ながいきストリート

お仕事で

新潟県加茂市、駅から延びる1キロちょっとの道には8つの商店街があります。全体が「ながいきストリート」というニックネームです。

アーケードの柱に、駅からの歩数を測った「百歩標」と小さな「鏡」をたくさんつけました。「椅子」もたくさん置きました。高齢のお客様に、歩いて、きれいになって、座っておしゃべりしてほしい、という願いです。10年経って、この商店街は健在。ながいき、しています。

ながいきがテーマの商店街では、ながいきをテーマにした逸品を紹介するカタログを発行、ながいき新逸品も開発し、公募したながいき川柳を商店街に貼りだすなどの「逸品フェア」を通算21回やってきました。

先日「ながいきフェア10周年記念パーティー」が行われ、記念講演にうかがいました。以下、この日配られた資料からの抜粋。かっこ内は私の感想です。

【平成10年頃の中心商店街は・・各街区のイベントも一過性で・・何かテーマが欲しいと思っていた頃、静岡市呉服町で「一店逸品運動」を成功させたゆとり研究所の野口智子所長と出会う】(そうそう、当時静岡にいた私は、加茂なんて地名全然知りませんでした)

【野口所長いわく・・「加茂のまちを歩いてみた。この細長い一本の商店街にはいろんな面白いものや、おいしいもの、それにやさしさがいっぱいある。皆さんはなれっこになっているから気づかないだろうが、これ等を皆で磨きをかけていきませんか」経営活性化セミナーで】
(人情を感じる小さなことがあふれていて、往復歩くと疲れないでホッとする、いい街だと素直に感じましたっけ

【平成11年 ネーミング「ながいきストリート」とキーワード「美」「健康」「学び」「出会い」が決定。「加茂市商店街は、美しく、健康に、学び、出会いながら、ながいきをするための商店街です。」】
(決まった時、皆さんの決意を感じましたね)※左は2000年の看板、右は2010年の看板

【夏の暑い中、汗をふきふき皆動いた。ばらばらの街区が一体化し、ながいきストリートの仕掛け(百歩標、鏡、ベンチ、ミュージアムなど)づくり・・・カタログの作成・新逸品づくにかけめぐり会議も20回を越えた。】
(みんな、本当に燃えましたよね)

【平成11年10月第1回フェアを見事にスタート!参加店109店、11新逸品デビュー】
(新逸品をみんなで考えたっけ!お年寄り向けに考えた納豆のカツは今も健在ですね)※左が2000年の頃の納豆カツ、右が2010年の店頭。

加茂に行った最初の頃、「若者が集まるにぎやかな街にしたい」と皆さんが希望したことに対し、「今、目の前に居る高齢者のお客様を大切にすべき」と強く私が言ったことだけは今も覚えています。

大型店や大都市と同じ土俵で戦うのではなく、スローライフの物差しで、商店街をていねいに仕立てなおしていくべき、と思ったのです。

その後、数年、加茂市に通いましたが、後は皆さんが「ながいきストリート」を育ててきました。感無量です。久しぶりにうかがっても、相変わらずのシャッター通りですが、それでも皆何とか元気、大したものです。

このブログを書こうとしたら、昔の写真が出てきました。2000年9月のもの。ながいきストリートがスタートして1年目、まだ初々しい当時の逸品運動の様子です。今年の写真も添えてみました。※上2枚、右は2000年の逸品研究会の様子。

「ながいきストリート」の皆さん、細くながく行きましょう!これからもよろしくね。

※左が2010年の私。右が2000年の私。きゃ~、まだ洋服を着ている頃です。もちろん若い方の写真を大きく使わなくては・・。