環り綿(めぐりわた)
長崎県雲仙市小浜「アイアカネ商店」を訪ねました。藍と茜色に染める工房だから「アイアカネ」、そして藍は食べられると発信しながら商品開発も。工房と商店があります。さらに今は、綿にこだわった活動を展開中。本当の綿をみんなで作ろう、とプロジェクトが進んでいました。種を配って、各地で育てて、その綿を送り返してもらってタオルや赤ちゃんのおくるみなどにする。根気のいる作業が行なわれています。「綿がめぐり、人がめぐる」だから、単なる綿じゃない、ここにむくむく膨らんでいるのは、貴重な「環り綿」なのでした。
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五年ぶりくらいに訪ねた「アイアカネ商店」です。かつて、ここから綿の種を分けていただき、東京新宿四谷、私の事務所のベランダで育てたことがありました。5月にまくと7月にクリーム色の花が咲き、コットンボールがとれました。そのまま飾って置いたかなあ~。(下はその時の写真)
そのころすでに、コットンプロジェクトは始まっていたわけです。


さて今回店内に入ると、中はずいぶん変わっていました。喫茶店の趣だったお店は、綿加工工場風の趣に変わっています。店主の鈴木てるみさんは相変わらず藍染ルック「この機械が綿を糸によってくれるの」と説明してくださいます。
そういえば、以前は手で糸車を回して糸にしていました。きっと、全国から集まってくる綿の量が増えて、それに忙しくなったのでしょう。

外国で環境を破壊し、農薬はもちろん枯葉剤も使い、子どもたちを低賃金で働かせ、できあがるコットン。私たちは綿製品を着ていても、その綿のルーツを考えません。今一度、衣食住の衣について考え、国内で安心安全な綿を作ろうではないか、という鈴木さんの思いが伝わり広がり膨らんだのでしょう。店内には綿が山と積まれていました。


配布している綿の種を見ると、中には丁寧な手書きで綿の育て方が書いてあります。私も再び、来年この種を蒔いてみよう、知人にもお願いしようという気持ちになりました。
鈴木さんの夢は、こうしてできた綿、糸で織った柔らかな安心の綿織物で、赤ちゃんのおくるみを作り、雲仙市で生まれた赤ちゃんには行政からプレゼントする、ということです。これは、きっと実現するかもしれません。生まれた時から、全国の人の思いの詰まった綿に包まれた赤ちゃんは幸せです。そして、雲仙市に限らず、この綿製品は全国、世界に広がっていけば・・・・。


ふるさと納税の返礼品になるのもいいですね。ふるさと納税で、牛肉や米を手に入れるより、こうした善意のこもった手間ひまかけたものを受け取るほうが今日的だと思います。また、市の良心的勢も示せることでしょう。雲仙市さん、やりませんか。
それにしても手間がかかる運動です。近くなら手伝いに行くのに、と思いながら東京に戻ると、なんと私の自宅の簡易ホテルの外に、綿が植えられていました。下の植木鉢の写真です。まさか、雲仙の綿の種から、鈴木さんの綿の種から、と思いましたが、どうでしょう?
こんな風に全国で綿が作られ、コットンボールが集まって、プロジェクトが膨らむことを願います。それにしても「環り綿」とは、よくぞいい名前をつけられました。ご興味ある方はアイアカネ商店にご一報されてください。


※アイアカネ工房を紹介した、昔のブログです。





