たこ足直播機
昔の暮らしを知る資料館が好きです。どっぷりと見ます。最近、心が動いたのは北海道「池田町郷土資料館」に展示されていた稲作の道具。タコのようにパイプ状の足が伸びた種まき機です。寒冷で内地のような苗を植えるやり方は無理、広大で水の冷たい田ん ...
レインボープライド
ひと月前のこと、代々木公園を散歩すると、楽しそうなデモにあいました。虹色の団扇などを持って、お祭り風の和やかな行進。その先では大規模なフェスが開催中。LGBTQ理解促進の催しのようですが、家族連れ、男女のカップル、高齢者夫婦やペットま ...
皮むき間伐
少し前、福岡県糸島市の「NPOいとなみ」を訪ねました。山で密集するスギやヒノキの皮を、生えたまま剥いてツルツルにすると、木は枝を落とし、やがてそびえたままで乾き切る。軽くなるので伐って運び出すのに重機がいらない。皮むきは力がいらず、女 ...
新宮の夜
先日のこと、新幹線が沿線火災で止まり、京都、大和八木を経て、バスで十津川村へという移動ができなくなりました。仕方なく北からではなく、南から村へ入ろうと、和歌山県新宮駅に回りました。イレギュラーの小さな旅です。階段を荷物運搬していただい ...
越谷水辺巡り
埼玉県越谷といえば、ショッピングモールや、都心から近く暮らしやすい田舎という印象。最近は熊谷と並んで、暑さでも知名度が。ところが意外に、水辺空間が豊かなのです。大規模調節池があり、水辺にレイクタウンが整い、近くに農産物直売所や能楽堂も ...
似島に行って
広島港の沖3キロ「似島(にのしま)」に行ってきました。安芸小富士の名のなだらかな山が印象的です。ここは日清・日露戦争時から、兵士や馬の検疫に使われてきました。そして、原爆投下後は、臨時野戦病院になったそうです。周囲16キロの小さな島に ...
黒谷和紙
おなじみの京都府綾部市で、うかがうことなく心残りだったのが「黒谷和紙」の里。このたびご案内で、ようやく短時間ながら集落にお邪魔しました。清らかな流れにハヤが泳ぎ、家々は昔のままじっと佇んでいるようです。移住者で紙漉きに励む人、新製品の ...
戦争イヤ、写真展
「戦争イヤ」というタイトルの、夫とその生徒さんの写真展を見ました。広島の街に残る被曝ポンプ、日本軍毒ガス製造時の防毒マスク、今も残る各地の戦争遺跡、英連邦兵士捕虜の墓。そして、広島での被曝バイオリン演奏風景。ウクライナの人々のデモ。あ ...
英連邦横浜戦死者墓地
横浜・山手の「外人墓地」は観光ポイントですが、ここは第二次世界大戦時、英連邦軍に所属し戦死した外国人のお墓。日本の捕虜になり、過酷な労働と病気で亡くなった方々の遺骨も。約2000人が眠ります。美しい広い芝生、静寂のなか並ぶ墓石が光りま ...
「潜在景色」
群馬県前橋市で、この写真展を見ました。写真技法を使っての現代アートです。廃業し放置されているガソリンスタンドばかり撮った作品。側溝の、昔でいう“ドブ板”ばかり撮った写真が壁面に延々と続く作品。こういものを見せられると、視野には入ってい ...
「のりもく」と「動楽市」
あまり予習せず、やたら期待せず、ぶらりと立ち寄ったところが思いがけず良いと、得した気分。嬉しくなります。先日、群馬県富岡市でそんなことが2回ありました。天蚕農家の家で木工教室をする「norimoku(のりもく)」。自由に遊べる木工玩具 ...
被爆〇〇
「被爆」と「被曝」、「被爆者」と「被爆体験者」。その違いを恥ずかしながら、この歳になってようやく理解した夏でした。そんな私が、広島で次々と訪ねた「被爆〇〇」。それぞれに物語があり考えさせられます。被爆電車、被爆建物、被爆手水鉢、被爆ポ ...
被爆バイオリン
毎年8月6日の広島を撮影続けている夫に付き合い、今年も出かけました。行動制限のない夏、平和記念公園の人は多く、3年ぶりに灯ろう流しが。そして「被爆バイオリン」の演奏も。5日夜は、原爆ドームを望む川べりで15歳の少女が。6日には街なかの ...
久しぶりのワイン城
2020年春にリニューアルした、北海道池田町の「ワイン城」を訪れました。コロナ禍でなかなか大変なようですが、ずいぶん良くなっています。各所に気配りと、学べる要素があるのがうれしい。単なる物売りだけの観光施設は一度行けばいい。ここは「ま ...
「あか牛」
北海道池田町、特産の池田牛、毛が赤い「あか牛(あかうし)」を見学しました。霜降りの黒毛和牛がもてはやされますが、あか牛はおとなしく飼いやすく、赤みの肉、脂がさっぱりしていてヘルシー。しかも訪ねた「小原牧場」では、餌は完全に池田産。さら ...
