変わらない朝日館

ゆとりある記

奈良県南部・川上村の旅館「朝日館」に泊まりました。古い建物のぎしぎしした階段や廊下、庭の椿とチューリップが活けられた床の間、遅い春の隙間風、汲取りトイレ、人懐こい大きな犬、薪の臭いのするお風呂、かまどで炊いたご飯、何重にも巻かれた玉子焼き、手作りの柚子羊羹。

全てがいい時間を作ってくれます。1年ぶりの訪問で何も変わっていない、そのことがなによりでした。

水源の村、川上村に遅い春がやってきました。村への道には山桜が斜面に咲いています。

ダムには水が満ち、湖水利用のスポーツをこれから、という話もうかがいました。

旅館「朝日館」については、1年前のブログに書いています。このときは泊まれなかったのですが今回はようやく泊まらせていただきました。詳しくはこちらを。↓
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=153&date=201204

仕事を終えて、ついたのは夜10時。ここの名物手作りの柚子羊羹がお部屋に用意されていました。

夕方夕飯は喫茶店で取ったものの、なぜかおなかが空いています。女将さんにわがままを言うと、玉子焼きとワサビの茎のおひたしが。

そして、わざわざ炊いてくださったのでしょう。真っ白いおむすびを作ってくださいました。感謝。

部屋の床の間には椿とチューリップ。庭に咲いたものだそうです。

襖や欄間、畳、どれも普段のマンション暮らしにはないもの。隙間風だって珍しい体験です。

矢印がしめすトイレ。

汲取りです。懐かしいです。

廊下を歩くとミシミシするのですが、他のお部屋の方に気配りしながらそろりと歩くのもまた良いもの。

朝のご飯はもちろんかまど炊き。

かまどを見せてもらうと、1年前と全く変わらず。

焚きつけの割り箸もそのまま。

会計の計算を黒板でする女将さんもそのまま。

玄関の花。

外の看板。

「ああ、やっぱりいいな、こういうところ・・」とつぶやくと、番犬・哲が「あたりまえよ!」とちらりとにらみます。

車の後ろから撮った朝日館前の道。変わらないということは強いなあ、と思いました。