おしゃべりなホテル

ちょっとしたこと

従業員は少ないけれど、書き出したポップで何とかお客様のお世話をしたい。そんな気持ちが伝わってくる、ホテルに泊りました。「ごめんなさい、当ホテルは全室禁煙です」「元の場所へオネガイ!」「こちらの冷蔵庫はお客様専用です。お名前シールです」ロビーのコーヒーメーカーの説明も、実に丁寧。しゃべり言葉で書いてあるので、ほっこりしました。京都府綾部市で。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まずはこのポップ。予約の時にも禁煙と言われますが、煙のにおいすら嫌な私には大歓迎。しかもこのポップ、手作り感がいいでしょう。額の縁取りや飾りや、セロテープペタペタがたまりません。どんな人が一生懸命作ったんだろう?と思います。

大きなホテルや日本旅館などで、フロントや客室係の方、仲居さんがご説明下さるような一通りのことが、部屋のドアに貼ってあります。自分の部屋にたどり着いたら、まずはこれをふむふむと読みます。

寝巻がほしかったら廊下にあるこのクローゼットから。いろいろあるコンセントは間違わないように「ポット」とまでタグがつけてくれてある。ね、かゆいところまで手が届いていますよね。

共同スペースに用意されているもの。冷蔵庫にはほかの人のものと間違えないように、隣のコンビニで買ったものに「お名前シール」をつける。見ればわかる「つまようじ」もあらためてこう書かれると、人の温かさが伝わりますよね。

ロビーにあるコーヒーメーカーは、絶対に間違えないように、「電源」「上げる」「下げる」とか。「ミルクティーの作り方」として①~⑨の手順が書いてあったり、そのきめ細やかさに脱帽です。「初めての方はお気軽にフロントにお声掛けください」ともあります。でも、このご案内でコーヒーが淹れられないことはないでしょう。

全館にある様々なポップ、どなたが描いているのかな~。フロントに居る中年の男性?高齢の男性もおいでだけど、、。娘さんとか、奥様とか?お掃除の方が協力して?などなど思いめぐらせます。たくさんのポップ作者とおしゃべりした感じになりました。

安いだけあって、施設は古いですが、私はこのホテルをとっても気に入りました。建物が新品でかっこよくて、従業員の方はいてもツンツンして冷たい感じのホテルよりずっといいです。ま、皆さん好みはありますが、野口物差しでは大満足!高評価!この手作りポップを見て学んでほしい方々に、このホテルを紹介するつもりです。