たこ足直播機

ゆとりある記

昔の暮らしを知る資料館が好きです。どっぷりと見ます。最近、心が動いたのは北海道「池田町郷土資料館」に展示されていた稲作の道具。タコのようにパイプ状の足が伸びた種まき機です。寒冷で内地のような苗を植えるやり方は無理、広大で水の冷たい田んぼ。そこで立ったまま種もみを直播できる便利な装置、これで、北海道の稲作が進んだそうです。北海道の発展には、こんな道具の存在があったのですね。身体をはって食べ物を作ってきた人々のことを考えました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

北海道の方々には当たり前の道具なのかもしれません。そもそも苗を植える、田植えができないほど水が冷たいということが、想像もできていなかった私です。ほかにも十勝式などと書いた機械も、、、。きちんと説明をうかがったら知らないことばかりのはずです。

人の下半身のような、びっくりの形をしたものは、肥料撒きだそうです。これにいっぱい肥料を詰めて、首にかけて、下の方を手でもって加減しながら撒いたのだそうです。重かっただろうな~。首が痛くなっただろうなあ~。

こういうことに思いめぐらさずに、北海道米が美味しいだの、値段がどうだの、と言ってきた自分を反省です。もちろん、北海道に限らず、米を作る、農業をやる、ということは大変なことなわけです。

消防や水防も大変だったでしょう。今は資料として展示されているものものですが、この法被を着た人、旗を掲げた人があるはずなのですから。

庶民の歴史の振り返りは、辛いことが多いのですが、時代が近くなると、少し安らぐものもありました。たくさんのレコードが残っています。蓄音機やプレイヤーもあります。「あきあじ音頭」などをかけていただくと、この地の娯楽に少し触れたようでうれしくなりました。

私、個人的に惹かれたのは、この「あんか」。豆炭をいれたもの。小さい時に母が布でくるんで布団に入れてくれた、同じものです。時々その布が剥げて、直に足に触れ、今もその火傷が私の足には残ります。そんな懐かしいものでした。

そして、ワイン樽のタイムカプセルも。池田町はワインの町です、2048年にこれを開ける時は、どんな世の中に、町になっているのでしょうか。熟成した文化と、身体を酷使しない文明がこの町に栄えているように、微力ながらお手伝いしたいと思いました。

どうでしょう?ときどきはこれらの展示物を、まちなかに運んで、「まちなかミュージアム」風に並べてみませんか。シャッターを閉めたお店や、玄関スペースのある個人宅を展示場にして、見ながら学びながら、まちなかを歩きませんか。きっと、まちの高齢者が即席“学芸員”として、いろいろ解説してくださるでしょう。

お金のかからない、まちなかイベント、やってみましょう!普段、静かに並んでいる、展示物もきっと喜びます。