ゆとりある記

横浜・山手の「外人墓地」は観光ポイントですが、ここは第二次世界大戦時、英連邦軍に所属し戦死した外国人のお墓。日本の捕虜になり、過酷な労働と病気で亡くなった方々の遺骨も。約2000人が眠ります。美しい広い芝生、静寂のなか並ぶ墓石が光りま ...

ゆとりある記

群馬県前橋市で、この写真展を見ました。写真技法を使っての現代アートです。廃業し放置されているガソリンスタンドばかり撮った作品。側溝の、昔でいう“ドブ板”ばかり撮った写真が壁面に延々と続く作品。こういものを見せられると、視野には入ってい ...

ゆとりある記

あまり予習せず、やたら期待せず、ぶらりと立ち寄ったところが思いがけず良いと、得した気分。嬉しくなります。先日、群馬県富岡市でそんなことが2回ありました。天蚕農家の家で木工教室をする「norimoku(のりもく)」。自由に遊べる木工玩具 ...

ゆとりある記

「被爆」と「被曝」、「被爆者」と「被爆体験者」。その違いを恥ずかしながら、この歳になってようやく理解した夏でした。そんな私が、広島で次々と訪ねた「被爆〇〇」。それぞれに物語があり考えさせられます。被爆電車、被爆建物、被爆手水鉢、被爆ポ ...

ゆとりある記

毎年8月6日の広島を撮影続けている夫に付き合い、今年も出かけました。行動制限のない夏、平和記念公園の人は多く、3年ぶりに灯ろう流しが。そして「被爆バイオリン」の演奏も。5日夜は、原爆ドームを望む川べりで15歳の少女が。6日には街なかの ...

ゆとりある記

2020年春にリニューアルした、北海道池田町の「ワイン城」を訪れました。コロナ禍でなかなか大変なようですが、ずいぶん良くなっています。各所に気配りと、学べる要素があるのがうれしい。単なる物売りだけの観光施設は一度行けばいい。ここは「ま ...

ゆとりある記

北海道池田町、特産の池田牛、毛が赤い「あか牛(あかうし)」を見学しました。霜降りの黒毛和牛がもてはやされますが、あか牛はおとなしく飼いやすく、赤みの肉、脂がさっぱりしていてヘルシー。しかも訪ねた「小原牧場」では、餌は完全に池田産。さら ...

ゆとりある記

専用の馬蹄(ホースシュー)を杭に向けて投げる、輪投げに似たゲームです。東京都立川市「国立昭和記念公園」の大会にうかがいました。1キロの重い馬蹄を投げるだけ、なかなかこれが難しい。でも、実に楽しい!「普通、スポーツは人間が頑張ってスポー ...

ゆとりある記

こんなタイトルの写真展を見てきました。東京下町の商店街を撮った作品です。「いらっしゃい!」「また来たよ」というやり取りが聞こえてきそうです。お金とモノのやり取りだけでなく、笑顔と心のやり取りがある。それが大規模店と違う商店街の魅力でし ...

ゆとりある記

遠出しないGW、近場の商店街へブラリ。同じような人で混んでいる街をいくと、思わず写真を撮りたくなるものがあります。靴屋さんの看板、ショーケースに積まれたケーキ、現代アート、神社の巫女さんの赤い袴。綺麗だったり、可愛いかったり。気持ちが ...

ゆとりある記

家を見れば人がわかると言いますが、作家・林芙美子の家を見学し、彼女を理解できたように思えました。「客間よりも、茶の間と、台所にお金をかける」「東西南北風の吹き抜ける家」が彼女の家づくりのコンセプトだったそうです。新宿区・落合に残る林邸 ...

ゆとりある記

“おばあちゃんたちの原宿”といわれる「巣鴨地蔵通り商店街」、去年の2月は「おうちですごそう」という旗がなびき、人がいなかったのですが、今や賑わい復活です。皆がマスク姿である以外は、コロナ以前と変わらぬ人出。毎日7千、8千と数えられる感 ...

ゆとりある記

被災地の撮影を続けている夫に付き合って、新年は福島県浪江町・双葉町で迎えました。帰って来れる土地になりつつあっても、とても帰れる状態ではありません。10年という時間が雑草をはびこらせ、獣を増やし、人影はなく、おめでとうの声は聞こえませ ...

ゆとりある記

空きペットボトルを持って、集まれ!レタス農家、ジャガイモ農家から声がかかり、雲仙市でペットボトルで灯籠を作る20人のワークショップとなりました。大晦日、ロウソクを灯し、千々石町の棚田を照らします。主婦グループは、ぜんざいを炊いてくれま ...

ゆとりある記

奈良県十津川村玉置神社は、役行者や弘法大師も修行に立ち寄ったと言われる古くからの聖地です。標高1000メートル近くに風格ある社が鎮座し、その後ろには樹齢3000年という神代杉がそびえています。近年はパワースポットとして若者にも人気。御 ...

