写真元年

ちょっとしたこと

夫が写真家だからでしょうか、近年、写真が好きになっています。仕事柄、記録や覚書に写真を撮ることは多いのですが、そうではなく、写真によって何かしらのメッセージを伝える、そんな写真行動に興味が湧いています。

「こんなことを大事にしたい」「こんな雰囲気がいい」と撮っていると、今度はその写真からいろんな物語が想像できておもしろい。今年は写真に励みます!
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というわけで、昨年の暮れからお正月に撮った写真から、組んでみました。

タイトルは「新しい年」。

少々抽象的ではありますが、なんとなく新年の雰囲気を固めてみました。

最初の写真は、和歌山県紀の川市に借りているもう一つの我が家で。遅く起きた、初日の窓です。

次は、西国三番札所「粉河寺」で。可愛い身代わり地蔵の整列に、供えた人の想いと、こけしのような顔が重なります。

奈良県五條新町の新年。正確には新町まで行く途中の路地。古い小さな家に、お正月の花が。どんな暮らしがあり、どんな人が、どんな気持ちで活けたのでしょう。ずっと眺めて居たくなった、細い細い路地でした。

和歌山市の「ぶらくり丁」から和歌山市駅に歩く途中の駐車場。こんなところに、こんなふうにお正月飾りが。なんとしてもつけたい、という主はどんな人なのでしょう。ここの柱だけ息をしているようです。

大和二見駅の待合室。周囲を閉店した店に取り囲まれたような、寒々しい無人駅。ここで、すがしく松が背筋を伸ばします。水引がしっかりと、契りの証のようです。まちは滅びても、心凛々しくという約束でしょうか。教えられました。

「まったくややこしい写真だねえ」なんて言われそうですが、ずっと見ていていろんなことが思いつく、考えてしまう、そんな写真が私は好きです。そんな写真を、撮りたいと思います。

またみてくださいね。"