千々石休み7「水と一緒」

ゆとりある記

千々石のまちをぶらぶらしていると、いつも水と一緒です
。道沿いに流れる細い水路には、もったいないくらい水が
流れています。ところどころには水の湧いているところも
あって、近所の人が使っています。

その湧き水を使いやすいようにパイプから出していると水場も。、都会では「水出しっぱなし、だれ~?!」とおこられるでしょう。出っ放しですから、そもそも蛇口の栓などもないのです。ガブガブ飲んだ夫は「うま~い!」のひとこと。

ぶらりと歩き続け港まで行き、由利さんにもらったお菓子でおやつ。ここはジャガイモの産地でもあり、そのジャガイモを使ったパイのようなお菓子の試作品。まちのお菓子やさんが作り始めているのです。

大きなオンコの木の下で、切り株によっかかってパクリ、ちょっと甘いですが、ジャガイモの風味がします。目の前の海が青い青い。飲み物はもちろんペットボトルに入れた湧き水。「こりゃ最高の喫茶店だね」とつい2人で納得。

おや、近くの水路で坊やが釣りに夢中。「何釣ってるの?」「ドンコ」「食べるの?」「釣るだけ」この坊やの様子を家の前の橋の上で、家族が眺めています。

おじいさん、おかあさん、おねえさん、近所の人?な~んにもしないで眺めてるだけ、そしてぽっつらしゃべるだけ。きっと冷たい水の流れるその上がちょうど涼しいのでしょう。東南アジアのような雰囲気です。

巻き込まれるようにこっちの歩調もゆっくりになります。湧き水を飲んで、水路をたどって。絶え間なくしている水音が、なんとも贅沢です。