協働つながり劇場

お仕事で

行政と住民が一緒に何かやろうとする、まだまだ現場はギクシャクしています。「あの職員の態度は偉そうだ」「あのオバサンの話は長い」など、小さなことが積み重なって、‘協働’などという理想に踏み込めないでいるのが現実です。

崇高な理屈より、人間としてのお作法をお互い身につければもっとうまくいくのに・・。ということを劇仕立てで体験学習するワークショップをしました。

10月7日、東京で開かれた「全国地域リーダー養成塾修了者研修会」。第17回の歴史を持つ研修会で、全国から行政マンやまちづくりに熱心なNPOの方々などが参加されています。その修了者ばかりがまた集まった研修会。8つの分科会で構成されます。

ひとつをもつ明治大学大学院教授・山下茂さんからのおこえかけで、私はワークショップ係りで加わりました。タイトルは「『協働』の現場から―NPOと行政が上手に繋がるコツのコツ―」です。

私の仕事は、行政と住民の間の接着剤のような役ですが「お互いがもう少しうまく寄り添えればもっと良くなるのに」とか、「些細なことなのだけどでこれは大きな決裂に繋がるな」ということが日々あります。

例えば住民が集まってまちづくりについて話し合い、プランを考え、だんだんそれを自主的に動かすようになる。それを行政が呼びかけて開催したとする。そこで・・・。こんなことがあった、こんな風にするといい、という具体的なことを出し合いました。

「住民が話し合っている横で、行政の人がまるで指導者のように仁王立ちしている。自分の姿が威圧感があることに気づかない」「意見をいっているつもりが何をのべているのか自分でもわからなくなってしまう人ってよくいる」「女や若いのは黙ってろ、って態度が露骨なおじさんが会議にいるともうイヤになる」

「具体案を出さずに、行政に何とかしてもらわないと、とばかりいう住民は恥ずかしい」「ぺこぺこして、何でもやってあげてしまう行政だといつまでも住民はお客様」「いまだに会議の席に灰皿が。行政の担当課長が真っ先に吸ってびっくり」「コンサルの偉い人や、大学の先生にはカラーコピーで、住民は白黒コピーって何?」「あの人が言うからやらない。など、昔のしがらみで合意形成できない」

書き出したらキリがありません。各グループで、これがうまく繋がるコツだ、ということを抽出しそれを模造紙に書いて説明する。だけじゃニュアンスが伝わらないので、劇にしてもらいました。

仁王立ちするのがうまい人、「女は黙ってろ!」などと怒鳴るのがうますぎる人。役者がそろい、ストーリーもバッチリ。短時間でかなりのメニューを押し込んだワークショップでしたが、さすがリーダー養成塾修了者の皆さんです、見事にこなされていました。

ああ、おもしろかった~。おつきあいありがとう。

※写真はあまりお顔がはっきりしないように小さくしてあります。


①グループに分け女性たちが担当。いろんな立場の人が混ざるように。


②会場変えも参加者が。ホテルの仰々しい白いテーブルクロスのかかった会議室だったのを、ワークショップ用に。


③これは会議ではありません。会議の「劇」をしています。


④大笑いをしながらも、私てきには、皆さんが何か得るものがあってくれたらうれしいのでした。


⑤各テーブルに配った本日のお菓子です。"