落ち着きました。

しばらく使っていなかった校舎です。ここで「のっぺ汁」を作れるのか食べられるのか?

地元で「ぼうじぼ」と呼ぶ、子どもたちの行事に使う藁の棒も、作る体験ができないか?
竹馬作り教室はどうか?

公民館の古いアルバムをめくっていくと「あ、私だ!」の声。こんな写真も飾りたい。

手作り品も売ろう。この付近の自然を撮った写真展も。高校生が子どもに教えるスイーツ作りも。不用品を頂いて売りさばき活動費を作ろう。

などなど、どんどん広がるので、先ほどのルールの「無理をしない」「役割分担して」でを活かし、プランを整理し、凝縮させていきます。





結局「おらが自慢の作品展&フリマ」と「高校生と地元でやる田舎カフェ」の大きな2本柱に、「昔遊び作り体験」も。と決まりました。

しかも1月の後半、26日(土)にやっちゃいます。スケジュールを考えたら、もう圧倒的に時間がない!

さ、みんなどうする?まずはどれをやるか、挙手。どうやら自主的に集まって、それぞれ動きを始めるようです。いよいよ面白くなってきましたね。


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ゆとりある記 紀の川市と雲仙市 2018/11/19 12:07 pm

私が仕事をしている、両市の方々が仲良くなっています。スローライフ・フォーラムで同室になったのが始まり。

その後、紀の川市から2回雲仙へ。そして今回は雲仙市から紀の川市へ。

オフィシャルでなく、自費で動くこの人たちは凄い!とつくづく思います。原動力は「わがまちを良くしたい」という一念。

普通の視察以上の濃い交流、そんな素敵なシーンに同席できて嬉しい限りです。
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雲仙市のMさんは、私どもNPOスローライフ・ジャパンの13日回目の「スローライフ・フォーラム」2009年8月 鳥取県因幡地区での「スローライフ・フォーラムin鳥取」に参加されました。「智頭町での分科会が忘れられない」と今も語ります。

その後、20回目の2014年9月 群馬県南牧村での「フォーラム」にもやってきました。その時は、市職員になったばかりのKさんも一緒でした。そして「このフォーラムを雲仙でやってください」と、増田寛也さん(スローライフ学会会長)に直接交渉した姿を今でも私は覚えています。

そして、遂に2015年11月、Mさんが中心になり、Kさんが司会をしてくれて、「雲仙市市制施行10周年記念事業」として「スローライフ・フォーラム」が開催されました。450人もの方が参加してくださいました。

自分の地域でフォーラム開催後も、Mさん・Kさんはうちのフォーラムに現れてくださいます。2016年11月長野県飯山市での「スローライフ・フォーラムin飯山」、2017年10月島根県出雲市での「スローライフ・フォーラムin出雲の國」。この22回・23回のフォーラムで、Mさんは和歌山県紀の川市のNさんと同室になり、意気投合します。

飯山での夜、浴衣姿の各地の男女が車座になって話し合った時そこにお2人はいました。その後、紀の川市のNさんが雲仙市を訪ねます。MさんとKさんはとことん雲仙市を案内したそうです。

そして、この秋です。紀の川市のNさんの上司Jさんが、雲仙市に「ドラム缶ピザ窯」を造りにやってきてくれました。部下のTさん、Nさんを従えて。

雲仙市では、職員のM2さん、Tさんはじめ、市民の方がたがワークショップイベントとして彼らを受け入れました。子どもを含む50人以上の人が楽しみました。

もちろん、この日もMさん、Kさんは居ました。

Jさん部隊の活躍は話題となり、紀の川市と雲仙市の交流が始まったと新聞記事にもなりました。その時のことの私のブログがこれです。
「ピザ窯造り交流」
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=484


さあ、そして今回は雲仙からMさん、Kさん、M2さん、Mさんの娘さんがやってきました。まずは紀の川市役所で紀の川市のNさん、雲仙市のMさんの久しぶりの対面です。


紀の川市に初めての方が来るとき、Jさんは「パラグライダーに乗せちゃろう」といたずらを仕込みます。実は私もその洗礼を受け、その後、紀の川市のとりこになって行ったのでした。

今回、雲仙を代表?して飛ぶことになったのはKさんです。

飛び立つ丘の上でみんながはしゃぎます。なんだかお祭りみたい。これから屋台がでるような、ワクワク感!





