お店をやりたい:その3

ちょっとしたこと

私、スローライフをテーマにしたお店をやりたいと騒いでおりますが、今日はその場所のお話。

新宿四谷で普通の貸店舗を借りるには、ビックリするほどの家賃がかかります。

それにどこかの空き家を、事務所も兼ねた古民家カフェのような設えにできないものかと思うと、そもそもそういう物件がない。

家賃が安く空き家がいっぱいの地方と、東京のこの差は何なのでしょう?
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東京にも空き家はたくさんありますが、ごく普通の一戸建てで風情がありません。

または持ち主が放ってあるのか荒れていたり、または本当に崩れかけていたり。田舎の立派な空き家を見ている私には、使いたくないような家ばかり。

ならば普通の貸店舗を正々堂々とお金を積んで借りなさい、ということになりますが、これまた笑ってしまうくらい高い。

月々数十万を払うとならば、そこでよっぽどお金を稼がないとやっていけないということになります。

かつて、私が24歳の頃、都内のマンションに住んでいて7万7千円の家賃を払っていました。当時のその値段ですから結構広く、女友達と共有していました。

それが、東京を出て静岡県に移動し、ある海辺の町に住んだとき、同じ広さが7000円で借りられました。10分の1以下です。

しかもそのアパートは、窓を開ければこんもり緑の茂った山が見え、一歩外に出れば大きな富士山を仰げる。水道は柿田川湧水からの冷たい美味しい水。

いったい私は何のために働いてきたのか、スモッグ一杯の都会で家賃を払うだけのために徹夜してきたのか、と、ショックでした。

当時は周囲から「なぜ、東京からこんな町に来たのか。もったいない」といわれました。

皆が何とか田舎から東京に出たい、東京に追いつきたいと思っていた時代です。私の逆流は不思議だったでしょう。

その数年後、、静岡の山地の川のほとりに、古い農家の空き家を見つけ住んだこともあります。この時は、広い庭付きで10000円。

畑もやりました、釣もしました、シェパードも飼いました。近くの人が、猟で射止めたキジや猪を届けてくれました。お風呂に入ろうとすると沢蟹がいる、そんな暮らしでした。

今でこそ、仕事さえあれば、田舎に住みたいという人は多いものですが、当時はまだ珍しかった。

それをさんざんやってきて、今やまた東京に住み、さらに東京で店までやりたいと思っている。これもまた、逆流なのかもしれません。

こんな悩みを打ち明けると、「野口さんごと田舎にひっこして、そのお店のプランをわが町でやってよ」という人が何人か出てきました。

でもそうじゃダメで、ここは譲れない。こんなにひどい東京にこそ、少しでも良いもの良いことの細胞を移植しなくてはと思うわけです。

地方のむら・まちと繋いで、少しでも東京に良い血を流したいのです。東京に住む者が真剣に東京のことを考えないと、日本が危ないから。

店舗を借りる場合、家賃6ヶ月分の敷金と、2カ月分の手数料。数十万の家賃×8倍、プラス内装・什器備品、きゃ~~~~~!

田舎では、日曜大工以上の技術者である友達たちが、内装ぐらいお茶の子さいさいで助けてくれるでしょう。物もいろいろ集まってくるでしょう。

東京では、総てがお金ということになりがちです。今から、こうして騒いで仲間を募るしかありません。

では騒ぎましょう!

「私のうち、古いけど使っていいよ」なんて人が現れないかな~。

以下、以前のブログです。
「お店をやりたい」
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=426&date=201708

「お店をやりたい:その2」
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=431&date=201709