つながりコーディネーター

スローライフ運動

先週の増田寛也さんの「さんか・さろん」、後半質疑のなかでこの言葉がポンと出ました。「地域に人が繋がる場が必要だ」「それを進める人が居ないと」場だけできても、オンライン整備が進んでも、生身の人を上手に繋げる演出や工夫、熱い思いがないと、人は簡単に繋がれません。政府はデジタル人材の拡充に力を入れるようですが、こういう役割の育成にこそお金を入れるべきです。

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もともと人と人との繋がりが切れて、肌寒いような世の中になってきていたところに、コロナ禍。私たちはどんどんバラバラになってしまいました。私のように「人」が大好きで、暑苦しいほどに人と話すことが多かった人間には、たまらない3年間です。いま、なんとかzoomなどがあるおかげで、ぎりぎり人と繋がっている感じです。

そんななか、新聞紙上では・・・・・。

日本がデジタルトランスフォーメーション(DX)で出遅れている。世界デジタル競争力ランキングで29位と過去最低。日本企業がDXを推進できなかった場合、25年以降経済損失は年間12兆円。IT人材不足に備えて、働き手の学び直しに一兆円を投じる。デジタル技術で地方活性化を図る「デジタル田園都市国家構想」のために26年度末までにデジタル人材を230万人育成。地方自治体は大急ぎでDX戦略計画を立てていいる。

なんて話題が飛び交い、デジタル化が進めばすべて解決のような勢いです。それは本当にその通りなのだけれども、もう一方でというか、同時にというか、「デジタル化」と対極の「生き物化」「生もの化」「人間化」「リアル化」「ホット化」みたいな分野の投資と力の入れようがあってもいいし、やらねばならないと思うのです。

身近な例で言えば、zoomでどんなに繋がっていても、ネットが繋がっているだけで心が繋がっているわけではないですもの。現に、何十人の顔が出ていても、皆が下を向いて、いやな顔をしていたら、繋がるどころか早く終了したくなるでしょう。より繋げるための、より繋がるための引き回し役、コーディネーターは必ず必要となります。

それは単なる司会進行ではなく、集まって人たちがどんな人たちで、どこに向かおうとしているのかを理解して、心地よく進めるための牛耳り方、仕切り方ということになります。そもそも、そんなことが出来るようなオンライン上での場の設営も含めて、ということになります。

これが、さらに、リアルな場であるなら。そこは人が行きやすく、居心地よく、飲み物やお菓子などもあって、誰もが暖かく迎えられ、そこで求める出会いや、繋がりを得られるように段取りし、設営から維持・管理も、ということになります。いつもそこでは人をほって置かずに、逆にそっとする人はそっとしておいて、求める繋がり方を創るきっかけを用意する役、コーディネーターがいないと、ということです。

これは、デジタル人材を育成するよりも、難しいから、強力に本気でそういう人を増やさないとダメなのです。「つながりコーディネーター」を育てませんか?コーディネーターになりませんか。今まで、そんなことばかりやってきた私としては、本当にもどかしいのです。

このままだと経済損失どころか、人間損失、地方損失になってしまうでしょう。先日の「さんか・さろん」の時に、「地域での繋がりの場づくりについて、もっとゆっくりそのことだけを話し合いたい」と申しあげたところ、「ぜひやってほしい」と賛同意見がとどきました。皆で知恵を出して、「繋がる国」「繋がることが出来る人」づくりをしていきましょう。

今回は、少々興奮し、こんなブログになりました(笑)。