Kさんを前の椅子に抱えて飛んでくれるのは、6年前にJさんの計らいで、私を飛ばせてくれたインストラクターさん。

紀の川市と雲仙市がひとつになって飛び立つようで、下の方で眺めている私はなんだかウルウルしていました。雨のはずだったお天気が、なんと青空も少し見えてきて・・・。









ふわりふわりと優雅に飛ぶパラグライダーは、紀の川市と雲仙市を乗せて何だかとっても楽しそう。こんな日が来るなんて、両方に関わる私には不思議な思いでした。







Jさん、Nさんは2日間に渡って雲仙チームを紀の川市ご案内でした。世界初、麻酔をして外科手術を成し遂げた華岡青洲ゆかりの場所。

ここはかつて全国から医学を学びに、延べ2000人以上の人がやって来たそうです。昔の人は実にダイナミックに動いていた、学ぶためならどんな遠くからも来ていた。

学人の中に、現在の長崎県から何人どこの国から来ていたのか、雲仙チームは緻密なチェックです。ただの観光とは視点が違いますね。

青洲は地域のために土木工事もしていました。ため池の多い紀の川市、用水について水のとり方について質問と説明が続きます。


西国33番札所の3番「粉河寺」のある紀の川市粉河。ここの「力寿し」で食事。

フルーツのまち紀の川市の名物「フルーツ寿司」が生まれていった物語をご主人からうかがいます。このお寿司はJさんやNさんが38回続けたワークショップのなかから生まれ、育ったものでした。

紀の川市のJさんが、最初の試作を食べた時の話を披露します。雲仙市のMさんが「アイディアを即、翌日作るということが凄いな」と感心します。


そこに、紀の川市のTさんが「今度12月に雲仙に行く予定」と披露。すかさずMさんが「うちで牡蛎焼くから来い」とハグハグ。

結局、私もお邪魔する運びになりました。きっと地元の方々も何人か集まることになるでしょう。

行政主導の都市交流とか姉妹都市とかはあります。でもそれは、なんだか白々しく仰々しくなります。

必然性なく出会った人たちが、「まちづくり」というエネルギーで繋がり、惹かれていく。こういうこの指とまれの、ネットワークがこれからは強いと思います。お互いに刺激して、一番学べるはず。

私などは、何処も仕事でうかがうので、交通費も日当もいただいての訪問です。でもここでまるで親戚のようにニコニコして群れているいる人たちは、自分の意志でお金で動き、身体を運んでいる。アッパレです!

だから、案内や説明のツボが分かっている、見方、聞き方、学び方のツボがはっきりしている。濃い視察が行われるわけです。

こんな清々しい人たちに混ぜてもらえる幸せを、私は感じていました。

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お仕事 山っ子クラブ 2018/11/12 3:33 pm

奈良県十津川村で、新しい動きが始まりました。子どもたちを、もっと自然のなかで育てようという取り組みです。

周りは全部緑の村ですが、急峻な山は杉、わずかな平地には住宅、子どもがよりつける斜面や森が無いのです。おまけに移動は車。

豊かな自然を身近な自然にするには、知恵や技術が必要なわけです。

まずは村内で子連れで行ける場を洗い出そう、そんな集まりができました。
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広い面積を誇る村ですが、そのほとんどは険しい山。平地はほとんどありません。熊野古道を歩くハイカーにはいいかもしれませんが、ここで暮らすには覚悟がいります。







山に入ればいまや珍しいナツメの実なども見つかりますが、こういう幸に出会えるのは、山を良く知っている高齢者。

若い人にはどこにどんな木があるかわからない、それにこれが食べられるなんてことも知りません。





山に生まれ山で暮らしているからといって、都会と同じようにテレビは見る、ゲームをする、そのうち川で泳ぐなんてこともしなくなる。塾通いが始まる。親も子も、スマホ生活。

何時しか山はあれども、遠い存在になったのです。






杉ばかりが植わった急斜面が川に迫っている地形、とにかく平地がありません。家を建てるのが精いっぱい。田んぼや畑も小さいし斜面になる。

だから山の中の保育園には庭がわずかしかない。サツマイモなどは、土の無い都会と同じビニール袋栽培になります。


いくつかの保育園が一緒に村の「21世紀の森」に行きました。ドングリを拾ったり、松ぼっくりを集めたり。

ここが車で1時間の距離ではなく、保育園や住まいのすぐそこにあればいいのに。楽しい森は標高の高い、くねくね道の先になります。

そう毎日は行けないのです。








水は美味しいし、空気は澄んでいるし、村に移り住んでアトピーが良くなったとか、ぜんそくが治ったなんて話を聞きます。温泉はかけ流しでどんどん湧いています。

平地がない、身近に公園がない、子どもが遊べる森がない、山に入れない、店がない、とないないばかり言っていないで、いいこと探しをしましょう。

住むと決めたのだから、住めば都なのだから。いえいえ、なんてったて、住んでいる人があったか、情が濃いのです。子どもたちには、都会よりもこの村の暮らしを、環境を与えてあげたい。

そう思う大人が、だんだん増えている時代です。


先日の土曜日、「高森のいえ」の広場に十津川材を使った遊具が運ばれました。

「高森のいえ」は高齢者が暮らす場所、皆が集えるような構造になっています。ここに行くのも車で走らなくてはならないのですが、訪れてみるとお年寄りだけでなく子どもにとってもいいところでした。

しかも、今日は滑り台もあります!

