千々石休み1「新幹線で」

ゆとりある記


この夏、どこかに行こう、行くなら千々石(ちぢわ)に行こうということは決まっていました。千々石とは長崎県島原半島、合併して雲仙市になった海辺の町です。

ここに住む松本由利さんを訪ね、彼女のグループが運営している「竹添ハウス」という地域交流拠点に泊めてもらう予定でした。と、そこまでは決まっていたのですが、詳細が決まりません。

いつ、どのように行って、向こうで何をするのか?決めたい決まらない、決めなくてもいい、でも決めたい。で、とにかく日だけはっきりさせようと、8月20日出発、25日~6日に帰る。これだけ決めました。

どうせ行くなら、島原半島を一周したい、門司にも行きたい、長崎も見たい、島原鉄道にも乗りたい、いろいろ思いは募るのですが、それじゃゆっくりできないじゃない、と思い直します。

一緒に行く夫は、そんな私のあせりはよそに、「行ってから決めようよ」の一言。それでも、「新幹線で行く」ということだけは決めていて、これは譲りません。高所恐怖症に飛行機は論外なのです。

飛行機ならホテルとセットになった安いパックがあります。1・2泊長崎などに泊まってそれを利用すれば安上がりでもあります。私の事務所近く、四ツ谷の駅に出向くと航空機とホテルセットのパンフレットはいくつかありました。が、さすが、新幹線利用のものはありません。

「もし飛行機なら・・」と訴えても「もしとか、ならはないよ」さよう、モノレールにも乗れないことは30年以上も一緒に暮らす私が一番知っています。はい。夜行列車もありますが、これもそう安くない。第一、途中の小倉で友達に会いたかったので夜行は無理。

結局素直に普通に切符を買って、結局ジタバタしないで、5泊、千々石にお世話になることに決めました。飛行機に乗れたり、安いパックがあったりしたら、おそらくジタバタソワソワした夏休みになったのでしょう。

朝6時30分出発。六本木ヒルズを背に、いざ千々石へ。長旅で腰が痛くなると思い、着替えのときすでにコシにサロンパスを貼りました。マンション近く、麻布十番商店街の早朝からやっているパン屋さんで、出来立てサンドイッチを買い込みます。品川から「のぞみ」へ。とにかく眠ろうと決めていたので、グリーンにのって毛布をかぶりました。