あきまよもやま
群馬県安中市秋間という地域でよもやま話をしましょう、ということで「あきまよもやま」という地域おこしのワークショップをお手伝いしています。交通や買い物、景観や防災など、話すテーマは据えているのですが、脱線がはなはだしい。生き生きと夢中で話している方々を見ていると、本当に誰かとよもやま話をしたかったんだなあ、と思います。
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秋間地区には約3000人弱が住みます。大きな梅林があり、梅の産地であり、農業エリアであると同時に、新幹線「安中榛名」駅前に素晴らしい住宅地が開発され、新旧住民が混じりあっている地区になります。昔から梅を作ってきた農家と青森や千葉から移住してきた方々が、一緒になって地域づくりについて話し合う。最初から効率的にサクサクと行くわけがありません。
それに、こうした話し合いの場合、役所がお願いした住民が「こういう話でまとめたらいいのでは」というような忖度のもと、予定稿のような意見をだして、話がどんどんまとまっていくというのがよくある姿です。それが秋間の場合、ほんとうには話したい人が集まってきた。一応、皆さんへのアンケートをもとに、「 あんなカー あんバス 使いこなし作戦」交通について、「秋間お買い物会議」買い物について、「秋間の景観防衛隊」景観について、「秋間まるごと安心・見守りパトロール会議」防犯防災について、などとグループには分かれてみてのですが、話はとんでもないところに行ってしまう。
横でみていて、それがすがすがしいほど面白い。だって、もともと「よもやま話」をしましょうと声をかけているのだから、『種々雑多な話題を取りとめもなく話す』でいいわけです。例えば、景観を話しているときに、なぜか「大豆を植えるといい」という話になり、さらに「何の種類の大豆がいいか」というところまで話が広がっていきます。一応、役所の若者がファシリテーターをやってはいるのですが、人生経験豊富な方々の力のこもった話の波に飲まれてしまいます。それがまた、横から見ていて面白い。
全体のコーディネーターとしては無責任かもしれませんが、そうそう数回の開催で「よもやま話」がまとまっていくわけにはいかないでしょう。「ずっと話ばかりだとまとまらないから、まずそのことを付箋に短い言葉で書いてみましょう」と私も一応言いますが、参加者にとっては「せっかく気分よくよもやま話をしているのに」という気持ちになっているはずです。
回数は決まっているし、役所が考える『着地点』のようなものもあります、私としてもそういうところまでたどり着かないと仕事として次に進めない。
でも、思うのです。知らなかったいろんな人たちが、思い切りしゃべって、しゃべって、それで何か成果が出なくても、「よもやま話仲間ができた」ことにはなる。それがまず大事かな、と。
秋間の地名の語源が実におもしろい。昔々、日本武尊が馬に乗ってこのあたりに来たとき、あまりにもずっと馬に乗って走っていたので、馬に乗ることに飽きて、ここで降りて、一息ついて休んだとか。だから「飽馬」という名があり、「飽馬神社」があり、「飽馬」がやがて「秋間」になったとか。
効率と早さばかりを追って走り続けると疲れるから、馬から降りて、ほっとする。多少時間がかかってもいいじゃない。と地名が教えてくれているのかもしれません。「あきまよもやま」さてこれからどうなるか?おたのしみに。
写真は、安中市の公共交通「あんなカー」と「あんバス」の資料です。






