はーばる亭

ゆとりある記

ハーブに凝った方には自然派の方が多く、ときに、いい加減な暮らしを正されることがあります。そう思って訪ねたこの農家民宿は、むしろ何でもOKの雰囲気。先入観で身構えていた、こちらの気持ちが一気に解けて行きます。ハーブと花々に囲まれて、ここのご夫婦の笑い声を聞いていると、ハーブって心も健康になるんだ、と思いました。京都府綾部市で。
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「こんにちは~~~!」とワンちゃんを抱いたご主人の声。これで緊張が一気に取れました。古民家の外観もなんだかほっとさせてくれます。

すぐにみえるお庭は薄紫の花が満開。早速お庭拝見したいのですが、まずは離れに荷物を置いて落ち着かないと。離れは床の間のある和室二間。母屋を手作り改修している間、ここのご夫婦が離れで暮らしていたのだそうです。

なんだか全館でいい香りがする。ふと気づくとかすかに甘い香り。芳香剤なんて嫌な香りではありません。「きっとこれかしら~」と、奥様が見せてくださったのは乾燥中のカモミールの花。香りを嗅ぐだけで喉にいいように思えます。まずは一服でいただいたのが黒文字茶、独特の深みのある、でも穏やかな味のお茶で、お代わりしてしまいました。

いつしか日暮れてご夫婦と食事、そして就寝。良い眠りになるという、黒文字オイルのスプレーを奥様が部屋に撒いてくださいます。

そして翌朝、庭にあるプチハウスで朝食です。見事な生け花は、皆、お庭に咲いたもの。これだけの花を、都市部の花屋で買ったら大変です。というか、どんなにお金を出しても手に入らない珍しい花がいっぱいです。

ハーブばかりでどうだ!という料理でなく、ところどころに上手にハーブを使った朝ごはん。手作りパンとゆっくりいただきました。頭の上には除虫菊の花が吊るされ、出番を待っています。

いろいろ乾かして、ハーブティーになるのでしょう。うかがえば奥様が説明をしてくださるのですが、こちらは次々忘れていく。でもきれいで清々しいということだけはしっかり身体が覚えています。

メイちゃんという老犬は、お庭のなかを我が物顔で走り回ります、それをご夫婦が追います。その3人?のやり取りが楽しい。老犬ではあっても、この庭で散歩していれば、日々元気でいられるのでしょうね。「あ、これ咲いたね~。綺麗だね」「わああ、メイったら~~」「わはははは~~」「あら~~~」こんな声に包まれて、いつしか客人はすっかり元気印の仲間入りをしているのでした。