足利のこだわり

ゆとりある記

久しぶりに、栃木県足利市に行きました。滋養野菜「アマランサス」にこだわっている和食屋さんでは、アマランサスのうどん、マドレーヌ、パンが出来上がっていました。

CDショップなのに、燻製卵など売り出していたお店では、オリジナルの「音符カステラ」を販売。カフェコーナーも新設。

こだわりを持って、どんどん変化していくお店に頼もしさを感じました。
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「あしかが一店逸品の会」が誕生して、もう7~8年になるでしょうか?立ち上げの時にはずいぶん私も通い、一緒に逸品を探し、逸品を育てたものです。

当初からはお店の軒数が減ったものの、今も会は続き、こうしたマップも健在でした。


マップの右手前の「和風レストラン加茂川」へ行きました。看板に「アマランサスにこだわる店」と堂々と描いています。

この堂々とが、何とも清々しい。

アマランサスは実は雑穀としてご飯などに炊き込み、葉は健康野菜として食べられるもの。

あまり八百屋さんには出回らないものですが、健康食品店や自然派ショップではずいぶん見かけるようになりました。

このお店ではずいぶん前から、アマランサスに注目しています。


名物のソースカツ丼や、ボリュウム満点の和定食もありますが、このアマランサスうどんは秀逸でしょう。

翡翠のような色、いかにも体によさそうな輝きです。

おかみさんのお話。「介護疲れの時に、アマランサスの種をまきました。その芽が出て、育っていくことがうれしくて。子どものように思えたんです」

つまり、ここのアマランサスは自家農園で育てられている、自慢のもの。勢いよく伸びるアマランサスに、おかみさんも育てながら元気をもらってきたのでしょう。


カルシウムと鉄分に富んだこのアマランサスで、お客様も元気になってほしい。

ということで、アマランサスドレッシングが生まれました。そして、生のうどん。このたびは、粉末にすることにも成功し乾麺もできていました。

新製品が次々と誕生していきます。

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「粉にするまで10年かかりましたよ」とご主人。アマランサス以外も、畑でたくさんの野菜や花を作っている方です。


アマランサスマドレーヌもありました。


粉ができたので、パンにも練り込んで。見事な緑が美味しそうなアマランサスのパンです。

こだわるならとことんこだわる、やってみる、他にないものを信じて作る。ウケねらいや、儲けのためでなく、まずはお客様に健康を届けたいから。

アマランサスが好き!その一途さが、この店を支えています。


もう一軒うかがったのが「ハマダ」というお店。

以前は、CDショップ、ファンシーグッズのお店だったのですが・・・。燻製卵「はまたまご」を作り、続いて燻製チーズ「はまちいず」を作り。

お店にカフェを作り、テイクアウトできる店構えにも変化していました。

何屋さんなのでしょう???と不思議に思うことが、なんとも魅力的。ズバリ突き止められないから、惹かれるわけです。


なかでも驚きの看板商品は、「音符カステラ」なるもの。

人形焼きのような、鈴カステラのような、縁日で売っている丸いカステラのような。

店主・浜田さんの発明です。

買って帰れば、必ず見た人が「わ~~、かわいい~」というでしょう。そして口に入れればなんだか、リズムが生まれ、のどかなメロディーを口ずさみたくなる。


「この金型からすべて特注で造ったんです。形が複雑なんで焼き加減が難しい」とおっしゃいます。

そりゃそうです、おそらくこんなカステラ世界にここだけでしょう。


米粉の麺・フォーを使ったユニークなラーメンや、マンゴーかき氷、まるで黒ビールのような泡立ったコーヒーなど、「食」への冒険が体験できるお店です。

それでいてちゃんと美味しい、また食べたくなる。定番のフレンチトーストなど、どうしてもいつか私は食べた~~い。

お土産にいただいた「音符カステラ」を家人に見せると、「こういうの考えるの偉いなあ~」としみじみ。

そう、「加茂川」さんにしても、「ハマダ」さんにしても、“何屋”なんて概念は捨てて、自分の信念にまっしぐら。しかもおおいに楽しんでいる。

これで何とか儲けてやろう、みたいな、歯を食いしばって、といった悲壮感がない。だから、こちらも、客側もゆるく混ぜてもらえる。

そんなこだわり方が足利スタイルなんだろうな、と思いました。

一店逸品運動で、魂の入った人たちは強い。大丈夫、大丈夫。また行きますね~。