飛んでるおじさん
こんなタイトルをつけたら失礼で、本来“空からの視察”などとすべきなのですが・・。
先日、ある組織のお偉い方が地域活動を視察の際、ハングライダー体験ということになりました。
「高所恐怖症だから」などと最初は尻込みでしたが、飛んでみたらなんのなんの!
さっきまでの貫禄あるシニア男性が、うって変わって冒険少年の笑顔に。いろんなことが吹き飛んだんですね。
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和歌山県紀の川市は、パラグライダーのメッカです。地上では様々な果物が作られている農業の地です。ここで市民による「フルーツ・ツーリズム」の動きが起きているのですが、それを見に今回、視察団がやってきたのでした。
もちろん市民と交流し、ワークショップも参加し、豊かな農産物や農の現場も見たのですが、地上だけでなく、それを空の植から見よう!ということでした。せっかくパラグライダーの地なのですから・・。
というわけでお二人の体験を予約しておいたのですが、実は即決の方と、もうお一人の方は決まっていませんでした。皆さんが「いやいやいやいや~~~~」などと手を振って断る。何とか逃げようとする。
で、最後に「僕は心臓の病気をやっているから」などと言いながらも、体験事務所で何かあったらの“誓約書”を書くことになりました。
即決の方とて、スーツ姿。革靴は貸スニーカーに履き替え、「背広の上着はとった方がいいよなあ」「携帯はどうするか?あ、○○君、財布もすべて預かっててよ」などの準備が進みます。
フライトポイントへ。「こんなに高いの~~~?」と眺めても、もう逃げられません。
ヘルメットをつけて、諸注意を聞きます。飛ぶときは崖をとにかく駆け抜けること。飛んだら腰を下ろすこと。結構真剣な時間が流れます。
一人で飛ぶのではなく、インストラクターの前に座って、飛ばせてもらう状態なので特に技術は要りません。いるのは度胸だけ!
飛ばない人たち(ホッとしている人たち)は、応援の声をかけ、写真を撮るくらいしかありません。
という間に、お一人が駆け出します。全速力です。
あ、居ない?!
と思ったら飛んでいました~~~~。そしてもうお一人も。
残った人たちは「ご安全に」と祈るのみ。
でも、飛んでしまうと鳥の世界が待っています。しかも眼下は紀の川の流れ、田植えの終わったばかりの田んぼ、緑美しい桃畑。
ポーズをとるほどの余裕になります。きもちいい~~~~。うれしい~~~~~。たのしい~~~~~~。僕、飛んでる~~~~~。
※この上空写真は、インストラクターの方が記念に撮ってくださいます。体験についてはこちらです。↓↓
「ユーピーパラグライダースクール」
http://www.upsports.co.jp/nestschool/index.html
大きく広がった紀の川市の空と緑と風が、身体を清めてくれる数分間。無事着地したお二人の帰る足取りは、パイロットのような勇ましさ。
安心感と爽快感が一緒になった笑顔。お二人の名誉のためにお顔写真は出さないつもりでしたが、あまりに素敵なので公開しちゃいます。ごめんなさい。
命がけ?で空からの視察を体験された“飛んでるおじさん”は偉い!!
東京で、疲れたらまた飛びましょうね。日本を背負う、男たちよ、年に一度は鳥になって、少年の笑顔に戻ろう!
※写真の一部には、紀の川市役所の方の撮影分も含みます。
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