「フルーツカレンダー」

ちょっとしたこと

果物産地、和歌山県紀の川市で果物をテーマにした暦ができました。

市民団体が、小学生を中心に果物にちなんだ絵を募集し、集まった603枚の絵から365枚を使って完成。

季節の果物、農作業の様子、子どもたちからのかわいいコメン
トなど、みていてなごみます。地域おこしのやり方としても学べる手法。

1冊700円、スローライフ・ジャパンへお申し込みを。
電話03-5312-4141 FAX03-5312-4554
E-Mail/ slowlifej@nifty.com

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これがカレンダーです。

作ったのは「紀の川フルーツ・ツーリズム研究会」。フルーツでまちおこし、交流おこしをしている市民グループ。この中の「学びチーム」が頑張りました。


もともと見本がありました。栃木県那須町の「那須暦」。観光地であり様々の農産物のある那須では、魅力を発信しようと、365枚の絵で埋めた、那須の暦を作りました。

作ったのは「なすとらん倶楽部」という町民グループ。まちじゅうをひとつのレストランのように美味しいもの、美味しいコトで一杯にという団体です。

集まり、まちの「農産物」「農作業」「行事」「魅力」などをワークショップで書き出しているうちに、きれいなパンフレットではなく、泥臭い手づくりで描いてみようということになりました。

皆が、顔寄せあって、クレヨンや色鉛筆で、絵が得意な人も全くダメな人も・・・です。家族やご近所にも頼んで、描いてもらう。

だんだん、那須の魅力を描いた素朴な絵が集まって、それを一月ずつ模造紙に貼り付けて12か月分役場に展示しました。

描いたおばあちゃんや子どもが、その前で記念写真など撮ったものです。

これで終わりではもったいないと、町民のお一人が一枚ずつ写真に撮って、家庭で使えるサイズに編集し始めました。

そして暦ができあがったのです。その後10年、この活動は続いています。

「那須暦」をみて、紀の川では「フルーツをテーマに作ろう!」ということになりました。

これが昨年のもの。研究会のメンバーはもちろんのこと、小学校にもお願いし、つくりあげた第一作です。

フルーツに関する川柳も募集していたので、その優秀作も収められています。

昨年はこうした大きなA3サイズでしたが、今年はこれを半分にしたA4サイズのノート型、開けばA3で持ち運びしやすい工夫があります。


「学びチーム」はワークショップで何度も話し合い、小学校に協力を仰ぎ、絵を募集のチラシを撒き、9月締め切りを合言葉に皆から絵を集めました。


「料理チーム」「体験チーム」「商品開発チーム」「学びチーム」合同で開催のワークショップでは、「絵を描かなければ帰さないよ~~」なんて学びチームメンバーが呼びかけで、みんな絵を描いたものです。


夏の「粉河祭り」で絵を描くコーナーを設け、子どもたちにカレンダーの絵を描こうと呼びかけました。

この夏、あちこちでたくさんの子どもたちがフルーツのまち紀の川市のことを思いながら、何かしら果物とのかかわりの絵を描いたのです。


集まった絵を月ごとに分けて絞り込む。桃の時期には桃に関する絵ばかりが集まるので、編集も大変!


こうして11月から売り出されたフルーツカレンダー。これが1月のページです。

「ふるーつおせち」の絵から始まり、イチゴやハッサク、ミカンなどの話題。田舎の冬らしく炬燵でミカンの絵がたくさん出てきます。

「お母さん、皮むき係。ぼくら兄弟三人食べ係」【聖汰】
聖汰君が描いたこの作品でお母さんがむいているのはハッサクでしょう。紀の川市は日本一のハッサク産地。冬はどこの家でもハッサクをたくさん食べます。

都会では、若い親たちが「果物はむくのがめんどう」とか「爪に詰まるからいや」とかで、子どもにむいてあげないとか。子どもたちは食べるのに・・・。

紀の川市の子どもたちは幸せです。3人の子に食べさせるハッサクは、どれほどの量をむかなくてはならないか!お母さん、えらいです。


「ぼくは、はっさくとりの名人です。ことしもいっぱいはっさくとるぞ。」【おうせい】

ハッサク農家で、家族そろって収穫の様子が目に浮かびますね。幸せの絆を感じる暮らしです。

「桃山町あら川では、桃畑が辺り一面ピンク色になる。きれいな風景。」【はやと】

「きれいなお花さん、みんな大きくなっておいしいももになってね!!」【そういち】

4月。桃源郷のような春の風景、みんなの自慢です。桃と桜が同時にお花見できる。そしてそれが実って大きな桃になる、桃農家の願いが子どもにも伝わっているのがよく分かります。


「おいしい『かき』ができるように、春に『てきらい』をします。」【ゆうさく】

5月。摘蕾という作業があること、都会の子たちは知っているでしょうか?大人だって知らないでしょう。桃も、柿も、キウイフルーツもたくさんのつぼみ、花を落とし、大きな実をつけるために作業が行われています。

「おじいちゃんが、はたけからスイカを、いっぱいもってきたよ。」【めい】

「大すきなとうもろこしを作ってくれてありがとう。あまーい!」【姫香】

7月。いろいろな農産物であふれる紀の川市です。


「いちじくをとるときは、手ぶくろをするよ。」【だいち】

イチジクは痛みやすいから、汁でかぶれることもあるから。よく見ていますね。お父さんの絵なのか、おじいちゃんなのか。

月ごとに採れる果物の一口知識も載っています。

こういうカレンダーがトイレなどにあったら、ずっと読んでしまって出てこれなくなりますね。

紀の川市のこの絵を描いた大人も子どもも、自分の絵が出てくる日を、待ち遠しく眺めるでしょう。

月が終わったからといってや破る気にはならないでしょう。自分の絵が載ったカレンダーは宝物です。

このカレンダーは、今年度の「ふるさと納税返礼品」にも採用されました。

いかがですか、皆さん。皆さんの土地で、この仕組みで地域おこしをしてみませんか。子どもと地域のかかわりを作ってみませんか?

そして都会の方々、農産物がこうして手間をかけてできること。田舎の暮らしがこんなに素敵であることを、このカレンダーからほのぼのと学びませんか?

「学びチーム」にかわり、私からお分けします。ご連絡くださいね。↓

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