良いことの知らせ方

ちょっとしたこと

消費者活動、食品ロス問題、フードドライブ、三世代交流、防災、高齢者の場づくり、など。

大事な活動をしている女性たちが150人ほど集まる場で、発表をうかがいました。皆さんボランティアで頑張っています。

気になったのは伝え方、パワーポイントはもちろん、写真と文章の資料も大変、Facebookをしている人もわずか。この方々が発信力も身につけたら、と強く思いました。
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会合の名は「生活学校・生活会議運動 中部・近畿ブロック研究集会」です。

今回のブログは個人情報もあるので、写真は少なくしました。開催地は和歌山市内。

会場のホテルで、美しい杉のお箸で食事をいただいていると、各地から続々と女性たちが集まってきました。

主催は、公益法人あしたの日本を創る協会、全国生活学校連絡協議会、和歌山県生活学校連絡協議会。

普段、地域おこしの世界にいる私ですら、「生活学校??」と聞かれれば、すらすらと的確に説明ができません。


調べると“女性を中心に、身近な暮らしの中の問題を、学び、調べ、企業や行政と話し合い、ほかのグループとも協力し合いながら、実践活動のなかで解決し、生活や地域や社会のあり方を変えていく活動”とあり、1956年から始まっていま1100の生活学校があるそうです。

生活会議というものも一緒でしたが、ここではこんがらかるので説明を省きます。

そのブロック研究集会の助言者として、私はうかがったのでした。皆さんの活動報告をうかがっていると助言どころか、いたく感心するばかり。

「出前寸劇」で詐欺にあわないようにと啓発活動。大根一本を無駄にしない料理法の研究。中学生に地域の一員になってもらう「子どもと共に行う防災訓練」。親子孫が楽しく過ごせる「ふれあい広場三世代交流」。商店街にちょっと休める場や「高齢者おしゃべりサロン」を作る活動。などなど。

皆さん、お金をかけずに工夫して、良い活動を続けておいででした。

発表をうかがううちに考えました。こういう暮らしに密着した「良いこと起こし」が、こういう女性たちによって行われている。それは、誰から見ても大事なことで、応援したい取組ばかり。

でも、なぜもっともっと世に発信されないのか?!


いわゆるマスコミは、もっと華やかな、またはセンセーショナルな、事件性のあることばかりを追います。縁の下の力持ち的な良いことの動きは、たまに地方紙で小さく報道される程度。

本当は、こうした活動が日々発信されて、そこでどんなに人々が楽しく、人間性あふれる時間を過ごし、地域のつながりができるかが伝えられていいのに。

そう思うと、もったいない、残念、とばかり考えます。

しかし、現場の女性たちを見ていると、発信技術が身についてない。話すこと、紙にして的確にまとめ伝えること、写真や文章で分かりやすく訴えること、パワーポイントや動画でアピールすること。

こういうことまでは、なかなかできないものです。それは、炊き出し料理を作る、子どもやお年寄りとおしゃべりするのとは違う技術です。

ここが欠け落ちているように思いました。その辺のことは、今まで、行政の人がやってくれたり、私たち苦手、で済んできたかもしれません。でも、今や、よいしょとそういうことにもチャレンジしないと、良いことが伝わらない、良いことを広められない時代です。

ドローンも使い、活動をコンパクトな動画にまとめたところがありました。パワーポイントで報告したところもありました。お互いがこういう伝え方を教えあうことも大事でしょう。

予算が無くても、スマホでなんでも写真を撮っておく、動画で撮っておけばなおさらいいでしょう。まとめたりセンスフルにすることは、学生さんや若いメンバーに任せたり、行政に手伝ってもらったりで。

要は、自分たちのやっている「良いこと」を、常に知らせようとする態勢で居ることが大事です。

私もおばちゃんですが、何とかブログを書いたり、目をこすりながらFacebookをやっています。そうすると、だんだん伝え方が身についてくる。

伝えようと、発信すると、仲間が増える。活動が高齢化し後継者に困る、という悩みも消えていく。と思うのですが。

今回、私は「食を通して地域の様々な環境創りを考える」という話をしましたが、「食」は大事ということをまずは伝えるために、キャラメルを配りました。

長い研修でくたびれていた女性たちが、笑顔になり、隣同士で話をするきっかけになりました。あわせて開催地が桃の産地ということも知っていただきました。

知らせる、伝える、はどんな方法でもできる。まずは活動と同じエネルギーをかけて、発信することだと思います。