麻布のお祭り

ちょっとしたこと

先日、うちの近くで「麻布十番納涼祭り」がありました“すごい人”というのはこういうことをいうのでしょう。少々、怖さを感じるほどの人ごみ、いつものことながら面食らいます。

適正人数を明らかに超えてしまった人ごみは、弱者を追い出し、楽しいどころか迷惑千万。人は多いほどいい、とい“ものさし”をそろそろやめないと、と考えました。

震災の影響で、昨年はお休みしたこのお祭りは、今年、いわゆるテキヤさんを排除して、地元商店街が出すお店と、全国各地からのお国自慢のお店で構成し新しく出直しました。

ですから、ただ、お好み焼きやたこ焼きの露天が並ぶ一昨年までの形よりも、ずっと健全にはなりました。でも、お店は変わったのに集まる人が変わりません。

どこから湧いて来るんだろと思う、若者たちがザクザクと麻布十番めがけてやってきます。そして、買って、食べて、路上に座りこんで、騒いで、ごみを出して帰るだけ。

来る人数が半分でいいから、もう少し品良くできないのかと、つくづく思ってしまいます。

15時から21時までの販売時間は、まるで運動会のような厳密なヨーイドンと、ゴール。ゴミ入れも厳密に分別。警備も厳重で、交通規制もしっかり。

祭りを催す側は、それなりにかなりがんばって考えていると思います。じゃあ、何が悪いのかといえば、人が来すぎることでしょう。

夕方ともなると、地下鉄を降りて地上に上る通路は人で
一杯になりました。写真は大江戸線麻布十番駅から地上に出るための階段風景。

一度に人が押し寄せないように出口と入り口を分け、出口に向かうエスカレーターはストップ、階段だけの通行です。

都内でも特に深いところを走る大江戸線、その地の底から地上まで、黙々とみな階段を上ります。浮かれてボーイフレンドと浴衣姿できた女の子は、下駄で階段を上るのは計算外。「まじ~!」なんて叫んでる。

地上に出ると、さてどっちに行こうか?車両通行止めでも、みんながぎっしり歩いているので、さっさと上手にはは歩けません。

だべる人、買い物する人、買ったビールを歩きながら飲む人、地元で暮らす人で帰宅する人、こんがらかって来ると「左側通行にご協力を」のアナウンスが始まりました。

そして、いよいよ暗くなってくると、わき道は路上にぺったり座る若者だらけ。浴衣の女の子も平気でアスファルトの上で焼きそばを食べてる。駐車場では宴会が始まる、そしてごろ寝。

マンションの入り口や、花壇周りはみんなのベンチとなり、フランクフルトを食べたあとのくしがが植え込みに刺さって捨てられ、ソースで汚れた空きパックが茂みのなかに。

建物周りに座られるのを避けるために、わざとプラスチックのコンテナを積み上げているコンビ二。ぬれた新聞紙をぐるりと撒いて、座らせないようにしているマンション、も。

この祭りに繰り出して、この路上すわりの若者たちに混じりたくない、というのが本音です。地元のお店で、この祭りの間はお店を閉じるところも。我が家では窓を閉め切ってひっそり、です。

何とか、来年は楽しめるくらいの人数に、お客さんが減ることを切に望むわけですが・・。世の中人を増やすことばかりを望んで様々工夫をしてきているのですから、そんな減らすアイディアが思いつくのやら?

十番商店街の先の六本木ヒルズでは盆おどりもありました。高層ビル入り口広場にやぐらが立ち、太鼓が叩かれて、「六本人音頭」「六本木音頭」「東京音頭」子供用にはドラえもん音頭」も。

商店街の人ごみよりまだましな人口密度にほっとしますが、相変わらずのすごい人。浴衣姿の外国人家族もたくさん参加しています。

彼らは日本の祭り、盆踊りを、こういうものだと思って本国に戻るのでしょうか?