ゆとりある記

大河ドラマ「青天を衝け」に、先日出たばかりの群馬県富岡市「富岡製糸場」を訪ねました。晴れた青空のもと、賑わっています。都内からの修学旅行もあり、ガイドさん引率のいくつもの集団が、密にならないように。父の尾高惇忠に頼まれ、14歳でここの ...

ゆとりある記

雲仙温泉の名物「湯せんぺい」屋さんでは今まで通り、店主がニコニコと手焼き実演を。温泉旅館の料理長は、畑で様々な在来種の野菜、ハーブなどを栽培、これからお客様をご案内できるように、と張り切ります。地域おこし協力隊は方言をイラストやYou ...

ゆとりある記

東京・目黒「雅叙園」での展覧会「ニッポンのあかり 未来のひかり」を見ました。和紙・陶器・瓢箪などで出来た照明アートはそれなりに美しいのですが、「綺麗だね」「癒されるね」などと見入るカップルや家族連れに、この国のあかりが見えているのか。 ...

ゆとりある記

広島平和公園で、沢山の蝉穴を見つけました。頭の上ではジンジンと大合唱が。爆心地近くに「馬碑」がありました。軍馬を慰霊する碑。そして、近くにはこの夏公開された旧陸軍の被爆遺構が。76年前、蝉も馬も人も一瞬に吹き飛び溶けたのでしょう。その ...

ゆとりある記

東京都府中市に仕事でうかがいました。駅前でふと見ると、大きなケヤキ並木が続いています。ビル群の中の緑、その先には「大國魂神社」がありました。意外に立派!と参拝。安産祈願の柄杓やカラスの団扇で疫病払いする習わしも。「もっと神事っぽい“く ...

ゆとりある記

山奥の民宿での厳重なコロナ対策。こんなところまで、と正直思います。別の土地のホテルでは「短時間入浴、人との距離を、会話なしで」と大浴場に貼り紙。安全だけれど、心は安らかではありません。でも、民宿家族の笑顔に会い、子どもたちが大声で「バ ...

ゆとりある記

埼玉県越谷市、人口約345000人。都心から1時間の利便性でベッドタウンとして発展、東洋一のショッピングモールでも知られています。ただ、今のようにテレワークが進むと、昼間の魅力が多様にないと物足りない。大規模施設より、歴史・文化・自然 ...

ゆとりある記

高知県高岡郡梼原(ゆすはら)町、高知市内から車で2時間近くうねうねと山道を登った、雲の上にあるような小さなまちです。江戸時代からのお接待に使う茶堂が残り、珍しい屋根のある木橋が架かる、木造芝居小屋も現役。サッと車で回っただけでも面白い ...

ゆとりある記

雲仙市地域おこし協力隊・堀口治香さんのイラスト展を見ました。「そうなよか」とは「すごくいい」という意味。都会から移住した彼女は中山間地の風景、農ある暮らしに感動し、得意のイラストでそれを伝えるフリーペーパーを作りました。農作業も方言も ...

ゆとりある記

東日本大震災から今年は10年の節目だとか。でも被災地の復興は進まず、今なお原発災害は進行中です。この10年いくつも災害があり、そして今はコロナ禍の真っただ中です。家人が3月に「金井紀光写真展 災害の記憶」を開催するはずでしたが、緊急事 ...

ゆとりある記

マスク生活では、香りに鈍感になります。トイレの芳香剤や、焼き肉屋さんの匂いくらいしかわからなくなります。そんななか「香りの器展」に行ってきました。紀元前からの、世界の香りの器関係の展示は見ごたえがありました。豪華な香水瓶や蒔絵の香道具 ...

ゆとりある記

電車で17分が近場かどうか?「亀戸天神」へ出かけました。昔からの梅の名所は、合格願いをする人がちらほら出ています。途中、伝統野菜の亀戸大根を初めて見たり、明治時代の天神社の写真に驚いたり。江戸から続く名物のくず餅屋さんでは、ここのお餅 ...

ゆとりある記

かつて「おばあちゃんの原宿」と呼ばれた巣鴨に、出かけました。昔は歩くのも大変なほど混んでいたのが、いま、高齢者の街はガラすきです。とげぬき地蔵に行列はなく、下の世話にならずに済むという名物“赤パンツ”のお店も暇そう、懐メロカラオケ店は ...

ゆとりある記

こんな素敵なタイトルにひかれて、我が家近くの「新宿歴史博物館」に立ち寄りました。桜をはじめいろいろな花が描かれた錦絵、絵画、磁器などの展示。小さな所蔵資料展ですが心休まります。それにしても江戸時代、人々は熱心に花見をしていたんですね。 ...

ゆとりある記

森のなか、樹々の間の空中に丈夫なネットが張られ、ピョンピョンと弾みながら歩けます。高いところでは12m、途中にコーヒーが飲めるエリアや、のんびり絵本を読める場所も。大きなクッションに身を任せ、空中昼寝もできます。地に足がついていない時 ...