集会室の会議机に、そこら辺の草が飾られました。花は花屋で買うしかない東京などとは違う豊かさです。

トウモロコシは「十津川ナンバ」と呼ばれる、在来種。その粉を使った、マフィンがこの日のおやつです。





お母さんやお父さんが、話し合いに集まりました。もっと自然を活用した子育てができないものか?と。

いろいろな意見が出ます。「昔は椎の実を生で食べた。今もあるはず」「川で泳いだ。一度うまったけれど、また川底を掘れば遊べるはず」「泥遊びをさせたい」「広い広い村なんだ、ってことが分かる景色を見せてあげたい」「山の花をおばあちゃんと採ってきて活けるだけでも、自然とのふれあいになる」「アマゴつかみをできるところがある」「地域の人が整備した小さな広場がある」「子連れで降りられる河原がある」

話しているうちに、「ない」が「ある」に変わってきました。

地元のおばあちゃんが作った「釜炒り茶」が美味しい。マフィンにあう。「こういうお茶の作り方も知りたい」「紫蘇茶、おいしい。これも作れそう」「自分が何も知らないので、もっと山の暮らしを知って子どもにも伝えたい」「サンマ寿司も作ったみたい」「めはり寿司も作りたい」

要は、山の暮らしの豊かさを探し、身につけ、子どもにもさせたい、ということで盛り上がります。


ここで緊急動議!

なんとなく私を始め事務局サイドはこの動きを「森っ子プロジェクト」なんて、呼んでいたのですが、、、、。

「この村に森はないんです。山なんです。だから“山っ子”にしましょう」集まっていたみんなが「そうだそうだ、森じゃなくて山だ」ということになり、私も、そうだそうだね、と「森」を撤回したのです。

「山っ子プロジェクト」の「山っ子クラブ」です。これから何をしましょうか?

まずはみんなの山っ子情報を集めたマップを作ろう。ワイワイ何かを食べよう。皆でキャンプしよう。河原で遊ぼう。やりたいことが沸き上がってきました。

1年後くらいには、「ザクロ採って来たよ〜」なんて山っ子たちが現れ、都会から家族が山っ子になりに村を訪ね、“山っ子ブランド”の木製品などを買って帰る。そんなふうに、なるかな?したいな〜!

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ゆとりある記 おきりこみ 2018/11/04 5:17 pm

久しぶりに、群馬県富岡市を訪れました。市役所庁舎や商工会議所が新しくなっていました。富岡製糸場のイメージに合った、おしゃれなデザインです。

こういう歴史のある街に来たら、古くからの郷土料理を味わいたい。「おきりこみ」をいただきました。

小麦産地ならではの手打ち幅広生麺と、野菜の煮込みです。どんなにハードが新しくなっても、この味はきっと変わらないでしょう。

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会議の予定に私の予定が合わないまま、ずっと欠席で、2年ぶりくらいに富岡市の会議に出ました。

その簡に、あら〜〜〜新庁舎が。

隈研吾さんらしい、木をたくさん使った建物。富岡製糸場のレンガ造りの横にあってもぴたりとするようなデザイン。なんといっても建物前の芝生が心をのびやかにしてくれます。



製糸場で働いていた工女をモチーフにしたゆるキャラ「お富ちゃん」も石像で!









昔は製糸で栄えた土地です。まちのあちこちに当時をしのばせる立派な蔵などがありますが、それを活かしたというこの建物。

富岡市商工会議所です。江戸時代の老舗へ入っていく感じ。












内部もなかなか素敵。こんなテーブルを使って、まちづくりのワークショップなどやれば、良いアイディアが出そうです。








さてそんな新しい建物とは対照的な昔からの商店街、そこの「おきりこみ」の幟の店に入りました。

もともとはお寿司屋さんだそうです。

「おっきりこみ」なのか「おきりこみ」なのか、いつもこの「っ」についてが話題になりますが、どうも正解はないようです。

群馬県は小麦の産地、その小麦で幅広の麺をうち、季節の野菜と煮込んだのが「おきりこみ」。

打ち粉と一緒に煮込むので、汁がとろりとする。味噌味か醤油味かはその店か、家の好み。

少し秋も深まった富岡に来たのだから、熱々の「おきりこみ」をなんとしても食べたい!と駄々をこね、友達と一緒にこの日やっているお店に連れてきていただいたのでした。



座敷にドーンとあるのは、「おきりこみ」のストックです。一度煮たものを、食べるときに煮直して食べる、これを「たてっかえし」というそうです。できたてよりも味が染みている。

