海苔の種つけ見物

ゆとりある記

鳥羽市菅島(すがしま)、連絡船を降りるとなにやらにぎやか。網を巻いた巨大なドラムのようなのがプールの中でぐるぐる回り、ザーザー水が流れています。初めて見る、海苔の種つけでした。

こうやって海苔の胞子を網につけると、そこから海苔が伸びるのだそうです。地元の人が集まって、お祭りのような晴れやかムード。こういう作業は見ていて飽きません。

一緒の船で来た、ハイキングのおばちゃんグループも「あら、なんだろね?」と動きません。

プールの中にはカキの殻も浸かっています。「これは?」聞くとおじさんが、「この殻に胞子がついているの」と答えてくれました。

みんな忙しそうなので、そうそう質問できないのですが、総合すると、要は、カキの殻に胞子がついたものはどこかからか仕入れるらしい。それを水温調節すると胞子が伸びるとか、泳ぎだすとか、(ああ、この辺は??です)それを網につけるのだそうです。

ちゃんと着いているのか、水にどのくらいの胞子が出ているのか、調べるのでしょうか、作戦本部のようなテントが張られていて、そのなかで顕微鏡を覗いている人もいます。

働いている若嫁さんたちは、日焼けゴメン!とばかりに、厳重装備で顔をおおっています。ゴム長と防水パンツというかガボガボのゴムズボン状のものは結構カラフル、おしゃれです。

「わ~、おもしろいな~、すごいな~」と興奮の私に、迎えに来てくれた民宿のお兄さんは「こんなの面白い???」

そういうものです、土地の人にはあたり前のことが、よそ者にはたまらない。もっと見たい、もっと知りたいと思うもの。暮らしそのものを観光するのが楽しんだもの。

その後は、アラメを干すおばちゃんの見事な裏返し作業の手つきに見入ったのでした。