海辺のまちは
和歌山県海南市大崎、港を抱える小さな集落。ここから獲れたてのナマコが届きました。
コリコリとした歯触りと潮の香りを楽しみながら、以前、訪ねたことを思い出します。
今日もあの急な細い階段を、おばあちゃん達は歩いているのかしら?布団を清々と乾しているかしら?強風のなかを船は出たのかしら?
海辺のあのまちは、今日、どうしているんだろう。と、つい考えました。
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ナマコです。私がおろせないことを知っていて、ちゃんと薄く切ったものを届けてくれました。
あとは味付けして海苔をちぎって。コリコリコリ。
その間にいろいろなことを思い出したわけです。
大崎の港。漁船も入れば、ヨットも係留されている。
暮れにうかがったときはいいお天気で、他所から来た家族連れが遊んでいました。
浮きで作られたお人形。
数年前にうかがったときもありました。
笑いながら港を見まもっています。誰が作ったんだろう?
それにしても人が居ない。路地に入ると、家はあるのにシンとしています。
かすかにテレビの音が聞こえて来たり・・。
路地の脇には細い急な階段道が伸びています。
その階段を上っていくと、急斜面に建つ家に通じる。
振り返ると、さっきの海が藪の間からみえています。強風が吹くときは大変でしょう。
階段の途中で会ったおばあちゃんが、「この先にお地蔵さんがあるよ」と教えてくれました。
お地蔵さん???よくわからなかったのですが、小さなお供えがありました。
急な階段を誰かが上って、これを供えて拝んでいたのでしょう。
別の階段を上っていくと、あらまあ~、布団やシートやマットやポリ袋まで。
干す、干す、干す。
都会じゃこんなににぎやかに干せませんね。
階段を上りながら振り返ると、青い空。
ピーッと、飛行機雲が伸びていきます。
日が当たれば暖かい海辺の集落です。
誰が育てているのやら。
この石垣一面の多肉植物は、勝手に増えた?
自転車を飲み込みそう。
「カザマチ」というお店で一休み。海を見ながら美味しいコーヒーをいただきましたっけ。
コリコリコリ、もうナマコを相当食べています。
海辺の小さな集落、大崎は今日もあんな感じかなあ~。
多肉植物はじんわり伸びているのかなあ。
コーヒー飲む人いるのかなあ。
コリコリコリ、また行こう。海辺へ。"