商工会女性部研修はたのしい~。

お仕事で

埼玉県栗橋町に行ってきました。栗橋とお隣り幸手市の商工会女性部の合同研修会です。タイトルは「スローライフ時代の地域づくり」。スローなどという割には、いつもばたばたしている私です。何の予習もしていないので、まずは2時間前にうかがってまちをご案内いただきました。

上野から1時間の栗橋。駅前にあったのは「静御前」のお墓でした。「えええ?!なんでここに、静さんてあの誰かの恋人ですよね」などと無知な講師に「はい、義経です」と商工会の女性が応えてくれます。本物のお墓はカバーされていて、新しいものがお参り用にできていました。“静女”という文字が刻まれています。本物のお墓の写真に写り込んでいる着物姿は静ではなく、私の姿です。はい。

で、このお墓の近くが「クラッセ」というお店広場になっていて、にぎわいおこしをしています。クラッセとはこの辺の言葉で、「お金くらっせ(ちょうだい)」などと使う言葉。笑えます。その奥にある和食屋さんを覗いて驚きました。とてもこぎれいないいお店なのですが、じゃ~ん!不思議なものが売られていたのです。あとの研修で「これなんだ?」とクイズにしたくらい。

白っぽい湯葉のように見えるのが、大根の皮。料理屋さんで大根をカツラ剥きなどしたときにでる皮を、干して真空パックにしたとのこと。つまり、切り干し大根風の皮バージョン。毎日多量にでる皮は確かにもったいない。しかも大根の皮はおいしいところですものね。もどすとどのくらいの量になるのか、形になるのか、わくわくします。今度これをことこと煮るんだ~。

もう一つはふりかけ。だしをとるのに使う鰹節と昆布を、再利用して作ったとのこと。いずれもこのお店の“もったいない”精神が伝わる逸品。こういうお店に出会うと、急にこの土地の印象がアップしますよね。せっかくだから是非「静御膳」という女性向のおしゃれな定食にもチャレンジしてほしいと、これもあとの研修会でリクエストしました。

お隣の幸手市は、素晴らしい桜土手がある桜の名所です。まちなかには桜のついた街路灯、これがまたすごい数で立っている。これだけおそろいのものがどこまでも続いているのは珍しい光景です。桜は一年のうち数日しか咲かないけれど、この桜街路灯は一年中ある。何かに使いたいですね。ここに桜川柳を飾ったり、街路灯を巡る桜クイズウォークをしたりいろいろできそうです。幸せを手でつかめるまち、という名も大事にした~い。

そして、お昼をいただいた栗橋のお蕎麦屋さんがまた愉快。ね、どこから見ても普通のおうちでしょう。ここでそば好きのご夫婦が、おいしいおそばを打ってご商売しているのです。一度行ったら忘れられないお店、普通のお店だったら味だけの印象ですが、ここまでしてそば屋をやりたかった熱意はこの自宅改造店だからこそびんびん響いてくるものです。

ざっと回った感想や提案も含め、研修会でお話させていただきました。そのあとの茶話会での、みんなのおしゃべりが良かった~。女の人は輪になってケーキを食べると、急に話が弾みますね。「あれもしたい」「これも出来そう」話がどんどん膨らみます。初めて訪ねたまちなのに、昔からの知り合いにたくさん会ったようなリラックスムード。商工会の女性部研修に各地うかがいますが、この雰囲気はどこでも感じるものです。おじさんたちだとこうはいかない・・・。

こういう女性たちの柔らかな輪が、まちを動かす時代になりました。きっとここの女性たちも、何か楽しいことを始められると思います。あるものを、知恵をだして上手に活かす。それをおもしろがる、それこそがスローライフ時代のまちづくり。あらためて強く思ったしだいです。