ここのおかみさんは、前日に粉をまとめておいて、朝、麺棒で伸ばし切る。煮干しの出しをとり、この大鍋で煮るのだそうです。

「手打ちを出しているのはうちくらいだよ」と自信ありげ。小さい頃から打って来たから、何十年かの大ベテランだそうです。


1人ずつの鉄鍋に、「たてっかえし」をいれ、熱々にして「鍋に触っちゃダメ、やけどするよ」と出してくれました。

これに一味唐辛子をかけて食べるのですから、温まりますね。

多少塩辛いものの、これが上州空っ風の地の味でしょう。




おかみさんが話します。

「いま40歳になる息子が小さい時に、おきりこみを出したらこんなもん食えるか、といったことがあって。頭にきて、車にのせて河原に置いてきた(笑)。そんなことがあったねえ」

郷土の味というのはその家々の、いろいろな思い出も染み込んでいるものなんですね。

石臼が普及した江戸時代中頃から、この料理があるそうです。米の貴重な時代、おなか一杯になる粉食は嬉しかったでしょう。

また、上州はかかあ天下の地で、女性が強くたくましく働いていた中で、短時間で作れるものでもあったようです。

街はいろいろ変わっても、こうした食文化や味の記憶は何かしら残り、受け継がれていくことを願うばかりです。

帰り道、もとは繭の倉庫だったという建物が地場産品の店になっていました。

早速、お土産に「おきりこみ」を買いました。おかみさんのように芋がらなどは入れられませんが、それらしきものを作ってみましょう。




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ゆとりある記 オリーブオイル搾り 2018/10/29 2:27 pm

オリーブの実を摘み取り、洗い、選別し、搾るという一連の作業を、雲仙市で体験しました。

枝からぶら下がり光る、揺れる、イヤリングのような実をとるのは楽しい作業です。おしゃべりしながら集めた実は緑色やワイン色、宝石のよう。

これを機械にかけるとやがてタラりタラり。100キロの実で、5キロのオイルがとれるそうです。強烈なバージンオイルの味は衝撃でした。
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オリーブです。

ね、まるでアクセサリーのようにきれいですよね。

このまま摘み取らないで枝ごと活けたら、素敵なカフェやブティックにぴったり。







今回お誘いくださった、稲田信忠さん。本業はイナダ創研という、生産省力化機械製作の会社の経営者。

図面を引かずに相談を解決する機械を作ってしまう、“発明王”の名を持つ人です。

この厳つい感じ(失礼!)の人が、オリーブ栽培に目覚め、お茶や化粧品まで手掛けようとしておいでなのだから面白い!

