天龍峡のガイドさん

ゆとりある記

紅葉を楽しみながら晩秋の川下りをしてみました。「天龍ライン下り」のガイドさん、その歌声やコスチューム、演出やサービスがなんともレトロな雰囲気。肩の力がふ~~~っと抜けていきます。

陸に上がって周囲の散策道もガイドさんにご案内いただきました。ほっこりしたお人柄で、知識の押し売りがありません。おかげで天龍峡の1日「また来たい」と思えるのどかな時間となりました。

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長野県飯田市「天龍峡」、有名な観光地です。有名なだけに少し昔の観光地という印象は仕方がないかもしれません。でも、だからこその、昭和っぽい雰囲気が満ちています。

最初に迎えてくれたのは、『天龍下れば』を歌った、江戸小唄の市丸さん。テレビができる前から活躍し、たくさんのヒットを生んだ方です。こんな美人の実力派がいらしたのが、昭和なんですね。

さて、船に乗ります。救命胴衣を係りの女性が1人ずつまるでハグハグするように着けてくれます。こんなことが、なんともホットでうれしい。

川に下りようとすると、その救命胴衣をたくさん担いだ人に会いました。なんともイナセな姿です。

ガイドさんのコスチュームは絣柄の布、昭和41年から変わらないとか。早速「はあ~~ 天龍下れば よ~~ほいのさっさ ♪」と唄ってくれます。マイクを通すゆっくりした歌声が、最近の速いリズムの歌と違って、いい心地です。

青空、とところどころの紅葉が美しい川の上です。船が通りかかると、川岸の旅館「龍峡亭」の女将さんが窓から手を振ってくれます。今時こんなおもてなしがあるとは・・。写真でみえるかな・・・・。

船頭さんがかぶる笠の形のおせんべいが配られます。

途中で船の売店がありました。

レトロな「天龍ライン下り」の飲み物は熱々の甘酒をチョイス。味覚も懐かしさで一杯になりました。

最初からずっと着いてくださっている、天龍峡のガイドさん。
船を下りてから、散策道を案内してくれます。

よく、やたら知っていることをすべてしゃべろうとするガイドさんも居ますが、ここのガイドさんはほっこり。柔らかい笑顔に、安心して自分の時間を預けられる感じ。

そこのお2人、一緒に歩きませんか?ガイドさんと歩くと、天龍峡がもっと印象深くなりますよ~。

ちょうど真っ赤なモミジは、何年も前にこの地の方々が植えたもの。天龍峡を何とか良い観光地として残そうとされた努力です。

古い観光地なのかも知れません、でも、こんなにホットな心が息づくところなら、このままでいてほしいと思います。