鶏食文化
「お刺身といえば鶏ですね。お酒のあてなら炭火で焼いた鶏ですね。鶏専門の直売店があるんでそこで買います。豚も、牛も直売所がありますよ」日本一の畜産のまち、宮崎県都城市でのお話です。
なるほど、ぶらりと入った店では鶏のメニューのみ?!これほど皆が鶏文化の中にあるのですから、肉は新鮮、味も磨かれています。東京のスーパーの鶏肉が、なんだか悲しくなりました。
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名前は知っていましたが、なんとなく歴史の街の印象が強く、畜産の地とは知らなかったのです。
泊まったホテルには農業新聞が当たり前にあり、日本一の鶏・豚・牛の世界を納得させてくれました。
都城駅は品のいい、南国風。この周辺が、夜ともなれば鳥を炭火で炙る香りに包まれるわけです。
そして、夜にうかがった「つる」という鶏料理のお店。鶴を出しているのではありません、女将さんのお名前です。
ここでお刺身を注文するとこんな感じ。東京ではなかなかお目にかかれない、新鮮な鳥刺し。しかもいろいろな部位です。
心臓、レバー、砂肝の下部分、砂肝、胸。そして向うは食べやすいタタキ。お酒はもちろん地元の有名ブランド・イモ焼酎「霧島」です。
部位を選んで焼いてもらうことができます。香ばしくって美味しい。鶏の新鮮さと焼き方の上手さと。
ただ、この辺で他のものを食べたくなってしまうのがよそ者。生キャベツは出してくれるのですが、他に何か?と思うととんでもない!
鶏の部位はいろいろありますが、漬物やら焼き魚などありません、ありません。そういう考えを持つ方が邪道なわけです。
お土産物を買う道の駅には、当然ながら地鶏の炭火焼が。でも地元の人はもっと手軽な鶏専門のお店を利用するそうです。
そう聞きながら車でご案内いただいていると、鶏の工場などがあります。いわゆる鶏をつぶしているところ。塀の周りにやたら雀がいるのが笑えましたが、こういうつぶしたてを買えるのがすごいです。
豚も牛も直売のものを買ってきて、家で焼き肉をするとか。魚より肉が食卓に上ることが多いという、肉食の街です。
さて黄色いお店に到着。ここではもう焼いてある鶏が買ます。
中に入るといい匂いです。こういうのを買って帰ればすぐ一杯できる、というか、おかずになる。
でもお店の人曰く「ご飯のおかずというよりやっぱりこれで焼酎でしょう」確かに、匂いだけで飲めそうな感じです。
しかも安い。すべて大人買いしたいところですが、1パックで我慢しました。
この、安い卵も魅力です。フードツーリズムのためのワークショップを仕事でやりに来たのですが、完全に私、買い物ツーリズムになってしまいました。
東京に戻り、ニンニク醤油味の鶏を温めて一杯!です。
とにかく都城に鶏食文化に浸りに行く、こういうフードツーリズムがありうるなあ、とつくづく思いました。
地元の人の当たり前が、よそ者にはたまらない。変に工夫することなく「本当の鶏の味を、口運んで学びに来い!」という感じの鶏食文化ツーリズムはじめましょう。
肉食女子は最近多いですよ~~~。
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