塩原高原カブ

美味しい話題

那須塩原市の特産「塩原高原カブ」が旬を迎えています。柔らかさとみずみずしい甘さから“トロカブ”の愛称も。

塩原温泉ではこの特産のカブを食べに来てね、と「ウェルかぶキャンペーン」というのもやっています。

昨日、農家さんから直接分けていただきました。生の薄切りを食べると甘い甘い。厚切りをオリーブオイルでサッと焼いたカブステーキも美味。

今夜も主菜はカブです。
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久しぶりに栃木県那須塩原市にうかがいました。廃校になった小学校を核に地域おこしをしようとしている「あつまっぺクラブ」のワークショップです。

久しぶりなので前日は、持ち寄りで一杯会をやりました。するとカブがドーンと届きます。生の大きなカブをサッと洗って8等分して、そのままかじる。

まるで果物の柿を食べているみたいです。もちろん漬物もカブ、サラダもカブ。

カブの盛りの時期真っただ中に、うかがった私でした。

まるかじりのカブの美味しさに騒いでいたら、ならば産地にお連れしましょうと、翌日、塩原方面へ連れて行ってくださいました。

途中寄った塩原温泉には「ウェルカム新緑! ウェルかぶ塩原♪キャンペーン」の幟が立ちます。

温泉場のお宿や食事処がカブ料理でおもてなし、というキャンペーンです。

塩原カブとプレミアムヤシオマスをチーズ味噌で食べる、とか。あんかけとか。カブで作ったスイーツとか。極素朴に酢の物とか。いろいろで、6月一杯やっています。

なんで塩原のカブが美味しいのか?火山灰土壌で昼夜の寒暖の差があり、冷涼な高原地、水がいい。いろいろな理由があるようですが、農家さんがかなり頑張ってブランドカブにしてきたということもあるでしょう。

標高700mくらいの畑です。畑にいる人に「お~いカブある~?」とご案内の方が叫ぶと、作業をやめて畑から上がってきてくれました。

モンシロチョウが飛び交う畑は、電柵で囲まれています。何しろ甘く柔らかい「トロカブ」です、鹿などが見逃すはずがありません。

道の駅などで新鮮なものが手には入るのですが、農家さんを訪ねれば間違いがないです。


地元の方々は、塩原高原カブとひとくくりにはしません。「○○さんのカブ」と、気にいった個人のカブにこだわります。

ここは今日の案内の方の一押しの農家さん。「これだけ取っておいてよかったよ」と農家さんが笑います。この時期は取り合いになるわけですね。

案内人の方は迷わず、10株購入されました。私はそれをおすそ分けしていただきます。


ご覧ください、この堂々の存在感。どこまでも白いつやのある肌、パーンと張った充実感。

なるほど、これは煮たり蒸したりする前に、とにかく丸かじりにふさわしい!フルーツカブと呼びましょうか。

これをキャリーバックに3束詰めて、仕事を済ませて深夜の東京に戻ったのでした。

まず今朝は、地元の方々の食べ方である、薄切りをシャクシャク。カブノサラダといえばそうですが、切っただけ。何もつけずにそのままが美味しい。

味噌をつける、マヨネーズをつける、ドレッシングをかける、オリーブオイルと塩、いろいろ皆さんが食べ方を教えてくださいましたが、私は何もかけない方が好き。フルーツっぽく食べました。

そして、夜はステーキです。1センチくらいの輪切りにして、オリーブオイルで両面を焼く。柔らかいのですぐに火が通ります。これにお醤油をほんの少し。

生よりさらにさらに、ぐんと甘味が増します。

どこかの▽▽牛なんてお肉より、こちらの方が貴重。冷凍じゃないし、他にないものだし。

カブをいただいて高原から帰るとき、山に雲がかかりました。「雨がきそうだね」と農家さんがつぶやきます。

高原の雨を浴びて、“トロカブ”はまたぐんと太く丸くなったのでしょうか。

旅館で料理をいただくだけでなく、畑を訪ねて農家さんの話をうかがい、カブ畑の景色を眺め楽しみ、最後には引き抜いてそのままかぶりつくカブの生きづくりを食べたくなりました。