耕作放棄地にオリーブを植える運動を起こし、ナチュラルファーミングという会社も起業されました。

オリーブの収穫なんてめったにない体験。私だけではもったいないので、お知り合いに声をかけました。

人間は収穫欲求があるのでしょうか、どんどん採り始めます。

「これをこのまま口に入れて、食べられればうれしいわね〜」




「野口さんでも採れるところを残しておきましたよ」と稲田さんが気づかってくださって、私たちが収穫したのは道路に近いところ。

もちろん無肥料・無農薬です。

「脚立に乗るの何年ぶりだろう?楽しい〜〜〜!」



「簡単に採れるのね〜、葉っぱもきれい」

「実をかじるとビックリする味よ。でもその実を手にこすりつけると、油がスッと肌に入ってくの」

「へえ〜。顔に塗ろうかな〜」

作業をしながらの、こんな会話がのどかで楽しいのです。


首から下げていた袋からポロポロとオリーブを空けると、なんだか気分は地中海。

これだけで体験観光メニューになりますね。







たっぷりの水で洗い、浮いた実ははねて、さらに柄や、しぼんでいる実、カメムシが刺した後のある実、大きな傷のあるものなどをひとつずつチェックして避けていきます。

少々面倒ではありますが、これをやった後の手はすべすべになるというごほうびが。




機械に投入。

イタリア製の搾油機です。稲田さんがこれを作ってしまうのも時間の問題でしょう。








さあ、オリーブの実が砕かれ潰され始めました。

一気に周囲が青青しいような、少しツンとするような、独特の匂いで満ちてきます。







機械にお任せの間に、工場横で即席オリーブパーティー。

以前に搾ったオイルと岩塩を、特産のジャガイモを練り込んだパンにつけてパクリ。

オリーブの塩漬けの入った、コロッケをパクリ。

「これはワインを飲まなくちゃね〜」と何度もいうのは私。

家庭用のこの塩漬けはいわゆる浅漬け、塩分が少しでパクパク食べられました。


稲田さんのところでは実やオイルに限らず、葉にも注目。オリーブの葉のリーフティーとパウダーティーを作っています。

強い苦みがあるのですが、それを解決する発明が上手くいったとのこと。これから本格的に商品化されるそうです。

パウダー茶は、先日、地元の洋菓子屋さんが、新作のお菓子に既に使われました。抹茶ブームの後は、オリーブ粉茶のブームが来るのかもしれません。

オリーブの樹の盆栽もあるのだとか、これには驚きました。


そうこうしているうちに、タラりタラりと、そのうちチョロチョロと、オイルが出てきました。

小さなプラ容器でほんの少し飲んでみます。








「おいしい〜〜〜〜」という声は上がりません。

何でもおいしがる私の、この複雑な顔。

辛い、えぐい、酸っぱい、青青しい。人を寄せ付けないパンチのある味です。でも、これこそがポリフェノールの味。バージンオイルなのでした。

雲仙は小豆島などのオリーブ栽培に比べたら、まだまだ始まったばかりで産地ともいえない段階です。

でも確実に国産オリーブの需要はある。この数年でどこの家でも当たり前に、オリーブオイルを使うようになっているのですから。

そしてさらには、「少し高くてもいいから、無農薬の国内産のオイルを使いたい」と思っている人は、今や少なからずいます。

その人たちに向けて、オリーブを植える、植える。畑を荒らしているよりはいい。

そして実だけでなく、栄養や薬効もある葉も加工して摂取できるようにする。いずれ機械も日本で作る。

和オリーブの世界はこれからなのです。

雲仙は観光地です。温泉国際観光地ならではのオリーブの発展があるでしょう。

旅館やホテルで、雲仙オリーブオイルを使ったお料理を楽しめます。和食としてのオリーブオイルの活用が期待できます。

温泉蒸しした和野菜に、地元のオリーブオイルなんて、贅沢ですね。お刺身にお醤油とオリーブオイルも合います。

この地ならではのカタクチイワシの塩辛とオリーブオイルは相性抜群です。

温泉療法の後に、オリーブオイルでお肌のお手入れもできるでしょう。

今回のオリーブ体験がプログラム化すれば、自分で収穫し搾ったオイルをおみやげにもできます。


いろいろな実りの妄想がキラキラと広がる、雲仙オリーブに期待しましょう。


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お仕事 ワインライフ 2018/10/22 1:47 pm

ブドウ収穫の時期を迎えた北海道池田町を訪ねました。たわわに実る黒い小粒のブドウは名産の十勝ワインになります。

このブドウに魅せられて、会社務めを辞め、家まで建ててブドウ作りを始めた男性に会いました。自分のブドウでワインを。それを楽しみにする第二の人生です。

急がないでゆっくり、実りと熟成を待つ生き方。そこには良い友も集まります。これぞワインライフですね。
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池田町といえば自治体ワイン造りの草分け。「ワイン城」が有名です。

観光バスに乗ってワインを買って帰るのもいいですが、リピーターにはこんな景色を眺めてほしい。

見渡す限りのブドウ畑、地元では当たり前でしょうが、これこそ観光資源。ここからワインが始まるんだ、と実感できます。

たわわに実るとはこのことでしょう。「山幸」というワイン用の品種が収穫真っ盛りでした。










よく見るブドウ棚とは違います。垣根のような作り方、下の方にブドウはなります。手際よさに見とれました。

もちろん畑は持ち主が居るので普通は勝手には入れませんが、実ったブドウと収穫風景はかつての築地市場見学同様、産業観光の一場面。この「山幸」ワインをどうしても買いたくなってしまいますね。



この日の夜は当然のように、ワインでお食事でした。ここでは書けないほどの、銘ワインをいただきました。

そして、別の意味で貴重なこの写真のワインも。

ワインに魅せられて、ブドウ栽培に魅せられて、半移住し、家も建てられた男性のそのお家「クマゲラ亭」のラベルが貼られた「山幸」です。

そのご本人、Hさんと、Hさんを引き寄せるように結果的には池田町に根付かせてしまったYさん、その出会いとつながりのエピソードはドラマチックでした。

大人の男たちの友情というか、絆というか。聞くほどに、人生って面白い、とワインが進みました。

翌朝、Hさんの「クマゲラ亭」を訪ねました。外壁は木を燃やして真黒にした加工、昔の海辺の倉などにあった方法です。

屋根は赤。このため、身体が黒く頭が赤い「クマゲラ」という鳥の名がつけられたとか。私など、まだ実物をみたことがないのですが・・。



Hさんは、何かを栽培したくて、それも実がなるものを作りたくて、ワイン用のブドウにたどり着いたのだそうです。

最初は挿し木にする枝がほしかった。ワイン城を訪ねるうちに、Yさんと仲良くなり、何度も訪ねてはワインを飲みかわしながらワインの魅力に惹かれていきます。

やり手の居ないブドウ畑があることを知り、Yさんの紹介でブドウ栽培を始めました。当初は自宅のある関西から、月に2回飛行機で通ってきての農業だったとか。

そのうち、会社員を辞めてしまい、この家も建てました。なかに入ると、暖炉やロケットストーブ、ブドウ搾り機、バケツ一杯のブドウ、窓辺に並べたブドウと、実に「農的」な暮らしです。