ホースシューズ
専用の馬蹄(ホースシュー)を杭に向けて投げる、輪投げに似たゲームです。東京都立川市「国立昭和記念公園」の大会にうかがいました。1キロの重い馬蹄を投げるだけ、なかなかこれが難しい。でも、実に楽しい!「普通、スポーツは人間が頑張ってスポー ...
「また会いにきちゃった」
こんなタイトルの写真展を見てきました。東京下町の商店街を撮った作品です。「いらっしゃい!」「また来たよ」というやり取りが聞こえてきそうです。お金とモノのやり取りだけでなく、笑顔と心のやり取りがある。それが大規模店と違う商店街の魅力でし ...
街ブラ
遠出しないGW、近場の商店街へブラリ。同じような人で混んでいる街をいくと、思わず写真を撮りたくなるものがあります。靴屋さんの看板、ショーケースに積まれたケーキ、現代アート、神社の巫女さんの赤い袴。綺麗だったり、可愛いかったり。気持ちが ...
風が吹き抜ける家
家を見れば人がわかると言いますが、作家・林芙美子の家を見学し、彼女を理解できたように思えました。「客間よりも、茶の間と、台所にお金をかける」「東西南北風の吹き抜ける家」が彼女の家づくりのコンセプトだったそうです。新宿区・落合に残る林邸 ...
巣鴨復活
“おばあちゃんたちの原宿”といわれる「巣鴨地蔵通り商店街」、去年の2月は「おうちですごそう」という旗がなびき、人がいなかったのですが、今や賑わい復活です。皆がマスク姿である以外は、コロナ以前と変わらぬ人出。毎日7千、8千と数えられる感 ...
フクシマのお正月
被災地の撮影を続けている夫に付き合って、新年は福島県浪江町・双葉町で迎えました。帰って来れる土地になりつつあっても、とても帰れる状態ではありません。10年という時間が雑草をはびこらせ、獣を増やし、人影はなく、おめでとうの声は聞こえませ ...
みんなで照らそう
空きペットボトルを持って、集まれ!レタス農家、ジャガイモ農家から声がかかり、雲仙市でペットボトルで灯籠を作る20人のワークショップとなりました。大晦日、ロウソクを灯し、千々石町の棚田を照らします。主婦グループは、ぜんざいを炊いてくれま ...
玉置神社
奈良県十津川村玉置神社は、役行者や弘法大師も修行に立ち寄ったと言われる古くからの聖地です。標高1000メートル近くに風格ある社が鎮座し、その後ろには樹齢3000年という神代杉がそびえています。近年はパワースポットとして若者にも人気。御 ...
青天の製糸場へ
大河ドラマ「青天を衝け」に、先日出たばかりの群馬県富岡市「富岡製糸場」を訪ねました。晴れた青空のもと、賑わっています。都内からの修学旅行もあり、ガイドさん引率のいくつもの集団が、密にならないように。父の尾高惇忠に頼まれ、14歳でここの ...
雲仙の力
雲仙温泉の名物「湯せんぺい」屋さんでは今まで通り、店主がニコニコと手焼き実演を。温泉旅館の料理長は、畑で様々な在来種の野菜、ハーブなどを栽培、これからお客様をご案内できるように、と張り切ります。地域おこし協力隊は方言をイラストやYou ...
ニッポンのあかり
東京・目黒「雅叙園」での展覧会「ニッポンのあかり 未来のひかり」を見ました。和紙・陶器・瓢箪などで出来た照明アートはそれなりに美しいのですが、「綺麗だね」「癒されるね」などと見入るカップルや家族連れに、この国のあかりが見えているのか。 ...
蝉と馬と人と
広島平和公園で、沢山の蝉穴を見つけました。頭の上ではジンジンと大合唱が。爆心地近くに「馬碑」がありました。軍馬を慰霊する碑。そして、近くにはこの夏公開された旧陸軍の被爆遺構が。76年前、蝉も馬も人も一瞬に吹き飛び溶けたのでしょう。その ...
府中で
東京都府中市に仕事でうかがいました。駅前でふと見ると、大きなケヤキ並木が続いています。ビル群の中の緑、その先には「大國魂神社」がありました。意外に立派!と参拝。安産祈願の柄杓やカラスの団扇で疫病払いする習わしも。「もっと神事っぽい“く ...
安心するということ
山奥の民宿での厳重なコロナ対策。こんなところまで、と正直思います。別の土地のホテルでは「短時間入浴、人との距離を、会話なしで」と大浴場に貼り紙。安全だけれど、心は安らかではありません。でも、民宿家族の笑顔に会い、子どもたちが大声で「バ ...
越谷で
埼玉県越谷市、人口約345000人。都心から1時間の利便性でベッドタウンとして発展、東洋一のショッピングモールでも知られています。ただ、今のようにテレワークが進むと、昼間の魅力が多様にないと物足りない。大規模施設より、歴史・文化・自然 ...