助け合い活性化

ちょっとしたこと

今や全国で、飲食店がテイクアウトを始めました。そうした地元のお店を応援するサイトの動きが盛んです。#〇〇エール飯など、地域ごとの統一名にもいろいろ工夫が。テイクアウト品に行政が半額支払う仕組みや、いずれお店で使える先買いチケットで応援する仕組みもでました。農水産物を廃棄せず売りさばくサイトも大人気。この助け合いの動きは、今後も続いて欲しいものです。

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最初に知ったのは長崎県島原半島で取り組んだ、「#島原半島エール飯」。とにかく作ったお弁当の写真を撮り、#をつけてSNSにアップするという仕組み。実にシンプルです。昔なら、合同チラシなどを印刷物で作っていたわけですが、その日その日でお店や宿がメニューをアップしていける。買った側も、こんなの買って食べましたと記事をアップできる。という手軽さです。

ひもどいてみると出発は別府でした。「持ち帰ろう、別府の美味い飯」「沸き上がれ、別府市民」と、「#別府エール飯」の出発には檄文のような勢いがあります。
「出口の見えない、コロナウイルスとの戦いは、別府の飲食店にも、危機をもたらしている。あなたが小さい頃から通っているあの店にも。あの店のあの味を、今守れるのは、あなただ。1人では救うことができないあの店の味も、別府市民11万7000人が集まれば、救うことができる。例えば、1人が1食、あの店の味をテイクアウトしただけで、11万7000食。別府市民11万7000人のテイクアウトで、別府の“美味い”が救えるのだ。」

読んでいると胸が熱くなってきます。この仕組みが今や全国に広がりました。40~50か所くらいで取り組んでいるのではないでしょうか?

行政が半額補助するところも増えています。兵庫県丹波篠山市の「丹波篠山半額グルメ」は、市が予算500万円で始めたものの、開始1週間で補助総額が1300万円となり、丹波篠山市は4500万円を追加計上しています。1000万円の寄付もあったというからすごい動きです。同じような補助も各地にあります。

ある土地では、お弁当の値段の半分を市が補助、マックス500円off。「食べて地元に貢献できるのがうれしい」「明日どこのを食べようかワクワク」「知らなかった店を知った」なんて声が上がっています。

先買いチケットも各地でいろいろに。「未来チケットわかやま」は3000円で3300円分のチケットをリターンでもらえる。そのまま純粋に寄付の場合も。東京で当初コロナ感染者が出て話題になった「屋形船」でも、今は乗れないけど、いつか乗ろうという割引チケットを発売しています。

とどめは、私の友人のところに回ってきたという情報。Facebookでの「コロナ支援・訳あり商品情報グループ」というもの。売りあてのない生産者を応援しようと出来たもので、20日間で30万人が支援しようと登録したとか。最低30パーセント以上の割引がルールで、覗くと驚きの価格でお肉や海産物などが買えるのですが、「廃棄よりまし」と生産者側は喜んでいるそうです。

これまで、あまり地元のお店の支援や、生産者のことなど考えて来なかった人たちが、これを機会に考えるようになる。多少得するので関わりやすい。これはいい傾向だと思います。コロナに負けてばかりいないで、何か新しいことが動いていく、そんなこともなくちゃと思いますものね。