ブドウジュースをご馳走になりました。糖度22度、ほんの一口で元気になり、目の疲れが直りそうな濃さ甘さです。

昨年の干しブドウもいただきました。生では気になるブドウの種が、干しブドウになるとそれほど気にならない。むしろ、カリカリと噛む食感が美味しさを引き出します。

これとバターやチーズで、ブランデーやワインを飲みたいものです。「ぜひ商品化してほしい」とリクエストしました。


Hさんの畑に行きました。彼は垣根造りにはせず、支柱を立てた独特の作り方にチャレンジしています。

支柱にもオリジナルの工夫があります。そういうことのひとつひとつ、考えることが楽しくてしょうがないようです。

実を口に入れながら、収穫時期を考えておいででした。収穫には彼の友だちが、泊りがけで援農?に来るのだそうです。またまたワインパーティーですね。

わたしはワインになるまで待っていられない、このまま生でどんどん食べたくなっちゃいます。

それに普段、見たことのないこのワイン用のブドウの姿が、かわいくて、美しくて。

ブドウの葉や枝も、秋の象徴のようで愛おしい。ご無理を言っていただいてきました。(この写真はHさん撮影)




Hさんのようなワインライフもあれば、これは私のワインライフ。生け花ではなく、活けブドウです。

残念ながら、帯広、羽田と運ぶうちに、葉のほとんどは取れてしまいました。

でもこのツルがいい。冬には葉を落としたツルをたくさんいただいて、カゴなど編みたいと夢は膨らみます。Hさんの畑を手伝って、ツルをいただくなんてことできないかな〜。

もしかしたら観光客だって、ブドウのツルでリースはもちろんのこと、カゴやオブジェを作りたいはず。

ワインライフは飲むだけじゃないのです。

ブドウと葉を、私の事務所のテーブルに飾りました。来客の目を引きます。

食べ物ではなく、活け物ですね。久しぶりにデッサンして絵などを描きたくなってしまいます。

そういえば古い西洋画に描かれたブドウはこんな感じだったのでは・・・。

花を活けるより、こんなふうにブドウを活けこんだテーブルで、ワインを飲みながら食事をしたい。これもワインライフでしょう。

Hさんのおうちを訪ねた時に「あ、ハクチョウだ」とHさんは空を仰ぎました。こんな大空とブドウに囲まれたのびやかな暮らしの選択、素敵だなあと思います。

池田町には、ブドウが年数を重ね育ち、もう収穫できるのに栽培をやる人が居ない畑がまだあるそうです。

このブログをご覧になって、栽培というワインライフをしたくなった方、私にご一報くださいネ。

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ゆとりある記 お手振り「SL大樹」 2018/10/15 2:39 pm

日光市の下今市駅から鬼怒川温泉まで走っている「SL大樹(たいじゅ)」に乗りました。

ほんの35分間の蒸気機関車体験ですが、驚いたのは沿線の方々が手を振ってくれること。家のベランダから、イモ畑から、ふと見ると手を振っています。

ついこちらもニコニコと振り返します。往復乗ると、何人もの人と友達になった気分。

淋しくなったらお手振りを求めて、また乗りましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

東武鬼怒川線に50年ぶりにSLが走ったのは昨年の夏。下今市の駅舎もぐっとレトロに、新しく古くなりました。









SLについての魅力は、撮り鉄、乗り鉄、SLマニアの方にお任せするとして。ここのSLは首都圏からすぐに、サッと乗れるというのがひとつの際立った特色と私は思います。

片道35分ならば、日帰りで往復2回なんて乗り方が可能なのですから。





東武鉄道の偉かったのは、SLを単なる観光資源だけにせず、まちづくりのきっかけにしようとしたこと。

「SL大樹にみんなで手を振ろうプロジェクト」や花植え、絵画募集、ネットワーク組織の立ち上げなどを行い、沿線住民の地域づくり運動を展開しています。



カメラを向ければ、関係者がサッとポーズを取ってくれる。

駅員さんもSLアテンダントさんも、素敵な笑顔ですね。







誰もが写真を撮りたい撮られたい時代ですから、SLなどはとても良いモチーフなのでしょう。










運行初日などに、地域の人たちがずらっと並んで手を振るということは多々あります。

でも、ここではずーっと一年以上も、誰かが手を振っている。

SLを撮りに来ている人が、カメラそっちのけで手を振っている。




ふと見ると、景色の中に手を振っている人がいる。

右にも、左にもです。









手を振られれば、こちらもつい嬉しくて振り返すから、ああ、写真が間に合いませーん。










あの親子は、何時からあそこで待っていてくれたのか?

