青森で買ったもの

お仕事で

先日の青森フォーラムでは、オプションで青森新町商店街の店主がガイドする「お店回りツアー」をお願いしました。

その結果、私はずいぶん買い物をしました。マフラー、靴、リンゴカッター、急須、ナイフ、ミキサーなど。

それがお土産?と思うかもしれませんが、旅先だからゆっくり買い物モードになれるということもあります。観光客が買うのは、いわゆるお土産物だけではないのです。

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青森新町商店街の「しんまちの逸品カタログ“旅人版”」には「お店回りツアー随時受付中」とあります。おいしいお茶つきの2時間で1000円、2名から。前日までの申し込みです。

商店街巡りですからいろいろなお店に入っていきます。これがいい!ふつう初めてのお店はなかなかぶらりとは入れない、入って店員さんがぺったり寄ってきたらどうしよう、と思います。

それが、ツアーだから入って当然、そしてお店の方がお店の特色やイチ押しの品物の説明などしてくれますが、一人ではないので、ポワンとして聞くこともできるのです。

とはいえ、説明を受けると、自分でブラブラ眺めるよりも、ちゃんとその商品がわかってありがたい。納得して、ついついほしくなります。で、まずは駅前出発。(写真のオレンジジャンパーがガイドさんです)

老舗のお菓子屋さんでは、試食も。男性たちには、こういうツアーだからこそできる体験ですね。

有名なリンゴのお菓子、本物は少々高価ですが、同じ味でカットしてあるものなら安い。「おうちで召し上がるならこちらでも」と、こっそりガイドさんが教えてくれるので、助かります。でも、結局、高価な方も買ったりして。(写真は我が家でおやつに食べているところ)

金物屋さんに入ると、正面に店のおすすめ品がきちんとディスプレイされています。長年「逸品運動」をやっている商店街なので、その品物がサッとわかるように展示されている、
これはお店そのものの努力といえます。

お店と店主がまずは逸品でないとできないことです。こういうお店の“目利き”で集められたもの、そな中でも特に選ばれたものなら間違いがありません。

ここでは、青森らしくリンゴをスパッと芯を抜きながらカットできる器具を買いました。実演してくださるので、よくわかります。(写真は我が家で使用中の様子)

続いて、もう一つの逸品はトマトを薄くカットできるナイフ。トマトに限らず、切りにくいものを簡単に切るナイフです。

細かなぎざぎざの刃がついている薄いナイフ、男性が試すと、見事に2ミリに切れます。これは包丁を怖がる、うちの夫のお土産にしました。(写真は同行の男性が店頭で体験)

瀬戸物屋さんでは、ちょうどここの逸品にセレクトされていた急須を買いました。ほんの少しの茶葉でも、お湯でも、お茶が入れられる、金網が急須の底近くまである仕組みのもの。

こういう急須が事務所でほしかったのですが、急須一つを探しに買い物に出かける時間はない。そのままずいぶん長い間不便をしていたのです。ようやく胸のつかえが下りたような気持ち。(事務所で使う前に記念撮影)

電気屋さんではこのミニミキサーを買いました。「ミキサーがあっても、重くて大きくてしまいっぱなしではないですか?」
というその言葉に、強く納得したのです。

あるから買わない、と我慢しても、使わなければその物はないのと一緒ですものね。ミキサーはまさしくそうでした。

野菜や果物のスムージーをつくりたくとも、今や二人暮らしの身には、過去のミキサーは大げさで使いにくい。でも、今こそ中年になって野菜や果物を採りたいのです。

東京で買おうと思っても、いつになることやら。ホームセンターに出かけ探し当てるには、また大変な労力がいります。

見つけた時に買った方がいい、ということはみんなが経験していること。忙しがりやに、“また、いつか”はないのですから。持って帰るには重いので、あとから送っていただきました。

お店の前に「フエルトマフラー入荷」のポップがあったお店で、このマフラーを入手。(我が家で記念撮影)

こうした純粋フェルトのものは、東京などではなかなかありません。かわいいし、実にあたたかい。やはり防寒のものは、寒い土地で買うに限ります。

このツアーに参加した仲間の中には、コートを買った人が二人いました。東京では数がないし高い雪対応のショートブーツを、ちょうど開催のバーゲンで買った人も。

私も含め、いわゆる“お土産物”ではないものを、相当みんな買ったことになります。

現代生活では、専門店の並ぶ商店街を店主の説明を聞きながら、ゆっくり歩くなどは贅沢で貴重な時間になりました。

買い物に、そもそも2時間など時間を割かない、関係ないお店にぶらりと入ることなどもない。

それが、心と時間の余裕がある旅先だからこそできるとなると、機会があれば買いたかった、実はほしいかった、購買の必然がむくむくと目覚めることになります。

こういうツアーが全国の商店街で行われるようになると、観光客も、商店街もお互いにめでたい!ということになりますね。

普通のお土産物のお菓子などは、食べてしまえば終わりです。でも毎朝、我が家でスムージーをつくるとき、必ず青森を思い出します。あの、電気屋さんどうしているかなと考えます。

旅先で日常品を買う仕組み、これを育てると、ちゃちなお土産品を量産するよりも、ずっとその土地にとっても効果的になるはずです。