紅葉柿の葉寿司

ちょっとしたこと

久しぶりに奈良県川上村へ行きました。名物の柿の葉寿司を食べると、使っている柿の葉が美しい紅葉でした。季節は巡っているのですから、地元の人にとっては当たり前のことです。

なんとなく柿の葉寿司とはいつも緑色と思い込んでいた、自分が恥ずかしくなりました。では、年間緑色のデパートなどで売られる柿の葉は何なのだろう?と、改めて考えたわけです。
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ごく当たり前に出てきた紅葉柿の葉寿司です。ビックリの美しさです。

お仕事ご一緒の方々といただきましたが、男性もついついはしゃいでしまう玉手箱を開けるような楽しさです。

食べるほどに、お皿の上の紅葉が広がっていく。

お店のおばちゃんが説明してくださいます。「ここのは昔ながらの塩のきいたサバ、甘酸っぱい味じゃないの」なるほど、塩の効いたサバのアジで食べるさっぱり味です。

かつてはどこの家でも作っていた柿の葉寿司を50数年前に、商品として売り出したので、ここが柿の葉寿司の発祥といわれているそうです。その後、甘酢のきいたお土産屋さんなどで売られる柿の葉寿司が出てきたそうです。お店には昔の写真が。


今の作業場もほぼ昔と一緒。おばちゃん数人の完全手作りです。

秋になれば葉が色づくのは当たり前。地元の柿の葉を使うから、紅葉していて当たり前。むしろ、年間緑の柿の葉寿司が不自然で、おかしいわけです。

ドキッとする気付きでした。

キラキラ輝く柿の葉は、捨てるには忍びない。大事に持ち帰り、東京新宿の日差しを浴びながら、私たちに秋を告げ、自然とともに暮らすことは何か、を教えてくれています。