体験催し運営チェック
着地型観光と呼ばれる、地域資源を活かした体験プログラムが盛んです。
でも、その現場を仕切るのはたいてい素人の市民。地域愛に燃えて企画しても、結局お客様を迎えるとドタバタになってしまいがち。
企画側とお客様、双方の満足のために、一目でわかる運営チェックを作りました。
ワークショップで何人かの頭で考えると、発見もあり良い出来上がりになりました。紀の川市で。
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現場のコーディネートについては、今までこのブログでずいぶん書いてきています。
どんなに凝った渾身の内容でも、会場が寒かったりすると参加者には「早く終わってほしい催し」になってしまう。どんなに冒頭に一生懸命説明しても、ずっと立ちんぼで聞かされたのでは「最初から疲れた」になってしまう。
まあ、こういうことに気を付けましょうというようなことです。
例えは悪いですが、家でお母さんが気づかってくれるようなこと。悪いというのは、お父さんだって気づかって当然のことだからですが。
最初に、気を付けることをアイテムであげました。これのもとは、紀の川市フルーツ・ツーリズム、「体験チーム」のお一人が本一冊になるくらいの注意アイテム集的なものを作ってくださいました。それを下敷きに、最低限の簡単なものを作ろうというもくろみです。
それを私一人で作って、はい!と見せたのではみんなの中に染み込まない。なのでワークショップにしました。
前日、地域おこし協力隊の女子と、お部屋にこもりおおきな“曼荼羅”風のものを作ります。
カードに書きだした、最低数の気を付けようアイテムを、「衣」「食」「住」「情報」「記録」「運営管理」などのカテゴリーに分けていく。
さらにそれを、事前、当日、事後の時間軸を意識しながら置いていく。まあ、楽しい下ごしらえの作業です。
そして「体験催しコーディート講座」ワークショップ。毎回、何人参加かわからない、来た人数あわせでやっている人づくり塾。
地域づくりできる技術を市民に身につけてもらうための講座です。が、一番身に着けていただきたいのは、実は若手市職員ではあります。
さあ、元の大図が広げられたので、2班に分かれて、足りないアイテムなどを出していきましょう。
いろいろな人が居るので、気づくところが様々。そこがワークショップの面白さです。
体験プログラムといっても今回の場合、個人が数人のスタッフでそれほどたくさんのお客様相手でなく行うケースを頭に置いて考えました。
「下見やリハーサルが大事」と主張されるのは、先の本一冊になるくらいを作られた男性。
彼は、以前、予定していた催しで実っているはずの柿が予定通りに色付かず大慌てした経験を持ちます。自然の物相手ならなおさらリハーサルや下見は大事でしょう。
「道具一式の予備」が大事と加えたのは、アクササリーや造花などのスクール指導の女性。
なるほど、いざ、というときに道具が壊れたり、無くなったり、急に人が増えたりなどしますものね。
「当日スケジュールを紙に書く」を加えたのは、コンニャク作りの名人。この女性は「料理チーム」の方。
あまり詳しい打ち合わせができないまま、スタッフが当日集合だとする。時間の入ったスケジュールのプリントが配られる、貼りだされている、それだけでなんとなく皆動けます。
お客様も、それがあると、今、時間が押しているのか余裕があるのかわかる。みんなで、やることと時間を管理できます。
「駐車場や場所の地図」とおっしゃったのはデザイナーの男性。
確かに、当日「どこかわからないんですが~」の問合せに電話で説明していると他のことができません。前もって参加者にファックスしていればOKですね。
「始まる前のスタッフの気合い入れ」と加えたのは、20代の市職員。この女性、「気合い」を表す絵として「力こぶ」を描きました。
「和やかな雰囲気作り」ああ、これも大事。折り紙大好きの主婦の方からです。
ついつい進行に夢中になると、どんな雰囲気で体験時間ができあがっているのか客観的に見ることを忘れます。笑顔もなくなります。(私が反省せねば・・・)
「食べ物・飲み物」「荷物置きスペース」「弱者への配慮」「事後のお礼状」などなど、びっしりになっていきました。
実は、こういうことを言い出したらやはり本一冊になってしまうのです。
が、この「体験催し運営チェック曼荼羅」をざっと見るだけでも、ひとつ頭に残ったことがあるだけでも、現場のコーディネートはうまくいくのではと思うのです。
巨大な「曼荼羅」はこの後、たくさん絵が加わって、A4サイズに手書きで縮小され、コピーして完成。
この3月5日から始まる「紀の川フルーツ体験!ぷるぷる博覧会“ぷる博”」の、65の体験催し企画者「仕掛け人」さんに配られることになります。
さあ、気合を入れて、失敗は栄養です。今回で催し仕掛け人として、みんなぐっと成長しましょう!
「ぷる博」についてはこちらから↓
http://fruits.oyoyaku.com/app/page/info/20170110puruhaku_panf
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