女性たちの地域おこし発表

お仕事で

高知県女性商業者の活動事例発表会に行ってきました。菊芋を商品化しているグループ、地域に伝わる伝説を活かした商店街、焼き肉のタレにこだわっているところなどなど、活動は様々です。発表も多様、模造紙に写真を貼っての発表、スピーチの録画、紙の資料すらないところ。パワーポイントで滞りなくという発表が多い昨今、その多様な発表が実に新鮮で良かったのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この集まりに参加して3年目となりますが、元気な高知県のおかみさん達にいつも圧倒されます。今回はその活動発表に聞き入りました。

「チームシルク」(梼原町)、「とさし旬物クラブ」(土佐市)、「矢井賀つむぐ」(中土佐町)、四万十玉姫の会(四万十市)、土佐茶普及促進女性会議。発表したのはこの5団体、10分ずつ。そうそう多くはありません。

活動内容は、物産の商品開発や移動販売、商店街イベント、体験観光、高齢者ケアなど様々です。その活動はそれぞれすばらしいのですが、今回、私が感心したのは発表の仕方でした。

(発表のあと、展示コーナーで販売もあり、その時の写真しかありませんが、お許しを)

最近は何かの発表となると、パワーポイントの腕比べのようで、それがいくつも続くと飽きてしまいます。または、どれも同じに思えてきてしまいます。しかも、見る人は無視しての小さな字や複雑なグラフ、図など。2時間も付き合うと、くたびれてしまうのが常。それがここでは違ったのでした。

女性団体だからというわけではないでしょうが、実に自然体。「パワポなんて言葉すら知らないもの~」という方々もあり、それなりになのでした。しかも、あまり完璧に準備もしていない。だからパソコン技術でごまかすわけにもいきません、素のままの人間力での発表となります。

一応パワポを作ってはいても、その画面は無視してバシバシ話してしまう人。全く資料ナシで、とうとうと活動の流れをゆったり話す人。ドローン撮影も使って映像で発表のところ。写真や文字が大きな紙に描かれて、それを貼りだして説明のところ。マイクなど無視して地声で話す、スピーチ台から離れて身体全体で説明。

なんだか、のどかでいいなあ~。と思ったわけです。「だって、忙しくて全然用意できなくて」「どんな場かよくわからないから、いいやと思って」などと可愛く言い訳しながら、女性たちは笑顔で勝負です。というか、勝負する気はない。和やかなのでした。

発表とは別に、展示や即売となると、熱が入ります。売り買いだけでなく、おしゃべりもとまりません。私もついついお買い物と交流と。なかなか交流が終わらずに、皆さん最後に着席してくれない。ま、これでいいんですね。多様で、凸凹していて、画一的でない。だからいろいろな繋がりが育つ。きっと、「こんど、そちらへみんなでうかがいますよ」「一緒に何か始めませんか」なんてことが起きるのでしょう。

家に帰ってからも、買ったものを食べたり、眺めたりすると、「あそこのあの人のだ」と私も思い出が湧き出します。無機的な発表と違ったから、しっかり覚えているのですね。

この後の、新年会では恒例の「高知おかみさん会」中心のダンスが披露されました。間違っても平気、内容もゆるゆるの進行。こういうのがいい、こうでなくてはダメと、思った次第です。

おかみさん達が懇親会で記念に贈呈されたのは、高知県産木製の花束。珍しいので、写真をご覧ください。