地元民御用達

美味しい話題

よく「観光客は来てほしくない、あの店は地元が行くとこだから」なんて言い方で愛されているお店がありますね。そんなお店に、続けて出会いました。一つは群馬県富岡市、駅前のなんでもない普通の食堂ですが「あそこはオムライス!」と皆さんが口をそろえます。もう一つは京都のおでん屋さん。タクシーの運転手さんは、「人に教えないで」と言います。ああ、でもつい教えたくなる美味しさでした。

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まずはここ。上信電鉄、上州富岡駅前のお店です。市役所が近くなので、役所の方も良く来るそうです。日に何度も来る方もあるとか。

外にはこんなポップが。一瞬、煮カツに心が動きますが、やはりオムライスにしました。

私的には、こういう店が大好きです。冷奴からラーメン、刺身まである。こういうところで飲むと絶対に美味しいのです。思わずもつ煮と瓶ビール、と頼みそうになるのを我慢。

注文してからの間、観察です。この座敷でゆっくりしたいなあ。小さな飲み会にいいなあ。子連れの家族もここでゆっくりできるなあ。禁煙の頼み方がいい、「禁煙」と貼るだけでなく、「お願いします」と書き添えてある。

そして見えるかなあ~、座敷に上がるための踏み台がある。親切でしょう?

威勢のいい、ジャッ、ジャッ、ジャッ!という音と一緒にタマネギの香り、ケチャップの香り。来ました~正調オムライス。スープ付き。

なかはケチャップライスなのですが、茶色い。ソースが隠し味なのかなあ~。流行りのとろける卵ではなく、きっちり焼いた卵が包んでいる。スプーンで割ってほぐして、この手続きも含めて実に美味しい、うちではできない味。

女将さんとテレビを見ながら「暑いですね~、コロナも大変だね~」と会話。この店ごと東京に持って帰りたくなります。出前迅速とある紙ナフキンはお土産にしまいました。

続いて京都です。友達とどこかで飲もうと思っていた遅い夜。早めに同じホテルに入っていた、わがNPOの理事長から「僕らが行ってきた店良かったよ」と電話が。早速そこで待ち合わせしました。

京都に住むその友達は知らなかったお店。東京から来た理事長夫妻は、この日タクシーの運転手さんにこのお店を聞いたそうです。京都で初めての店となると緊張し、お財布が気になりますが、ここは先見のご夫妻が太鼓判だったので安心して入りました。

メニューは焼き魚からコロッケまで。レトロな設えの素敵なお店なのですが、お店の方は「うちはただのおでん屋なんで・・・」と謙遜されます。まずは京都らしいお麩のおでん。出汁を抱え込んだ麩を口に含むと、じゅわ~~と美味しさが広がります。

また、このお豆腐の素晴らしさ。

タコは今まで食べた中で、てっぺんだったように思います。

女二人がキャーキャー喜ぶので、お店の方「果物もありますよ」と。

イチジクと桃のおでんも食べちゃいました。これは季節もの、こういうおでんもありですねという話題物です。でもいろいろな素材をおでんに、と日々考えているそうです。

店先でお餅もつくそうで、最後はおろし餅でさっぱりと。遅い最後のお客はこれで終わりといたしました。でもお手洗いによって、思わず撮影。いい雰囲気なのです。「カメ?!」の蛇口が可愛くて、またひと騒ぎでした。

帰りに乗ったタクシーの運転手さんいわく「あの店は地元が行く店。安いしうまいし。観光客が来たらうるさくて。お客さん達どうかほかの人に教えないで下さいよ。でも教える運転手がいるんだから困るなあ~~~~ぶつ、ぶつ、ぶつ、ぶつ・・・・」

大丈夫、ブログには書きましたが、店名まで書いていませんよ。