府中で

ゆとりある記

東京都府中市に仕事でうかがいました。駅前でふと見ると、大きなケヤキ並木が続いています。ビル群の中の緑、その先には「大國魂神社」がありました。意外に立派!と参拝。安産祈願の柄杓やカラスの団扇で疫病払いする習わしも。「もっと神事っぽい“くらやみ祭り”というのも」と知人から聞くと、急に興味がわきました。新旧同居のまち、また、行きたくなりました。

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珈琲を飲んでいた窓辺から見えたケヤキ並木。打ち合わせだけして帰れば、これがあったことにも気づきません出した。源頼義・義家父子が苗千本を寄進、さらに徳川家康が捕植とのこと。その向こうに、現代ライフに欠かせない、雑居ビルが建っているのが何とも面白い。

ケヤキ並木はもともとこの大國魂神社の参道だったとか。こんな駅の近くにこんな大きな社がと驚きました。私のような、東京の新参者は、この神社の存在はこの日初めて知ったのでした。

柄杓がずらり、何だろう?これも、有名なことなのでしょう。柄杓の底が抜けて水が通るように、楽にお産ができるようにという願掛けです。

いい感じの絵馬がありました。無事出産の折は、またお礼の絵馬も掛けるようです。

それよりなにより、間近なお祭りは「すもも祭り」。名前は可愛いのですが、この日のメインはカラスの絵の団扇や扇の配布。これも、付近の方々のお家にはたいていあるのだそうです。疫病退散のおまじない、昔、この団扇で仰ぐと害虫がいなくなったとか。今年はコロナ退散を願って、ですね。

まちなかにある、古い空間。お参りに若い人の姿が目立ちます。それが何ともいい感じ。巫女さんが、団扇やすももの話を一生懸命に説明してくださいました。

ケヤキの緑の下には素敵なカフェが。その並びには神棚に並べるもの、仏具なども扱うお店が。季節がらお盆に使うほうろくもありました。インテリアによさそうですね。

駅からすぐの距離に、今と昔が同居する、なんだかいい感じのまちです。ほんの短時間の滞在でも、偶然にこんなことに出会うと、そのまちが好きになるものですね。駅前で、地元産の新鮮野菜をたっぷり買って、府中のお土産にしました。

晴れた日に、また行きましょう。