三地蔵
新居の回りにお寺が多く、お地蔵さんもあります。入居早々家人が、入院し、手術となりました。
信心など縁ない私がお参りです。ひとつは阿弥陀如来ですが、勝手に「三地蔵参り」と呼んで、3か所のお寺を回る朝のお散歩。
無事にとお願いしながら、花を見たり、行きかう人に挨拶したり、戻ると気持ちさわやかになっている。三地蔵から、いい朝をいただいております。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
引っ越ししたのは新宿区、高層ビルなどがにょきにょきしていますが、歴史ある土地なので意外に史跡が残ります。お寺はもとはもっと広いしき地だったのでしょうが、昔の墓石を寄せ、または共同墓地のように整理し、回りを住宅でびっしり囲まれながらかろうじて残っています。
最初に見つけたのがこのお地蔵さんでした。立ち並ぶビルを従えて、すっきりと立つ。変わった風景を悲しむようにも、都市化嘆き訴える姿にも、「まあ、それが人間だよ」と世間を慰めているようにもみえます。こういうシーンは新宿ならではかもしれません。
近くには、「たんきり地蔵」があります。説明によると、子どもの喘息やお年寄りの咳にいいとか。ここには散歩の犬が水を飲みによったり、朝のおしゃべりをするおばちゃんたちがいたり。「熱中症にならないように頑張ろうね~」なんて会話に、私も混ぜてもらいます。
朝は人が少なく、ゆっくり歩けるので、人のうちのお花も鑑賞。少ない土と隙間を活かして、何か育てている人が多い。本の一つの花を散歩のみんなが眺めています。
アジサイがまだがんばっている。朝顔はおすましさん。
朝は日差しが横から来るので、面白い影絵?が見られます。オシロイバナが花より影が主張してる!
普段は汚く見える風景を、朝の光が面白い影で見せてくれる。ま、道行く人は「なんの写真を撮っているのか???」という顔をしていますが。
このワンちゃん2匹の女性とは、ご挨拶仲間。「おはようございます」だけの関係ですが、コースが一緒。
「夫の手術がうまくいきますように。また元気になってくれますように。応援してください」などなど、お線香をたてながらけっこう真剣に拝んでいると、「なんて勝手な」と“喝!”の声が降ってきます。
そうして怒られながらも、なんとなく朝起きると会いたくなってしまう「三地蔵」。ぐるっとめぐってたった2000歩強ではありますが、いろいろなお恵みをいただいて戻ってきます。さて、今日も出かけましょうか。"