無駄なこと
果物で笛を作る、というワークショップに参加しました。リンゴ、イチゴに穴をあけて吹いてみる。ハッサクやキウイフルーツはどうか?
ふ~~っ、ふ~っ、どう吹いても鳴りません。そのうち貧血を起こしそうになり、悔しいので食べちゃえということになる。
いい大人が集まって、そんなことやって何の役に立つの?と声が聞こえそうですが、その無駄な大笑いの時間が楽しかったのです。
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紀の川市で開催中の「ぷる博」でのひとコマです。大人と子どもが集まって、大真面目に笛作り。
先生は自称“笛タロー”さん。まずはお手並み拝見で、ニンジンを鳴らしてみます。
「ボーッ♪」と音が鳴り、拍手。
続いてブロッコリー。
これは音程も変わり、笛らしい音。精巧にできています。笛タローさんは、この日のためにお風呂に持ち込んで練習して来たそうです。
指でも手でも、歯でも音は鳴らせます。と、笛の基本のお話も。
小さな空き瓶を吹いてみましょう。
おお!口の向きで「ヒュルー♪」と鳴ります。
急にうれしくなってきます。このウイスキーのミニボトルを何本も用意するために、笛タロ―さんはそうとう酔っぱらったはずです。
吹き方の口を覚えたら、リンゴに穴をあけて吹いてみる。
穴開けすぎ~~!
「ふー、ふー、ふー」これは息の音。
「ふー、ふー、ふー」な、ならない。ああ、苦しい。
ストローの力を借りて、イチゴ笛。
ストローだけだと「プイ~~♪」と鳴ったのに。な、ならない。
キイフルーツにもストローを。
な、ならない。
子どもたちは、もはや食べ始めました。
笛タローさん「なかなか難しいんですよね~」なんて微笑み、余裕です。
ハッサクはどうするのか?と思ったら、ストローと紙コップの力を借りて、先ず鳴るものを作る。
その音を、ハッサクの蓋で調節する、という工夫。なかなか不思議な音が出ます。
最後は、笛タローさんのサックスにあわせて、自分が鳴らせる何かを持って、「幸せなら笛ならそう♪」と演奏?しました。
大真面目の笛タローさん。その研究熱心と、様々なフルーツや鳴り物を運び込んでの場づくり、笑わせ上手な話術、鳴る鳴らないは別として、プロですね~。
汗だくの活躍に、心打たれました。
まったく役に立たないようで、フルーツ笛は面白い。みんなでこんなにも真剣にくだらないことをやっていることに、気持ち晴れやかに大笑いしてしまいました。
こういう無駄時間が、いまの世の中一番重要なのですね。笛タローさん、ありがとう。
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