繋がるために

ちょっとしたこと

地域づくりのために、人が集まり語り合う場をつくるのが私の仕事です。それが今困難に・・・。先日、雲仙市での市民の勉強会では、主催者も参加者もできるコロナ対策はとことん気配りし、皆で協力して開催となりました。また、私の関わるNPOの「さんか・さろん」では慣れないzoomを導入です。それぞれ手間がかかりますがプラスのこともあり、新しい繋がりが育ちつつあります。

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7月に開催した「雲仙人(くもせんにん)サロン」という雲仙市でのまちおこし勉強会です。レジュメ以外に、こんなしおりが配られました。①マスクを着用ください。②随時、手指消毒をお願いします。③1m離した配席です。④30分おきに換気を行います。⑤移動の際、密集にならないように。⑥終了後、ゴミは各自で。

スタッフはフェイスシールド、入り口では検温、消毒。各テーブルには除菌ウエットシート。いずれも、買い求めるわけですが、お店に数がない、一人一つという制限がある、という具合。勉強会備品に今までと違う用意がいるわけです。

会場は旅館の大広間。普通だったら大きすぎる会場で、半分使うつもりだったのですが、ここを予約しておいて正解。この広々空間が良かった。人と人との距離がとれます。長机に二人ずつ、ずれて座って、、、。

普通なら車座に座ってワイワイ話すのですが、バラバラに座って人同士に距離があるので、マイクを使って発言。この辺がポンポンと話せないのでもどかしいのですがしょうがないですね。本当は懇親会も考えていたのですが、お酌もできない、料理も取り分けられません。結果、各人がお弁当を離れながらもぐもぐと。

それでもこんな家族が参加してくれました。畳の大広間が会場なので逆に子供たちはゴロゴロできます。お絵描きもできます。役所の会議室ならパパしか参加しなかったかも。これはよかったでした。何度も手指消毒、途中の何度もの換気、不自然なバラバラ座り、いろんな居心地の悪さに耐えながら、みんながそれでも集まりたい繋がりたいと創り上げた場となりました。

さてNPOスローライフ・ジャパン、スローライフ学会の勉強会「さんか・さろん」の6月の様子です。この日はまだ会場参加がありましたが、「コロナが怖いから」と常連の高齢者は欠席です。遠方からわざわざ感染者の多い東京に出てくる方もありません。「zoomで参加できるように」とこの日から実験が始まりました。

マスクだけでなく、ご自身の会社で製作のフェイスシールドを紹介する会員さんも。

そして7月の「さんか・さろん」では、4人がzoom参加。でもこの時は、会場のマイクやスピーカーと、zoom参加の人たちと、どうやって繋いで、どうするのか、機械的な操作がみんなわかりません。個人同士がただzoomで繋がるほうがずっとたやすい。

でも、これまでののどかな「さろん」の現場感は大事にしたいので、すべてをzoomにしたくない。というのがみんなの考え、私もそう思います。で、会場の雰囲気を映すのはiPadで。「三脚が必要だね~」とここで気づいたり。

8月の「さんか・さろん」には10人の方がzoom参加でした。東京開催の「さろん」では、ずっと参加できなかった地方の方々が参加です。熊本市、神戸市、静岡県掛川市、長野県小海町、新潟市など。数年ぶりにお顔拝見の方もあり、歓声が上がります。参加者同士初めての方もあり、ぐっと繋がりが深まりました。

この日初めてzoomをやってみた方もあります。「さろん」が始まる前に、「映った~~~」と大喜び。その時はあれ?「○○さん下着のランニング姿だよ」「あ、大変だ。姿が映るんだ」なんて楽しいやり取りが。

普通は会議に出ないママさんや赤ちゃんも、オンラインだと顔見せができます。参加者の私生活が覗けて、かえってその人への親しみがわくものです。

これは早く、より多くの方が参加したほうがいい。そこで、簡単手引書を作ってみました。zoomに本気でかかわろうとすると、パソコンにあまり強くない方々は途中で嫌になってしまうのです。仕事や、どうしてもやらなくちゃということでないと「いいや」ということになる。近くに聞く人がいないと挫折してしまう。いまやNPO内にzoomお助け隊女子が組織され(笑)、電話などでもやり取りしながら一人ずつアドバイス。「祝○○さん開通!!!」となるまで、お付き合いする覚悟で取り組んでいます。こうやって今までなら会話しなかった人でも、zoom指導やら、お顔を見ながらだと、用件のみの関係からもっと濃い関係になっていくものです。

コロナによって、皆の心が一つになり、新しい技術も覚え、関係が深まればこちらの勝ち!なんでもサクサクできるより、手間暇かけるほうがいい、とあらためて思うのでした。