‘買う’より‘学ぶ’商店街ウォーク

お仕事で

栃木県足利市の中心商店街で、夕涼みがてらお店を巡り、物を買うのではなく何かを学ぶ「逸品・夕涼みウォーク」がありました。

果物屋さんで梨「幸水」について学び、ワイン屋さんでは「ワインの発祥」について、帽子屋さんでは「自分の顔型にあう帽子」について学ぶ。歩き訪ねるほどに賢くなる企画。さすが日本最古の学校「足利学校」が残るまち、足利は学べる商店街なのでした。

今、全国の商店街で、お店巡りがブームですが、足利でのこの催しは今年で3回目になります。7月30日(金)足利商工会議所の「友愛ホール」に、「足利一店逸品の会」に参加するお店の逸品がずらりならびました。

体験コーナーでは建具屋さんが、組み木で作るペン立て工作を指導。お年寄りから子どもまで、檜やヒバの木の香を楽しみながら、ペン立て作りに夢中。

足利と友好のある富山県高岡市の「スローライフ逸品研究会」が運営するお店「たかおか屋」が、大きな七夕を作るということで、短冊書きも。

はるか日本海側の商店街に飾る七夕、浴衣姿のお嬢さんが、「高岡ってどこだろう?」なんていいながら書いています。

ステージでは、地元ハーモニカグループが演奏。柔らかいなつかしい音色が気持ちを丸くしてくれます。

そしてすっかり陽が落ちて、夕涼み時間になると、いよいよウォークの開始。先ずは、皆で打ち水してまちを涼しくしてからの出発。

瓦煎餅の老舗では、かわいい団扇型のお菓子を麦茶をいただきながら、横丁の歴史から足利で出土した古代瓦のお話。質問や感想が次々出ます。何軒も回っているうちに参加者皆が仲良しになっていきます。

商店街で買い物をするのではなくさまざま学び、おしゃべりしながら歩く。いつもの商店街が“学びの装置”になりました。

どこのお店でももっともっとゆっくり聞きたいほどの濃い内容、お店のご主人というのは博学です。大型店ではこうはいかないなあ、とつくづく思ったのでした。

こういう催しが、各地で毎月でもあったなら、全国の商店街は地域観光や生涯学習の目玉になっていくのではないでしょうか。