パンダフル

ちょっとしたこと


赤ちゃんパンダ誕生に湧く、日本です。その数日前に偶然、上野動物園に行きました。オスのパンダ1頭が、だら~っと寝ているだけ。それでも押すな押すな。

作り物パンダと記念写真を撮ると、撮影お姉さんが「パンダフル!」ほめてくれます。

今や、上野のデパートにはおめでとう垂れ幕も。あっちもこっちもパンダだらけ。一時、嫌なことを忘れたい、そんな日本なのかもしれません。

出かけたのは、メスのシンシンが出なくなった日の翌日。せっかく並んで見ているのにオスのリーリーは、ひたすら寝ている!サービス精神のないこと。

それでも記念写真テントは繁盛。お姉さんカメラマンが「は~い、パンダフル!」を連発です。動くパンダが見れない分、園内あちこちにある巨大なパンダ人形と写真を
撮る子供たちが。

ポストもおみやげ物も今川焼きもみんなパンダで、パンダフル!です。これで、赤ちゃん誕生ですから、ますます上野はパンダフルになって行くのでしょう。

さて、久しぶりに行った動物園では、違うシーンも。ライオン舎。遠目に高層マンションの見える檻の中で、大きな骨をかじるメスライオンは何を思うのか。

ゴリラ舎。かぶりものが好きという、高齢のメスのピーコが一頭で物思いにふけっています。ポツンと一人、過疎の山村に暮らすおばあちゃんにも見えてきます。

パンダ以外の動物からは「パンダフル!」なんて浮かれていられない、現実が染み出ているような・・。何か、突きつけられた気がしました。