千々石休み11「ドライブへ」

ゆとりある記

熱血ヤシマ君と、由利さん、ローディー、みーちゃん、私、夫と、この日はドライブです。千々石の斜面はすべて棚田、山にどんどん入り上っていくと棚田眺望台のようなのがあって緑の段々が見下ろせます。

よそ者にはただ「わ~きれい!」だけのことばになってしまいます。この棚田を作り維持してきた人々の苦労と年月など、簡単に語れませんしわかるはずもありません。ありがたく拝ませていただくのが精一杯です。

ヤシマ君が解説してくれます、「水をね、こうしてトタンで温めるわけ」。なるほど、水はザクザク湧くのですがそれは稲の生育には冷たすぎ。で、わざわざ田んぼの周りにトタンを立てて、太陽熱を水に伝えるわけです。手を入れると、確かに直接の水よりトタン近くは温かい。例えばこんな工夫苦労の積み重ねで、ようやくお米がとれるというわけです。

もっともっと山に入り、ヤマメを食べようということになりました。豊富な水でヤマメを養殖し、食べさせてくれるところがあります。ヤマメのお刺身、塩焼き、唐揚げ、おにぎり、流しソーメンなどが揃っています。雨模様でかなり涼しい日、横は清流でしぶきがかかるくらい。かんかん照りの暑い日に来たらどんなに良かろうという場所です。

でも、おにぎりは棚田米でウマイ!ヤマメもウマイ!クルクル円形の水路を回る流しそうめんもウマイ!この装置は、確かかつて鹿児島県指宿市のこの装置発祥地というところで見たものです。水がおいしいので、ソーメンのツユがいらないくらい。

ここのヤマメの唐揚げと、ヤシマ君がなんとなくその“熱血漢的お顔”において、似ているなあと思いながら涼しすぎるおいしい昼食を終えました。

さて、今回私たちは千々石夏休みに際し、松本由利さんに「くれぐれも案内無用」と頼みました。気まぐれな夫婦です、墓場で気に入ったら2時間もいる。もしご案内の方がいたら、ご迷惑だし、こちらも気を使うし。ということだったのですが、やはりこういうところには車で連れてきていただいて、ご案内いただくしかありません。この日、私たちは結局ヤシマ君の熱心ご案内コースに身を預け、充実した時を過ごしたのでした。頑固に断らず、身を任すこと大事です。ヤシマ君ありがとう、一方、蜂に刺された由利さんかわいそう。"