今日の夕飯の時に、このお手振りの話をするのでしょうね。また振りに行こうね、なんて話すのでしょうか。







山手線のようにしょっちゅう走っているわけではないので、調べて待って手を振る。傘を振り回したりしている。

あのエネルギーは何なのだろう?こちらにも力が伝わってきます。元気になります。

わーい!と声が出ます。



イモ畑の端のおじさんは、どんな気持ちであそこに1人、ちょっぴり恥ずかしそうに立っているのだろう。

旗までもって、振ってくれる。

心がジーンと熱くなります。きっと客車の窓からもたくさんの人が手を振っている、その笑顔がおじさんにも届いているはずです。


ベランダでワンちゃんを抱いて、その小さな足を振っている女性も。

なかにはSLの絵を描いた大きな看板みたいのを持って、飛びはねている家族もいます。

これまた、こちらが大きく手を振っているうちに写真が撮れず・・。



踏切で止まっている車、手前から2番目の車の窓で手が振られてます。

遠く離れていても、向こうとこちらが繋がっている感じ。糸電話で声まで聞こえてきそう。








病院の前には、車いすのおばあちゃんが。お手振りをするために外まで出てきていました。SLへのお手振りは、ワクワク感もあるし健康に役立っているのでは。

なんだか、泣けました。





こんなに普段、手を振られてことなどありません。

理屈じゃない、ただただ笑顔が手を振ってくれる、そうするとこちらも笑顔で手を振る。

窓越しに、損得抜きの人間関係ができている。「人間て、いいなあ〜」と思えてきます。



都会暮らしは過酷です。他人を無視しないと生きていけないこともある。

いえ、家族でも、夫婦でも。笑顔で手を振るなんてこと、だんだんなくなってきています。

そもそも今回の旅行で、家族のだれかが手を振って見送ってくれたかしら?

このSLに乗って、たくさんの手のひらをみて、心が温まった人が多いのではないでしょうか。

そして、「SLが走っている、すごいなあ自慢だな」と胸を張るそんな地元家族も多いことでしょう。

この「SL大樹」に乗ると、アテンダントさんが昔のSL写真のハガキにスタンプを押してくださいます。

都会のマンションに、これを飾っておきましょう。そして「なんだか1人っぽっちで、心が寒いなあ〜」という気持ちになったら、「SL大樹」に乗ることを思い出しましょう。

大樹に身を預ければほっとして、たくさんの手のひらが心を温めてくれます。

温泉にも浸かれば、身体も温まって帰れますね。


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ちょっとしたこと おばちゃんの味 2018/10/08 10:32 am

どこの土地でも女性たちが、素朴ながらも工夫をした食べ物を作り、地域の顔を作っています。

雲仙こぶ高菜漬け入りの巻き寿司と饅頭、地元野菜果物入りのドレッシング、アイディア豆腐蒲鉾、ジャガ団子汁、雲仙市でいただいた味はどれもが頑張る中年女性、おばちゃんの手によるものでした。

この味がいまや、旅の時間の重要な彩りとなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「山の駅 べジドリーム」の小林芳子さん。最初、東京でお会いした時は、従業員の方かと思っていましたが、なんと社長さんでした。

「周りがみんな畑で、果物・野菜がとってもいいのができるの。これをもっと食べてほしい、打ち出したいとドレッシングを作ったんです」




とのことで、ここのドレッシングは無添加、無着色。イチゴ、ミカン、パクチー、ビーツなど、いろいろな種類があります。

野菜にかけるだけでなく、お肉や魚にもたっぷりかけたくなる。数種類をかけて、その色や味を楽しみたくなります。ここのメイン商品です。



カフェの窓から見えるのは、畑。その先に海。

農作業している人、学校帰りの子どもたち、ギューンと伸びる野菜たち、そんな農の日常を眺めながらヘルシーな食事ができる。目からも健康になるロケーションです。

写真を撮ろうとしたら小林さん、「帽子かぶるわ!」。なるほど、真っ赤な帽子が決まっていました。


「雲仙こぶ高菜漬け」を作っている馬場節枝さん。以前からお世話になっていますが、久しぶりの訪問。

「朝、4時に起きていろいろやって、いまなの」と。さっき起きた私などより、数倍ももはや働いている!

