英連邦横浜戦死者墓地

ゆとりある記

横浜・山手の「外人墓地」は観光ポイントですが、ここは第二次世界大戦時、英連邦軍に所属し戦死した外国人のお墓。日本の捕虜になり、過酷な労働と病気で亡くなった方々の遺骨も。約2000人が眠ります。美しい広い芝生、静寂のなか並ぶ墓石が光ります。石には22歳、20歳と刻まれ、みな若い。隣接する児童遊園地から聞こえるお花見の歓声を、どんな思いで聞いているのでしょう。

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こんこんなところがあるとは、不勉強で知りませんでした。いわゆる横浜の外人墓地はユーミンの歌の世界、ガイドブックにも載っていますが、、、。ここには、今回、夫の撮影に同行して行きました。入り口には「この共同墓地の土地は第二次大戦で亡くなった陸・海・空軍戦没者の永遠やすらぎの場所として、日本国民から贈られたものです」と説明があります。

 

隣の横浜市児童遊園地でお弁当を食べ、桜の下で鬼ごっこゲームに興じる若者や家族連れを眺め、お花見気分一色の世界からこちらへ移動してきた身としては、ゲートを入った途端、その静けさに身が引き締まりました。

 

ここには英連邦軍に所属していた、英国、オーストラリア、カナダ、統一インド、ニュージーランドの2000名以上が埋葬・慰霊されているとのこと。また、日本軍の捕虜となった連合軍兵士と女性、約35,000人のうち、過酷な労働と病気で亡くなった数千人の遺骨も埋葬されているそうです。

オーストラリア兵の墓地、ニュージーランドとカナダ兵の墓地、などと埋葬のエリアが分かれていますが、正面の広いエリアがイギリス兵の墓地でした。墓石をよく見ると、年齢が若い。若くして戦死して、こうして異国の地に眠る。彼の家族は、ここに来たことはあるのか?知っているのか?でも、お墓があるのはまだいい方ですね。日本も若い兵士が亡くなり、10代の特攻隊もいた。ただの数字ではなくて、ひとりひとりの人生、未来が消えて行った。戦争とはなんと酷いのか。楽しくて、前途洋々としていた若者がなぜ死ななくてはならなかったのか。人を殺さなくてはならなかったのか、と思います。

 

説明看板には日本語がありますが、説明書や祈りの場には日本語表記がない。ここは、もっと日本の人たちに、若い人たち訪れてほしい。管理は英連邦戦死者墓地委員会という組織が行なっているそうでした。実に美しく管理されています。芝生はきっちりとヘリも直線に刈り込まれていて、兵隊さんが整列しているような整い方です。

 

カラスがたくさんいました。墓守をしているように、でも楽しそうに芝生を突いたり、飛び回っていたりします。だれも訪ねないより、カラスがいて賑やかなほうがいいかも、と思っていたら、知っていて来たのか偶然なのか、若い女の子たちがやってきました。飲み物を啜りながら、お墓の間を巡り歩いています。

 

この今の平和を守るのはあなた達なんだよ、と、心で叫びましたが届いたかどうか・・・。故エリザベス女王、ダイアナ妃もお参りにやってきたという墓地。墓と墓の間には、バラの苗が植えられ、いい新芽が出ています。このバラの花が咲く頃にまたきましょう。そのくらいなら私もできそうです。