ししくったむくい
かつて、肉食がタブーだった日本にはこんな諺があります。獣肉を食べると、バチが当たる。こっそりといい思いをした以上、困ることが起きる、報いを受けるという戒めです。先日、京都府綾部市で、猪、鹿、熊を食べる機会がありました。上機嫌でたらふく食べたものですが、その後、各地で熊が人を襲う騒ぎがありました。ドキッとして、わが胸に手を当てました。
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この日、集まったお肉は、以下の写真です。早速、切り分けて食べようかと思いましたが、ちょっと待った、素人が勝手に切ってはいけません。包丁をちゃんと研げる人が、切るのが上手い人が切り分ける。これだけで、肉の味が全く違うのだそうです。初めて知りました。

それならば、と、私は食べることに徹します。

なるほど、私的な集まりとはいえ、心得のある方が切ると、お肉が実に美しいのでした。

クマは真っ白い脂が3cmくらいある部位の薄切りを、あぶっていただきます。

脂身が、丸まって、音を立てます。塩コショウでサッといただくと、意外に脂に甘みがあります。「クマ、美味しい~~~」と叫びました。

結局、各お肉を次々と、めいっぱいいただいたのであります。食べながらの話題は、獣害。猟の資格について。ちゃんと食べてあげた方が良い。京都に近い綾部では、料亭に行くような良いジビエが手に入る。シカ柵がなければ風景はもっときれいなのに。馬も美味しい。などなど。
そんな体験をしたしばらく後に、え?!各地でクマ被害の話題です。獣肉が禁止されている時代なら、私はけしからん対象です。おしおきがあるのかしら・・・。
でも、考えてみると「いい思いをした」というのは、人類全体に言えることです。動物の住むエリアまで開発して、人が押し寄せた。気候や自然を身勝手に変えた。そんな人間たちを、虫も鳥も獣も、花も樹も水も、みんなみんな怒っているのでしょう。「猪(しし)食った報い」ではなく、「地球を食い荒らした報い」を私たちは受けていかねばなりません。







