スローライフマップ

お仕事で

あなたが住むエリア内で、同世代におすすめしたいスローライフポイントを教えて。というワークショップをしたら、どんなことを書きますか。

ゆっくりできる喫茶店、お安い上質ランチ、桜を愛でながら歩ける散歩道、個性的なギャラリー、等等。10人いれば、あっというまに100の情報が集まります。それをまとめてシニアのためのマップにしましょうと、目黒の仲間が動き始めました。

目黒区で開催したシニアのための「地域デビュー講座」↓
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=94

その卒業生がいよいよ本格的に動き始めたのです。毎月1回集まって、順番に幹事になって、わがまちのおすすめポイントを案内する。仲間はそれに付き合って感想をメモしておく。

毎月の定例以外にも、自主的におすすめポイントへ身を運び、人に知らせたい情報を取材してくる。そんなことを数ヶ月やれば、地域をゆったりと楽しむ基本情報がまとまります。

それを手づくりのマップにという計画、自主的な動きなのでゆるい集まりですが、先ずはメンバーが楽しみましょう!が一番と、動き出しました。

先ずは、目黒区駒場の東大教養学部キャンパス内のレストランにランチです。東大などに入ること自体がなんだかワクワクします。キャンパスだから、周りは大木が繁り静かな佇まい。学食のような雰囲気かと思っていたらどっしりとした落ち着いた雰囲気のレストランです。

「ルヴェ ソン ヴェール 駒場」ここで800円でランチが食べられる、という情報は講座に参加した70代女性からのものでした。今日は彼女が幹事、80代から50代が「うん、これはいいね」とうなずきながら、何種かのメニューをそれぞれ注文。ただ駄弁るのではなく、今後情報マップにしようという目的がありますから、ある意味真剣にいただきました。

この日に先立ち、私は、同じく講座に参加の60代女性おすすめの喫茶店に夫と行きました。彼女からは「珈琲は3杯おかわりするといいわ」と聞いていました。洋菓子で知られる「ウェスト」の目黒店です。

真っ白いラナンキュラスが各テーブルにたっぷり活けてあるお店、王道のバタークリームケーキと珈琲を注文。カップ一杯が終わろうとすると清楚なお嬢さんが「お代わりは?」と聞いてくださいます。パッパラパー(失礼)な若い子がいないお店は、多少高価でも中年夫婦にはありがたい空間でした。

自由が丘の商店街では、案内所がすばらしいと50代の男性からうかがっていました。なるほど小さなインフォメーションには情報が一杯。分野ごとのマップが20円で売っています。応対してくださる女性たちの「商店街のことなら任せてよ」という感じに感心。

この商店街名物の自由が丘デパート。小さな店がハーモニカ状態に並んでます。魚屋さんでヤガラを発見。私がまだ一度しか食べたことのない細長い矢柄にそっくりの赤い魚。上にはその頭が何匹もぶら下がっています。この辺に住んでいれば、通いたくなる魚屋さんでした。

公が作るマップや情報誌は、なかなか店名や寸評までは書けません。でも、目黒を再発見してもっと楽しくゆったり生きるための、シニアがシニアに送る情報マップなら、情報の量より質にこだわって丁寧に伝えられます。豪華な体裁でなく身の丈にあった質実なものを作りましょう。

道が書いてあって、正しい位置がわかるマップというより、地域を愛し人とつながりゆったりと、という暮らし方へ導くマップを。名付けて「スローライフマップ」、目黒のお仲間、この名前でいかがでしょう?