しかも、卵で巻いた太巻き寿司と、ふわふわ蒸かし饅頭も作っていてくださいました。

早速いただくと、どちらにもきちんと「こぶ高菜漬け」が入り、その存在を主張しています。

こぶ高菜は雲仙の伝統野菜、その漬物はイタリアのスローフード協会が認めた、希少な味です。







ただ、漬物だけではなかなか食べる機会がないので、様々にこうして漬物の出番を作っているのでしょう。

「絶対に、なくしちゃならない味だから、頑張るの」と馬場さん。こぶのある珍しい高菜「こぶ高菜」は、力こぶのこぶなのでした。



「あい娘酒造」の山崎智佐子さん。まるで“鶴瓶の家族に乾杯”のようにブラッと現れた、私の相手を笑顔でしてくださいます。

「お酒?いただきますよ、主人と。ハイ、毎晩。もちろん一番安いのを飲んでますよ〜〜」と大笑い。





水のいい雲仙です。造り酒屋さんは昔はたくさんあったとか。今はほんの数軒ですが、こうして地酒の蔵とお店がきちんとある、というのは幸せな土地ですね。

永遠の娘さんのような奥様と、自分のつくったお酒を晩酌なんて、ご主人もお幸せです。




帰ろうとして足元のガーデニング?に気付きました。昔の徳利が、雨上がりに瑞々しく美しく並んでいます。

この店先で、キューッと一杯飲みたくなりました。






「みゆき蒲鉾本舗」の久山つや子さん。この人がいるだけで、その場がピチピチと活きが良くなり、元気オーラをいただけるお日様みたいな方。

今回も、お店で「あら〜〜〜〜♪せんせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」と飛びついてくれます。




50年前から製法の変わらない大きな四角い「天ぷら」、ソウルフードですね。

こういうのをちぎってかじりながら、日本酒なんて美味しいに決まっています。

このお店で有名なのは「とうふ蒲鉾」上品な滑らかな味はワインにあいますね。


「食べてみて、食べてみて、これも、こっちも食べてみて」と次々に。ここに映っていない新作もずいぶんいただきました。

「今度、こういうの作ってみてくださいよ」と私がひとこと提案すると「うん、うん、やる、やってみる、いいね、うん♪」と、もう走って試作しそうな勢い。即やる!!蒲鉾パワーでしょうか。


「小浜ビジネスホテル」の女将さんと、お嫁さん。ああ、しまった、お名前を聞き忘れた。すみません。

地方の海辺の小さなビジネスホテルです。でもしっかり天然温泉がかけ流しです。湯の花の巨大な塊が温泉の流れる口になっている、まるで古木のようでした。ああ、この写真も撮り忘れた。



女将さんと前日にちょっと会話した時、特産のジャガイモの話になりました。

食べ方のことを聞いたいたら「ジャガイモの団子汁美味しいですよ」とのこと。もちろん「え?それ食べたい」とリクエストして、朝ごはんにご登場となりました。

普通の朝ごはんですが、この汁が「雲仙ジャガだぞー」と胸を張っています。

箸で割るとほっくらと、口に含むとジャガの香り、そして、あら、意外にお餅のようにねっとりと。

「私よりうちのお嫁さんが作るの上手いんですよ」と女将さん。「ジャガをすりおろして、ザルでこすと、水分とその下にはでんぷんの白い粉がたまるので、水は捨てて、そのでんぷんとザルのジャガとを混ぜて団子にするんです」とお嫁さん。

そんな手のかかることをしてくれたんだ・・・。「特別じゃないんです、連泊のお客さんにはよく出すんです。喜ばれますよ」と女将さん。

ほっとする味でした。

どうでしょう?いずれも味を支える女性たちです、女性による地域の味です。もしこのおばちゃんたちに会わずに、この味に触れずに、ただ景色を見て、旅館料理だけを食べて帰ったら、観光地はどこものっぺらぼうでしょう。

こういう人たち、こういう味を大事にできる土地が、この時代生き残っていくと思います。

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写真でみるゆとりある記

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紀の川市青洲の里で水鉄砲作り。

連絡先

野口 智子 のぐち ともこ
ゆとり研究所所長・NPOスローライフ・ジャパン事務局
ゆとり研究所

TEL 090-7433−1741
E-Mail yutori@noguchi-tomoko.com

NPOスローライフ・ジャパン
〒160-0002 東京都新宿区四谷坂町9−4 リカビル301
TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
E-Mail slowlifej@nifty.com


略歴

<野口智子(のぐちともこ)>
ゆとり研究所所長・NPOスローライフ・ジャパン事務局長
千葉市生まれ。東京でコピーライター、プランナーを経験。1977年静岡県に移り企画・編集プロダクション設立。
1992年ゆとり研究所を開きコンサルタント業務を開始。
ライフスタイルの提案、「一店逸品運動」による商店街の活性化、時間消費型観光おこし、人材育成などの分野で活動。
2000年からスローライフ運動を開始、2003年スローライフ・ジャパンを設立、現在、事務局長・副理事長。
2006年から活動拠点と自宅を東京へ。現在はスローツーリズムの提案、商品開発、地域観光の育成、都市と田舎の交流、移住・定住プロジェクト、“食”をテーマにしたまちおこし、などに力を入れている。住民参加の独自の楽しいワークショップが得意。
現在、地域力創造アドバイザー(総務省)、地域再生マネージャー(ふるさと財団)、国土審議会半島振興部会委員。