「うつ」にならないスローライフ

お仕事で

9月15日埼玉県浦和で「心に優しい働き方~うつ病からの復帰~」というタイトルの催しに参加しました。産業医の方の「うつ病に対する取り組み」のお話の後、私は「スローライフのすすめ」のお話。

私は専門でもお医者さんでもないし、話は「まあ、ガツガツ稼ぎ、速く速く急ぐ生き方をやめて、もっとゆったり、人とまちを愛して生きましょうよ」ということになります。会場におこしの250人ぐらいの方々は、“うつ”どころか、私の話にケラケラ笑い続けてくださいました。

昔のように、東京に出ていい大学に入って有名企業に就職すればOK、という時代ではありません。選択肢はいろいろだけに、自分が判断しなくてはならない。会社人間なら楽だったのに、家庭も余暇も地域も抱え込んでどれも満点をとりたくなる。

安くて量のあるものをお腹一杯食べればいい、のではなく安全や栄養を考えなくては。子供に塾通いをさせたくない、と思ってもやっぱりいい学校へ行かせたい。ああ自己矛盾。

と、頭でわかっていることと、現実との間で人はギリギリつぶされます。とことんマニアル社会なのに、個人で悩まなくてはならないことも山盛り。ファストライフとスローライフの間にサンドイッチ、ストレスに埋もれそうなのは都市部の人も農山村の人も同じでしょう。

常に、すぐ横にいる人の体温を愛おしく感じ、ススキに秋を見ることができ心でいたいものです。この日、演台横に活けてあったお花は担当者の方いわく「穏やかな感じに活けてください、と頼んだものです」とのこと。こういう小さな気配りが各職場に満ちていれば、職場環境もずいぶん変わると思いました。

このお花を分けていただいて、「今日の講演は良かった~、お花もらえた~」と大喜びで帰ってきた私に、「単純だね、あんたはストレスないでしょう?」とは夫の弁。