バスピン

お仕事で

この名を紀の川市で聞いたのは昨年の今頃。「え、野口さん知らない?バスケットのついたミニピンポン台で遊ぶの。子供の頃、毎日やってた」とのこと。

調べてみると50年前、和歌山市発祥。私の故郷千葉までは、流行っていなかったのです。

誰でも手軽にできるので、今はまちづくりの仕掛けなどにも使われているとか。それではと、この度小さな催しをしてみました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これがバスピンです。可愛いでしょう?私は小さなガレージに置きましたが、おしゃれなマンションの一室でも似合いますね。

「バスケットピンポン」の手引きによれば“穴狙いの卓球台”として1966年に和歌山市で生まれたそうです。

公務員をされていた故・北原雄一さんが、人と人とのコミュニケーションを育てる何かしらを考えようと、小さなピンポンを考えました。もう一工夫と、奥様が穴をあけてネットを張ってバスケットにすればと提案されたそうです。

和歌山ですから、ミカンを入れる赤いネットが身近にあった。最初はそのネットを使っていたとか。


お馴染みのフルーツでまちおこしの紀の川市「ぷる博」の中で、企画したので「バスピンやってフルーツ食べよう」という単純な趣向です。

テーブルにたくさんのかんきつ類やメロンパンなど用意して、さあ、いらっしゃい。


勝ち抜いたら、折り紙で作ったフルーツメダルと、デコポンがプレゼントです。

こんな催しを、バスピン台を買って、ルールもわからないままエイヤッとやってみました。


そんな無謀なやり方を風のうわさでお聞きになったのか、日本バスケットピンポン㈱の北原友也さん(考案者北原さんの息子さん)が、救世主のように現れて、基本のキの字を指導してくださいます。

きちんと知ると、皆の上達が早いのでした。


大人も子どもも、初心者もベテランも一緒にできるのがバスピンの良さです。

穴にスポッっと入ると、どんなチビちゃんでも大人を負かす可能性が出てくる。だから大人が子どもに手加減などしません。真剣にやっても負けたりするのです。実際、わが夫は、小学一年生に負けました。

子どもたちだけでも、放っておいてできる。

ダブルスなんかも、面白がってできる。

通りががかった家族が、すぐできる。

親子で、ササッとできる。


スマホもパソコンもテレビもゲームも手放して、何だかみんなで夢中になってしまった数時間。

初めての人も、大人も子どもも、すっきりしたいい気分になります。

もしこれが、空き店舗だらけの商店街にあったらどうでしょう。高いお金を払わなくとも、毎日ジム代わりに通う人たちが出るかもしれません。

皆が汗をかき、仲良くなれるのなら、そういう商店街にはまた命を吹き込むことができるでしょう。

企業や学校や家庭でちょっとバスピンすれば、しかめっ面や肩こりがなくなります。

キャンプに持って行って、この台でピクニックランチをしてもいいですね。ワインやダッチオーブン料理も似合いそう。

バスピンカフェやバスピンブティックがあってもいい。な~んて、全く運動がダメな私が惚れてしまったのでした。

ひと汗かいて大笑いした後の、果物の美味しかったこと!