「新宿はなざかり」
こんな素敵なタイトルにひかれて、我が家近くの「新宿歴史博物館」に立ち寄りました。桜をはじめいろいろな花が描かれた錦絵、絵画、磁器などの展示。小さな所蔵資料展ですが心休まります。それにしても江戸時代、人々は熱心に花見をしていたんですね。錦絵の女性たちのお洒落が、また花盛り。区内の花の名所マップをいただきましたが、今年の花見はどうなるのやら・・。
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実はスーパーで買い物をした帰りでした。もうすぐうちなのですが寄りたくなってしまった。ロッカーに買い物したリュックを押し込んで、見学です。なんといっても無料がうれしい!
壁に大きく張り出された「新宿はなざかりMAP」。昔の花の名所と、今の花処が整理されている力作です。新宿にこれだけ花があるんだとあらためて感激。開催の趣旨は、本当の花の時期前にご覧ください、とお花見の予習のようなものです。
確かに意外に新宿には花が多いかもしれません。これは去年、新宿御苑で撮った桜。3月でまだ早い時期、この頃はコロナがまだこんなに現実味をおびていなかったようにも思います。御苑を代表に、お寺の多い四ツ谷界隈には、庭を覗くと花がある。四ツ谷駅近くの桜は名所中の名所です。
本当に✕印があるもの以外は、写真を撮ってもいいらしく、撮らせていただきました。江戸時代の新宿区戸山には庭園があり、梅がたくさんあったようです。今からは想像もつきません。
これは新宿ではありませんが上野の不忍池。徳川吉宗が江戸の街の発展とともに、あちこちに桜を植えた。その100年近く後の絵ですから、桜の名所はここも含め、相当多くなっていたはずです。
観賞用の桜が植えられただけでなく、花の栽培も盛んだったようです。新宿区大久保のあたり、江戸時代に鉄砲組同心が住んでいたところでは、彼らは屋敷の中でキリシマツツジを育てていたそうです。それにより、ツツジの名所も出来上がったとか。
一番印象深いのはこの錦絵でした。何か地位の高い女性でしょうか、彼女にしたがって何人もの女性が花見に繰り出しています。上野寛永寺、お付きが持つのはお弁当でしょうか。皆の着物の豪華なこと。それぞれがまた花柄で、競うように着飾っています。自然の中にレジャーを求めていた時代、今以上に花の季節が楽しみだったことでしょう。隅田川を船で花見をする公家の女性たちを描いたものもありました。
夏の朝顔は今でも都会人の風流として愛でられています。大きな庭のない暮らしに、鉢植えの朝顔などは涼やかな時間を感じさせてくれる花です。
やっぱり花はいいなあ、桜が咲いたらお花見に行こう!という気持ちが盛り上がってくる展示でした。マップを頼りに、全部の名所を訪ねたくなります。その頃には都内、新宿は出かけられるのでしょうか?
スーパーで魚を買っていたことを思い出し、あわてて帰りました。とりあえずの帰り道、近くのお庭のマンリョウを眺めながら・・・・。