日本一長い商店街

お仕事で

私は商店街が大好きです。「一店逸品運動」という商店街活性化の仕事をしてきたからということだけでなく、どこに行ってもいつの間にやら商店街をウロウロしてしまいます。

商店街は何ていうか、生き物みたいなんですね。元気があったりなかったり、大きかったり小さかったり、おしゃべりだったりすましていたり。

今回は、やたら長~い大阪・天神橋筋商店街を歩いてきました。
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何処に行くにも下調べなどしないで、ぶらっと行ってしまうのですが、今回も全く前知識なしに「日本一」の世界に入ってしまいました。

打ち合わせにうかがう事務所がまさに「天神橋筋商店街」にあったのです。

昼食はどうしよう、たこ焼き食べたいな。訪問先の方から、「うちの前のたこ焼き美味しいですよ。それを持ち込んで食べながらの打ち合わせでも構わないですよ」とメールいただいたのを頼りに、本当にたこ焼き(明石焼き風)を買い込んでうかがいました。

美味しくてハフハフ、熱くてハフハフ、うまくしゃべれないまま打ち合わせをしたのでした。

終了後、そういえばここはあの有名な商店街だったのでは、とじわじわと気づいて、訪問先をおいとましてから歩き出しました。

南北2.6キロメートル、ということですが、一つの商店街ではなく、丁目ごとに「3丁目商店街」などと名のっています。

「天満の天神さん」と親しまれてきた大阪天満宮があり、その参道だったのが商店街になったとか。ちょうど「天満天神えびす祭」をやっていて、これもまた偶然のたまもの。「えびすさん」はあとにしてブラリ。

いきなり見つけたお店の看板、こういうの好きです。


またまた、たまらない雰囲気のお姉さんマネキンさん。

行列!とは伺ったのですが、確かに行列のコロッケ屋さん。70円!

う~む、一粒450円?!600円?!というイチゴ飴。この商店街、安いと高いが混ざってる。長いだけに、幅があるのかなあ。

それにしても、長い。自分がどこにいるのかわからない。どこまで続くのか何があるのか?しかも、大阪のおばちゃん達って、アーケードの中を自転車ビュンビュンなのです。

とんでもなく安い衣料品の店があって、びっくり。おばあちゃん集団が、さらに値切っています。これにもびっくり。その安さにひかれて、私もレッグウォーマーを買いました。「2つで00円」です。右左で100円なら、二人分買うと200円かと思ったら、「100円ですよ!」とレジの人。二組で100円だったのでした。おおおおお。

人ごみにもまれながら、いろいろなお店に入り、何度もびっくりして、足もくたびれたときに救ってくれたのが「キャベツ焼き」。

粉焼きにキャベツと天かすがいっぱい入り、卵もちゃんと一つずつ。ソースが塗られて140円は素晴らしい。

焼いている屋台の横の丸椅子で、紙一枚のお皿で食べました。その間、「5枚ちょうだい」とか「10枚!」とか多量にお持ち帰りの人が次々と。みんなこういうのが好きなんですね。

もっとここに長く居たくなってしまい、移動せずに一泊。夜は串焼き屋さんで、焼酎300円なんて安さの一人宴会をやりました。


翌朝、天満宮の「えびすさん」に。

途中にある「天満天神繁昌亭」、常設の落語専門の寄席小屋です。紅白の繭玉が大阪って感じの派手さ。

もっと大阪って感じがこのカステラ屋さん、お客さんもカラフル。

目がチカチカしてきましたところ、一面真っ白のおみくじ。
女の子たちが楽しそう。


おきれいな招福娘さんが、笹を買うと祝ってくれます。


立派な鯛もお供えさえされていました。石細工のように見える美しい紅い鯛です。伊勢海老も奉納されていました。

前日も、この日の朝も、ずっと流れている音楽が「商売繁盛で、笹モッテこい♪」の繰り返し。すり込まれるように、いつしか自分が歌いだしていました。

関東人には、少々濃い世界だったのですが、実に大阪らしい時間を楽しませてもらえました。長~い商店街、ほんのうわべを少し歩いただけ、また探検しましょう。